運行管理者(貨物)の過去問
平成28年度 第1回
実務上の知識及び能力 問39
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問題
平成28年度 第1回 運行管理者試験(貨物) 実務上の知識及び能力 問39 (訂正依頼・報告はこちら)
自動車の運転に関する次の記述のうち、適切でないものを選びなさい。
- 自動車のハンドルを切り旋回した場合、左右及び前後輪はそれぞれ別の軌跡を通る。ハンドルを左に切った場合、左側の後輪が左側の前輪の軌跡に対し内側を通ることとなり、この前後輪の軌跡の差を内輪差という。ホイールベースの長い大型車ほどこの内輪差が大きくなる。したがって、このような大型車を運転する運転者に対し、交差点での左折時には、内輪差による歩行者や自転車等との接触、巻き込み事故に注意するよう指導する必要がある。
- 前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界や見え方が異なり、運転席が高い位置にある大型車の場合は車間距離に余裕がないように感じ、乗用車の場合は車間距離に余裕があるように感じやすくなる。したがって、運転者に対して、運転する自動車による車間距離の見え方の違いに注意して、適正な車間距離をとるよう指導する必要がある。
- 平成26年中の事業用貨物自動車が第1当事者となった人身事故件数は2万件超である。過去10年間の事業用貨物自動車の交通事故の発生状況を見ると、平成21年頃までは減少幅が比較的大きかったものの、それ以降は減少傾向にあるが減少幅が縮まる。事故内容別発生状況を見ると、追突事故が約半分を占めており、トラック事業者にとって追突事故対策は重要な課題となっている。このため、運転者に対して、適正な車間距離の確保や前方不注意の危険性等追突事故の原因となる運転をしないよう指導する必要がある。
- 交通事故の中には、二輪車と四輪車が衝突することによって発生する事故が少なくない。このような事故を防止するためには、四輪車の運転者から二輪車が、二輪車の運転者から四輪車がどのように見えているのか理解しておく必要がある。四輪車を運転する場合、二輪車に対する注意点として、①二輪車も四輪車と同じように急に停車できない。②二輪車は死角に入りやすく、その存在に気づきにくい。③二輪車は速度が遅く感じたり、距離が実際より遠く見えたりする。したがって、運転者に対して、このような二輪車に関する注意点を指導する必要がある。
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この過去問の解説 (3件)
01
1.適切です。
自動車内輪差:内輪差による巻き込み事故防止に
関する記述です。
2.不適切です。
運転席の位置による前方車両との車間距離の
感じ方に関する記述です。運転席が高いトラック
などの大型車は、車間距離に余裕があるよう
に感じ前方車に対して車間距離を詰めやすい
傾向があります。
3.適切です。
交通事故の発生状況に関する記述です。トラック
事故の追突事故対策は重要な課題です。最近は、トラ
ックにも乗用車同様に新型車は車間距離レーダー
や追突防止抑制装置などが装備されてきています。
4.適切です。
二輪車の走行特性です。四輪車からは左後部など
死角に入りやすい傾向があります。問題文は適切
です。
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02
②が解答となります。
1 .自動車のハンドルを切り旋回した場合、左右及び前後輪はそれぞれ別の軌跡を通る。ハンドルを左に切った場合、左側の後輪が左側の前輪の軌跡に対し内側を通ることとなり、この前後輪の軌跡の差を内輪差という。ホイールベースの長い大型車ほどこの内輪差が大きくなる。したがって、このような大型車を運転する運転者に対し、交差点での左折時には、内輪差による歩行者や自転車等との接触、巻き込み事故に注意するよう指導する必要がある。
→正しいです。
内輪差が大きい車ほど、左折時の巻き込み事故に繋がることが多くなります。
交差点では歩行者が死角に入って見えにくくなっていたり、
バイクや自転車などの存在に気付きにくく左折時の巻き込みにつながります。
ミラーや目視でしっかり確認し、安全を確かめたうえで
