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運行管理者(貨物)の過去問 平成27年度 第2回 実務上の知識及び能力 問38

問題

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運行管理者が、次の大型トラックの事故報告に基づき、この事故の要因分析を行ったうえで、同種事故の再発を防止するための対策として、最も直接的に有効と考えられる組合せを、下の枠内の選択肢(1~8)から1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、〈事故の概要〉及び〈事故関連情報〉に記載されている事項以外は考慮しないものとする。[28.3]

〈事故の概要〉
運転者は、営業所に21時に出社し、運行管理者の補助者の乗務前点呼を受け、あらかじめ積置きした積載重量8トンの大型トラックに乗務し、配送先に向け21時30分に出庫した。最寄りの高速道路のインターチェンジまでの一般道路が渋滞しており、予定時刻より大幅に遅れて高速道路のインターチェンジに入った。当夜は濃霧であり制限速度が時速50キロメートルに規制されていたが、当該運転者は時速80キロメートルで走行していたところ、途中休憩をはさみ翌日1時30分頃に、前方を走行していた小型トラックに追突し、重軽傷者2人の事故を惹き起こした。

〈事故関連情報〉
○当該運転者は前日が休日であり、22時に就寝し、当日7時に起床した。運行管理者の補助者は、当該運転者に対する乗務前の点呼において、疲労等に問題がないことを確認していた。
○当該運転者は、営業所を出発後、一般道路の渋滞により、大幅に到着時刻が遅れることを気にしながら運転していた。
○当該一般道路は、頻繁に渋滞が発生しており、これまでの運行においても遅延が多発していた。その状況は、運行管理者も把握していたが、当該運転者に対し指導はしていなかった。
○事故当時、濃霧のため視界が悪く、高速道路は道路標識等により時速50キロメートルの速度制限が課せられていたため、当該運転者は、さらに遅れがひどくなることを心配していた。
○当該運転者は、3ヵ月前に定期健康診断を受診した際、肥満及び高血圧を指摘され、精密検査の受診を勧められていたが、まだ、精密検査は受診していなかった。

〈再発防止対策〉
ア  貨物自動車運送事業は、公共的な輸送事業であり、貨物を安全、確実に輸送することが社会的使命であることを運転者に認識させる。
イ  運行管理者は、道路交通法令又は道路標識等により指定された最高速度を遵守して運転するだけではなく、道路、交通及び車両等の状況に応じた安全な速度と方法で運転するように運転者に対し、指導する。
ウ  点呼の確実な実施体制を整備する。
エ  運行管理者は、十分な睡眠時間の確保等、勤務に影響を及ぼさない日常生活の過ごし方についても指導する。
オ  運行管理者は、運転者に安全性の確保、事故の防止のための知識・技能を習得させるため、「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」に基づき、運転者に対して指導・監督を継続的、計画的に実施するとともに、事故惹起運転者等に対して特別な指導を実施する。
カ  運行管理者は、運転者に対して、主として運行する経路における道路及び交通の状況をあらかじめ把握させるよう指導するとともに、これらの状況を踏まえ、事業用自動車を安全に運転するために留意すべき事項を指導する。
キ  運行管理者は、運転者の健康状態を常に把握し、コミュニケーションを十分図る等により、運転者に対する指導の効果を向上させる。
ク  運行管理者は、運行経路等の調査を十分に行い、適切な運行計画の作成を行うよう努める。
問題文の画像
   1 .
ア・ウ・エ・カ
   2 .
イ・エ・カ・ク
   3 .
ア・ウ・オ・キ
   4 .
イ・オ・カ・ク
   5 .
ア・ウ・カ・キ
   6 .
イ・エ・オ・キ
   7 .
ア・エ・キ・ク
   8 .
イ・ウ・オ・ク
( 平成27年度 第2回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問38 )
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この過去問の解説 (3件)

23
正しい再発防止対策は「イ」「オ」「カ」「ク」となります。

「ア」は、社会的使命ということの認識が再発防止対策にはなりません。

「ウ」は、補助者がきちんと確認を行っていたので点呼の不備とまでは言えません。

「エ」は、補助者の確認は十分あり、前日も休日であったことから、問題があったとは言えません。

「キ」高血圧や肥満であったが、事故の直接原因とまでは言えません。

よって答えは「4」となります。

付箋メモを残すことが出来ます。
3

④が解答となります。

自己分析の問題については、選択肢の中から

・確実に正しい(◎)

・正しいと思える(△)

・確実に間違っている(×)

このように選択肢を消去法で絞っていくことが大切です。

実際の試験では思っている以上に時間が足りないことも多いです。

ポイントとなるキーワードや状況を素早くつかむことも大切になります。

問題解説では1つずつの選択について説明を加えていきます。

ア  貨物自動車運送事業は、公共的な輸送事業であり、貨物を安全、確実に輸送することが社会的使命であることを運転者に認識させる。

   

