運行管理者(貨物)の過去問
平成27年度 第2回
実務上の知識及び能力 問35

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問題

平成27年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

事業用自動車の運転者の健康管理に関する次の記述のうち、適切でないものを選びなさい。
  • 常習的な飲酒運転の背景には、アルコール依存症という病気があるといわれている。この病気は専門医による早期の治療をすることにより回復が可能とされているが、一度回復しても飲酒することにより再発することがあるため、事業者は、アルコール依存症から回復した運転者に対しても飲酒に関する指導を行う必要がある。
  • 事業者が、自社指定の医師による定期健康診断を実施したが、一部の運転者からは当該医師による健康診断ではなく他の医師による健康診断を受診したい旨の希望があった。そこで、自社で実施した健康診断を受診しなかった運転者には、他の医師が行う当該健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を提出するようにさせた。
  • 漫然運転や居眠り運転の原因の一つとして、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼ばれている病気がある。この病気は、睡眠中に呼吸が止まる、日中の強い眠気などの症状があり、また、狭心症や心筋梗塞などの合併症を引き起こすおそれがある。このため、安全運転を続けていくためには早期の発見及び治療が重要であることから、事業者は、日頃から運転者に対し、SASの症状などについて理解させておく必要がある。
  • 自社で行った定期健康診断においては特に異常な所見がなかった運転者が、数ヵ月後に脳梗塞と診断され、病院に入院し治療を受けた。その後、退院した運転者より「完治したので乗務に戻りたい。」との申告があったことから、運行管理者は、医師から乗務に係わる意見を聴取することなく、運転者の顔色等を確認のうえ大丈夫と判断して、乗務させた。

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この過去問の解説 (3件)

01

「1」「2」「3」ともに、正しい内容です。

「4」は、特に脳梗塞などの重篤な病後の回復の判断は、必ず医師の診断内容を確認できるものを提出させる必要があり、そこからの判断となります。

よって答えは「4」となります。

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02

④が解答となります

1 .常習的な飲酒運転の背景には、アルコール依存症という病気があるといわれている。この病気は専門医による早期の治療をすることにより回復が可能とされているが、一度回復しても飲酒することにより再発することがあるため、事業者は、アルコール依存症から回復した運転者に対しても飲酒に関する指導を行う必要がある。

→正しいです。

 アルコール依存症は簡単には治ることもなく、周りのサポートも重要です。

 本人が正しく就労するためであったり、安全な運行を維持していくためにも

 飲酒に関する継続した指導やサポートが重要となります。 

2 .事業者が、自社指定の医師による定期健康診断を実施したが、一部の運転者からは当該医師による健康診断ではなく他の医師による健康診断を受診したい旨の希望があった。そこで、自社で実施した健康診断を受診しなかった運転者には、他の医師が行う当該健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を提出するようにさせた。

→正しいです。

 健康診断結果については、指定の項目が満たされていれば

 自社指定の医師によるものでなくても問題はありません。

 運行の都合上、会社が一斉にやる健康診断に参加できなかったり、

 通院している先の病院で行いたいという希望がある場合は尊重したうえで、

 検査結果を会社へ提出していただくことで対応が可能となります。 

3 .漫然運転や居眠り運転の原因の一つとして、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼ばれている病気がある。この病気は、睡眠中に呼吸が止まる、日中の強い眠気などの症状があり、また、狭心症や心筋梗塞などの合併症を引き起こすおそれがある。このため、安全運転を続けていくためには早期の発見及び治療が重要であることから、事業者は、日頃から運転者に対し、SASの症状などについて理解させておく必要がある。

→正しいです。

 SASのスクリーニング検査比較的簡単にできたり、費用でも補助が使える

 ところが多いです。

 「少しいびきをかいているだけ」「ちょっと寝不足なだけ」と軽視されがち

 ではありますが、その先に大きな病気や命に係わるものも潜んでいる

 可能性があるため、積極的に取り入れていくのもよいと思います。 

4 .自社で行った定期健康診断においては特に異常な所見がなかった運転者が、数ヵ月後に脳梗塞と診断され、病院に入院し治療を受けた。その後、退院した運転者より完治したので乗務に戻りたい。」との申告があったことから、運行管理者は、医師から乗務に係わる意見を聴取することなく、運転者の顔色等を確認のうえ大丈夫と判断して、乗務させた。

→青字部分に誤りがあります。

 運行管理者は医師としての資格は持っておりません。

 そのため、病気やケガに関わる事例については医師の指示や判断を聞いて

 乗務の可否を決めることが大切となります。

 運転者本人の意思も尊重しつつ、安全が確実に保たれている状態でないと

 乗務の判断はできないため、正しい判断ができるようにします。 

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03

記述が適切なものは【適切】

記述が適切でないものは【不適切】

選択肢1. 常習的な飲酒運転の背景には、アルコール依存症という病気があるといわれている。この病気は専門医による早期の治療をすることにより回復が可能とされているが、一度回復しても飲酒することにより再発することがあるため、事業者は、アルコール依存症から回復した運転者に対しても飲酒に関する指導を行う必要がある。

【適切】

記述通り、適切です。

選択肢2. 事業者が、自社指定の医師による定期健康診断を実施したが、一部の運転者からは当該医師による健康診断ではなく他の医師による健康診断を受診したい旨の希望があった。そこで、自社で実施した健康診断を受診しなかった運転者には、他の医師が行う当該健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を提出するようにさせた。

【適切】

記述通り、適切です。

選択肢3. 漫然運転や居眠り運転の原因の一つとして、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼ばれている病気がある。この病気は、睡眠中に呼吸が止まる、日中の強い眠気などの症状があり、また、狭心症や心筋梗塞などの合併症を引き起こすおそれがある。このため、安全運転を続けていくためには早期の発見及び治療が重要であることから、事業者は、日頃から運転者に対し、SASの症状などについて理解させておく必要がある。

【適切】

記述通り、適切です。

選択肢4. 自社で行った定期健康診断においては特に異常な所見がなかった運転者が、数ヵ月後に脳梗塞と診断され、病院に入院し治療を受けた。その後、退院した運転者より「完治したので乗務に戻りたい。」との申告があったことから、運行管理者は、医師から乗務に係わる意見を聴取することなく、運転者の顔色等を確認のうえ大丈夫と判断して、乗務させた。

【不適切】

脳梗塞という重病を発症し入院治療を受け

退院後において運転業務に戻す場合には、

乗務の可否や乗務させた場合の配慮事項等を

医師に相談して判断するべきだからです。

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