運行管理者(貨物)の過去問 平成27年度 第2回 実務上の知識及び能力 問36
この過去問の解説 (3件)
「3」と「4」は正しい内容です。
「1」は誤りで、遠心力は速さの2乗になるので、速度が2倍であれば遠心力は4倍になります。
「2」は誤りで、車間距離の感覚の感じ方が大型車と普通車で逆の説明となっています。正しくは大型車が余裕があるように感じ、普通車では余裕がないように感じます。
よって答えは、「1」と「2」となります。
③・④が解答となります。
1 .自動車がカーブを走行するとき、自動車の重量及びカーブの半径が同一の場合には、速度が2倍になると遠心力の大きさも2倍になることから、カーブを走行する場合の横転などの危険性について運転者に対し指導する必要がある。
→青字部分に誤りがあります。
「遠心力」は速度の2乗に比例して大きくなります。
その為、速度が2倍になれば遠心力は4倍となります。
そのため、カーブでは速度を落として走行すること、
横転による危険性について正しく指導をする必要があります。
2 .前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界や見え方が異なり、運転席が高い位置にある大型車の場合は車間距離に余裕がないように感じ、乗用車の場合は車間距離に余裕があるように感じやすくなる。したがって、運転者に対して、運転する自動車による車間距離の見え方の違いに注意して、適正な車間距離をとるよう指導する必要がある。
→青字部分に誤りがあります。
大型車と乗用車では視界の見え方が異なります。
これは座席の高さによる違いから来ており、正しくは
・大型車 = 車間距離に余裕があるように感じる
(上から見下ろすような見方になるため)
・乗用車 = 車間距離に余裕がないように感じる
このため、大型車側としては「適正な距離」と思っていても、
乗用車側からは「近いな、ちょっと怖いな」と思われることもあります。
自動車による見え方を理解したうえで、
大型車の場合は余裕をもった適正な距離を保つことが良いとされます。
3 .自動車の夜間の走行時においては、自車のライトと対向車のライトで、お互いの光が反射し合い、その間にいる歩行者や自転車が見えなくなることがあり、これを蒸発現象という。蒸発現象は暗い道路で特に起こりやすいので、夜間の走行の際には十分注意するよう運転者に対し指導する必要がある。
→正しいです。
「蒸発現象」は互いのライトによって中央にいる自転車や歩行者が
見えなくなることがあります。
夜間や雨天時、トンネルなど暗い場面では起こりやすい現象となるので、
走行時には十分注意が必要です。
4 .自動車が追越しをするときは、前の自動車の走行速度に応じた追越し距離、追越し時間が必要になる。前の自動車と追越しをする自動車の速度差が小さい場合には追越しに長い時間と距離が必要になることから、無理な追越しをしないよう運転者に対し指導する必要がある。
→正しいです。
「追越し」をする際には文中にある通り、全車の速度に応じた距離や時間が
必要となります。
道路の状況であったり、対向車が走行している道路であっては
無理に追越しをすることで危険な行為になってしまう場合もありますので、
道路の状況をよく見たうえで、無理な追越しは絶対にしないように
指導をする必要があります。
記述が適切なものは【適切】
記述が適切でないものは【不適切】
【不適切】
自動車に働く遠心力は、速度の2乗に比例して大きくなります。
速度が2倍になると遠心力の大きさは4倍になります。
よって、速度が2倍になると遠心力の大きさも2倍に
なると指導するのは誤っているため不適切になります。
【不適切】
運転席が高い位置にある大型車の場合は
車間距離に余裕があるように感じ、
乗用車の場合は車間距離に
余裕がないように感じやすいからです。
【適切】
記述通り、適切です。
【適切】
記述通り、適切です。
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