運行管理者(貨物)の過去問
平成27年度 第1回
実務上の知識及び能力 問39
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問題
平成27年度 第1回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
自動車の特性と運転に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。
- 前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界や見え方が異なり、運転席が高い位置にある大型車の場合は車間距離に余裕がないように感じ、乗用車の場合は車間距離に余裕があるように感じやすくなる。したがって、運転者に対して、運転する自動車による車間距離の見え方の違いに注意して、適正な車間距離をとるよう指導する必要がある。
- 自動車のハンドルを切り旋回した場合、左右及び前後輪はそれぞれ別の軌跡を通る。ハンドルを左に切った場合、左側の後輪が左側の前輪の軌跡に対し内側を通ることとなり、この前後輪の軌跡の差を内輪差という。ホイールベースの長い大型車ほどこの内輪差が大きくなる。したがって、このような大型車を運転する運転者に対し、交差点での左折時には、内輪差による歩行者や自転車等との接触、巻き込み事故に注意するよう指導する必要がある。
- 一般的に車両全長が長い大型車が右左折する場合、ハンドルを一気にいっぱいに切ることにより、その間における車体後部のオーバーハング部分( 最後輪より車両後端までのはみ出し部分 )の対向車線等へのはみ出し量が少なくなり、対向車などに接触する事故を防ぐことができる。したがって、このような大型車の右左折においては、ハンドルを一気にいっぱいに切るような運転を心がける必要がある。
- 自動車は、運転者が直接見ることが出来ない箇所に対して後写鏡やアンダーミラー等を備えるなどして、構造上の死角が少なくなるよう設計されているが、なお、死角は存在する。その他にも「 前走車、対向車など他の交通による死角 」、「 道路構造、建物、樹木等道路環境による死角 」、「 夜間走行時の死角 」等があるので、これらの死角の特性に十分注意した運転が必要である。
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この過去問の解説 (3件)
01
大型車は余裕がないように感じるのではなく、
余裕があるように感じてしまいます。
乗用車は余裕がないように感じてしまいます。
2適
記述の通りです。
内輪差は車体が長ければ長いほど大きくなりますので、
それを知らない歩行者への配慮が運転者には必要で、
それを監督指導する必要があります。
3不適
ハンドルをいっぱいに切ると、車体後部のオーバーハング部分は多くなります。
なので、ハンドルを一気に切らないような運転を心がけましょう。
4適
記述の通りです。
車体が大きくなればなるほど死角も増えますので、より一層の注意が必要です。
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02
②・④が解答となります。
1 .前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界や見え方が異なり、運転席が高い位置にある大型車の場合は車間距離に余裕がないように感じ、乗用車の場合は車間距離に余裕があるように感じやすくなる。したがって、運転者に対して、運転する自動車による車間距離の見え方の違いに注意して、適正な車間距離をとるよう指導する必要がある。
→青字部分に誤りがあります。
自動車による見え方に違いはあります。
・大型車=運転席が高い位置にあるため、車間距離に余裕があるように
感じます。
このため「もう少し近くても大丈夫かな」と思い車間距離を詰めてしまうと
乗用車の感覚としては「近くて怖い」「煽られている」となります。
そのため、大型車と乗用車では見え方かが違うこと・それを踏まえて
余裕を持った車間をとることを指導していく必要があります。
2 .自動車のハンドルを切り旋回した場合、左右及び前後輪はそれぞれ別の軌跡を通る。ハンドルを左に切った場合、左側の後輪が左側の前輪の軌跡に対し内側を通ることとなり、この前後輪の軌跡の差を内輪差という。ホイールベースの長い大型車ほどこの内輪差が大きくなる。したがって、このような大型車を運転する運転者に対し、交差点での左折時には、内輪差による歩行者や自転車等との接触、巻き込み事故に注意するよう指導する必要がある。
→正しいです。
「内輪差」はホイールベースが長い車程、大きいものとなります。
そのため、左折時の巻き込み事故が多く多発する原因となります。
また、歩行者や自転車などは死角に入りやすく
「接触するまで気が付かなかった」という事例も多いです。
これらを防止するためには「内輪差」を意識し、
左折時の安全確認(ミラー・目視の有効活用)が重要となります。
3 .一般的に車両全長が長い大型車が右左折する場合、ハンドルを一気にいっぱいに切ることにより、その間における車体後部のオーバーハング部分( 最後輪より車両後端までのはみ出し部分 )の対向車線等へのはみ出し量が少なくなり、対向車などに接触する事故を防ぐことができる。したがって、このような大型車の右左折においては、ハンドルを一気にいっぱいに切るような運転を心がける必要がある。
→青地部分に誤りがあります。
オーバーハングは「ハンドルを一気にいっぱい切る」ことにより
起こりやすくなります。
そのため、右左折時にはハンドルの切り返しは
一気に行くことが無いように指導をする必要があります。
4 .自動車は、運転者が直接見ることが出来ない箇所に対して後写鏡やアンダーミラー等を備えるなどして、構造上の死角が少なくなるよう設計されているが、なお、死角は存在する。その他にも「 前走車、対向車など他の交通による死角 」、「 道路構造、建物、樹木等道路環境による死角 」、「 夜間走行時の死角 」等があるので、これらの死角の特性に十分注意した運転が必要である。
→正しいです。
自動車に搭載されている機能は日々向上していますが、
それらだけではどうしても事故を防ぐことはできません。
文中にある死角は付近を走る自動車の種類・建造物などの特徴・
天候状態などにより様々なパターンが起こりえます。
よく見えない部分については、確実に安全であることが確認できてから
進行や右左折をすることが事故防止につながります。
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03
大型トラックは運転席が高く前走車両を見下ろす形となります。
その事により乗用車から見た景色と違ったものになります。
誤りです。
大型車から見た前方の自動車は車間距離が広く見えます。
そのため余裕があるように感じます。
正しい。
記述の通りとなります。
内輪差はトラックや乗用車関わらず前輪と後輪が存在する乗り物全てに発生する現象です。
誤りです。
後輪から車体の後端までが長いトラックの場合は、
記述にあるオーバーハングという現象に気をつけなければなりません。
ハンドルを一気にいっぱい切ると、後輪を支店として後端が回転運動を行います。
その事により、後端が車線をはみ出して隣の車線にいる自動車に接触させることがあります。
そのためハンドルは少しずつ切るようにしなければなりません。
正しい。
記述の通りとなります。
死角はたしかに多いのですが、事故となる原因は確認不足によるものがほとんどです。
前後左右の確認はもちろん、上下にも気を配った上でそれでもなお死角があるなら
いっそのこと安全が確認されるまで徐行等するべきだと思います。
内輪差とオーバーハング、そして高い運転席から見た前走車など、
問題に出やすい部分です。
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