運行管理者(貨物)の過去問
平成26年度 第2回
実務上の知識及び能力 問45

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問題

平成26年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問45 (訂正依頼・報告はこちら)

運行管理者は複数の荷主からの運送依頼を受けて、下のとおり4日にわたる2人乗務による運行計画を立てた。この2人乗務を必要とした根拠についての次の1~3の下線部の運行管理者の判断について、正しいものを選びなさい。
問題文の画像
  • 1人乗務とした場合、1日についての最大拘束時間が「 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準 」( 以下「改善基準」という。)の限度を超えると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。
  • 1人乗務とした場合、連続運転時間が改善基準の限度を超えると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。
  • 1人乗務とした場合、2日目を起算日として特定した場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準の限度を超えると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

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この過去問の解説 (3件)

01

1誤
改善基準の限度を超える日はありません。
一日の最大拘束時間は16時間までです。

2誤
改善基準の限度を超える日はありません。
連続運転時間は4時間まで可能です。
運転の中断とは休憩だけを指さない事も併せて覚えておきましょう。

3正
二日間を平均して運転時間が9時間を超えてはいけません。
計算方法は、
「特定日」+「特定日の翌日」÷2
「特定日の前日」+「特定日」÷2
上記二つの「どちらも」9時間を超えた場合、改善基準を超えた事になります。
2日目を特定日にした場合、前日との平均、翌日との平均がともに9時間を超えますので、改善基準を超えています。

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02

「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」参照

1日についての拘束時間は、13時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、最大拘束時間は、16時間とすること。この場合において、1日についての拘束時間が15時間を超える回数は、1週間について2回以内とすること。

連続運転時間(1回が連続10分以上で、かつ、合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間をいう。)は、4時間を超えないものとすること。

運転時間は、2日(始業時刻から起算して48時間をいう。)を平均し1日当たり9時間、2週間を平均し1週間当たり44時間を超えないものとすること。

(設問の解説)
設問1:誤り。
1人乗務とした場合、1日についての最大拘束時間が「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)の限度を超えている日はありません。
 1日目 15時間
 2日目 16時間
 3日目 14.5時間
 4日目 14時間

設問2:
1人乗務とした場合、連続運転時間が改善基準の限度を超えている日はありません。

設問3:正しい。
1人乗務とした場合、2日目を起算日として特定した場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準の限度を超えている。当該運行に交替運転者を配置したことは適切な対応である。
 1日目~2日目 (10時間+10時間)÷2=10時間
 2日目~3日目 (10時間+9時間)÷2=9.5時間

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03

③が解答となります。

1 .1人乗務とした場合、1日についての最大拘束時間が「 自動車運転者の労働時間等の改善のための基準 」( 以下「改善基準」という。)の限度を超えると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

→誤りです。

 1日の拘束時間

 ・原則 = 13時間まで

 ・最大 = 16時間までとなります。

 各日の拘束時間は「終業時刻 ー 始業時刻」で算出できるため、

 各日をまとめると 

 ★1日目 = 15時間

 ★2日目 = 16時間

 ★3日目 = 14時間30分

 ★4日目 = 14時間

 上記の通りとなり、2日目に16時間となりますが、この範囲であれば

 改善基準告示違反とはなりません。 

2 .1人乗務とした場合、連続運転時間改善基準の限度を超えると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

 

→誤りです。

 連続運転時間についての考え方は以下の通りです。

 ・4時間経過直後に30分以上の”運転をしない時間を取得する”

 ・4時間以内に10分以上で分割をして30分以上の”運転をしない時間を取得する”

 ※”運転をしない時間”というのは休憩だけではなく

  荷積み・荷下ろし・待機なども含みます

 これらを基に各日の運転時間を見てみます。

 ★1日目 = 違反はなし

        出庫してから4時間連続で運転をしていますが直後に

        30分の休憩があるため問題はありません

 ★2日目 = 違反はなし

        中央部分に「運転2時間」「休憩20分」「運転2時間」

        「中間点呼30分」とありますが、運転時間4時間の中で

        休憩が20分、また後半の2時間経過直後に中間点呼で

        30分の時間が確保できているので、

        連続運転の改善基準告示違反は見られません。

 ★3日目 = 違反はなし

        中央部分にて「運転4時間」がありますが、

        直後に休憩が1時間取得できているため、問題はありません。

 ★4日目 = 違反はなし

   後半部分にて「運転3時間」「休憩20分」「運転1時間」「荷下し1時間」

   とありますが、

   運転時間4時間経過直後に荷下ろしにて1時間の運転をしない時間

   あるため、連続運転の改善基準告示違反は見られません。 

3 .1人乗務とした場合、2日目を起算日として特定した場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準の限度を超えると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。

→正しいです。

 1日当たりの運転時間については

 特定の日の2日を平均して = 9時間以内となります。

  (問題では2日目が起算日として扱われます)

 ・「特定の日 + 特定の日の翌日」の平均

 ・「特定の日の前日 + 特定の日」の平均

 この2日間が9時間を超えると改善基準告示違反となります。

 問題における1~3日目の運転時間を上記の計算式に当てはめてみます。

 ★2日目 + 3日目の 平均運転時間

  (10時間 + 9時間 ) ÷ 2 = 9時間30分 

 ★1日目 + 2日目の 平均運転時間

  (10時間 + 10時間 ) ÷ 2 = 10時間

 2日間とも9時間を超えてるため、改善基準告示違反が見られます。

 選択肢中の下線部分の判断については正しいということになります。  

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