   →対策としては不十分です。

    確かに運送事業は社会的に大きな役割を担っていることは事実ですが、

    今回の事故対応としての対応としては相応しくありません。 

イ  運行管理者は、道路交通法令又は道路標識等により指定された最高速度を遵守して運転するだけではなく、道路、交通及び車両等の状況に応じた安全な速度と方法で運転するように運転者に対し、指導する。

   →対策として有効です。

    〈事故の概要〉より

    ・濃霧のため高速道路の制限速度が時速50kmに規制されていた

    ・運転者は時速80キロメートルで走行していた。

    これは濃霧による視界不良のため制限がかけられているので、

    それを超えた速度で走ることは安全が確保されない状態となります。

    また濃霧という状況であることから、いつも以上に慎重な運転を

    求められるという事を指導していくことは対策として有効になります。 

ウ  点呼の確実な実施体制を整備する。

   

   →対策としては不十分です

    〈事故の概要〉より

     運転者は補助者によって乗務前点呼を受けております。

     補助者でも点呼の一部は対応することができるため、

     点呼の実施体制については本件の対策としては関係がありません。

    

エ  運行管理者は、十分な睡眠時間の確保等、勤務に影響を及ぼさない日常生活の過ごし方についても指導する。

   →対策としては不十分です

    〈事故関連情報〉より

     前日の運転者は休日であったため、日常生活を送っているものと

     思われますが睡眠時間も十分(9時間)取れていること、休日のため

     心身のリフレッシュにもあたる時間が確保されていることから、

     睡眠不足等に起因する事故ではないため、対策としては有効とは

     言えません。 

オ  運行管理者は、運転者に安全性の確保、事故の防止のための知識・技能を習得させるため、「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」に基づき、運転者に対して指導・監督を継続的、計画的に実施するとともに、事故惹起運転者等に対して特別な指導を実施する。

 →対策としては有効です。

  

  運転者には今回の事故を踏まえて、正しい運転の知識や

  状況に応じた判断を改めて指導していかなければなりません

  今後も運転を続けることで、同じ事故を繰り返さないため

  指導・教育・監督は継続的に行っていく必要があります。

 

  また当該運転者は「事故惹起運転者」に該当するため、

  特別な指導も必要となります。 

カ  運行管理者は、運転者に対して、主として運行する経路における道路及び交通の状況をあらかじめ把握させるよう指導するとともに、これらの状況を踏まえ、事業用自動車を安全に運転するために留意すべき事項を指導する。

 →対策としては有効です

  道路の状況はラジオや近隣のSA、PAなどでも容易に知ることができます。

  また天候情報なども知っておくことで、

  道路状況に合わせた正しい運転方法を習得しておくことが必要となります。

キ  運行管理者は、運転者の健康状態を常に把握し、コミュニケーションを十分図る等により、運転者に対する指導の効果を向上させる。

 →対策としては不十分です。

  今回の事故は運転者の健康状態に起因する事故ではないため、

  健康状態の把握などは直接的な対応策とは言えません。 

ク  運行管理者は、運行経路等の調査を十分に行い、適切な運行計画の作成を行うよう努める。

 →対策としては有効です

  〈事故関連情報〉より 

  今回の事故では運行管理者自身が「渋滞が発生しやすいポイント」を

  把握しているにも関わらず、運行経路や時間の見直しを行っていないために

  運転者自身も遅延の心配から速度超過をしている背景も見られます。

  実際の現場の声というのは運転者から聞くことが一番よい情報となります。

  正しく調査し、時間帯や最適な運行ルートの見直しは定期的に行うことも

  対策としては有効になります。 

2

直接的に有効かどうか、事故とは直接的に有効でないかで判断します。

ア:事故の再発防止対策としては、もっと具体的な指導が

必要であり、このような抽象的なものは

直接的に有効ではないです。

イ:直接的に有効です。

ウ:本事故は、点呼の実施体制に不備があったために

生じた事故ではないので、

直接的に有効ではないです。

エ:本事故は、 運転者の睡眠不足や日常生活の過ごし方に

問題があったために生じた事故ではないので、

直接的に有効ではないです。

オ:直接的に有効です。

カ:直接的に有効です。

キ:運転者の健康状態の悪化が原因で生じた事故ではないので、

直接的に有効ではないです。

ク:直接的に有効です。

記述が正しいものは【正】

記述が誤っているものは【誤】

選択肢1. ア・ウ・エ・カ

【誤】

イ・オ・カ・クが正しいからです。

選択肢2. イ・エ・カ・ク

【誤】

イ・オ・カ・クが正しいからです。

選択肢3. ア・ウ・オ・キ

【誤】

イ・オ・カ・クが正しいからです。

選択肢4. イ・オ・カ・ク

【正】

記述通り、正しいです。

選択肢5. ア・ウ・カ・キ

【誤】

イ・オ・カ・クが正しいからです。

選択肢6. イ・エ・オ・キ

【誤】

イ・オ・カ・クが正しいからです。

選択肢7. ア・エ・キ・ク

【誤】

イ・オ・カ・クが正しいからです。

選択肢8. イ・ウ・オ・ク

【誤】

イ・オ・カ・クが正しいからです。

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