走行・左折行為を行うことが大切になりますので、
運転手さんへの指導としては有効となります。
2 .前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、それぞれの視界や見え方が異なり、運転席が高い位置にある大型車の場合は車間距離に余裕がないように感じ、乗用車の場合は車間距離に余裕があるように感じやすくなる。したがって、運転者に対して、運転する自動車による車間距離の見え方の違いに注意して、適正な車間距離をとるよう指導する必要がある。
→青字部分に誤りがあります。
トラックのような大型車と乗用車からでは見える視界が異なります。
・大型車は車間寄りに余裕があるように感じます
(=運転席が高く上から見下ろすような見方になるため)
そのため、大型車は無意識に前車との距離を詰めてしまう傾向があり、
乗用車などからすると「近いな・ちょっと怖い」という意識を与えます。
トラックと乗用車では視界の見え方についての違いであったり、
車間距離に余裕をもって走行することの大切さを指導する必要があります。
3 .平成26年中の事業用貨物自動車が第1当事者となった人身事故件数は2万件超である。過去10年間の事業用貨物自動車の交通事故の発生状況を見ると、平成21年頃までは減少幅が比較的大きかったものの、それ以降は減少傾向にあるが減少幅が縮まる。事故内容別発生状況を見ると、追突事故が約半分を占めており、トラック事業者にとって追突事故対策は重要な課題となっている。このため、運転者に対して、適正な車間距離の確保や前方不注意の危険性等追突事故の原因となる運転をしないよう指導する必要がある。
→正しいです。
事業用自動車の事故としては「追突事故」が例年多くを占めています。
細かく要因を挙げていけば「脇見」「注意力散漫」「眠気」「飲酒」「過労」
など運転手自身だけではなく、運行管理者をはじめ事業所全体で
取り組まなければならない課題が多くあります。
またトラックにも安全装置が充実してきているため、
これらの設備も有効に活用することも1つの対策にはなります。
4 .交通事故の中には、二輪車と四輪車が衝突することによって発生する事故が少なくない。このような事故を防止するためには、四輪車の運転者から二輪車が、二輪車の運転者から四輪車がどのように見えているのか理解しておく必要がある。四輪車を運転する場合、二輪車に対する注意点として、①二輪車も四輪車と同じように急に停車できない。②二輪車は死角に入りやすく、その存在に気づきにくい。③二輪車は速度が遅く感じたり、距離が実際より遠く見えたりする。したがって、運転者に対して、このような二輪車に関する注意点を指導する必要がある。
→正しいです。
四輪車から感じる二輪車の見え方をまとめておくとよいです。
①二輪車も四輪車と同じように急に停車できない
→自動車と同様、停止するにはある程度の時間、距離が必要となります。
②二輪車は死角に入りやすく、その存在に気づきにくい
→小型であるため、交差点での停止中にも側方に入りやすく、
四輪車からの死角になるため、左折時の巻き込みが多く発生します。
これらについては、
・左折時にミラーであったり目視確認をすることで安全を確かめる
・危険である場合は先行で走行させる
などが大切になります。
③二輪車は速度が遅く感じたり、距離が実際より遠く見えたりする。
→二輪車の特徴で特に覚えておきたいポイントです。
実際よりも遅く感じ、また距離が遠く見えるため
「まだ来ないだろう」「自分の方が先に行けるだろう」という
錯覚を生じやすくなります。
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03
自動車の運転に関して、適切なものを問題を見ながら解説していきます。
適切です。
適切ではありません。
前方の自動車を大型車と乗用車から同じ距離で見た場合、視界や見え方が異なります。
大型車は運転席が高い位置にあるため車間距離に余裕があるように見え、乗用車の場合は車間距離に余裕がないように見えます。
適切です。
適切です。
大型車と乗用車では車間距離について見え方が異なるので注意しましょう。
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