運行管理者(貨物)の過去問
平成29年度 第1回
貨物自動車運送事業法関係 問6

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問題

平成29年度 第1回 運行管理者試験(貨物) 貨物自動車運送事業法関係 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

次の自動車事故に関する記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づき国土交通大臣への報告を要するものを2つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
  • 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が車道と歩道の区別がない道路を逸脱し、当該道路との落差が0.3メートルの畑に転落した。
  • 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が道路の側壁に衝突した。その衝撃により積載されていた消防法第2条第7項に規定する危険物である灯油の一部が道路に漏えいした。
  • 事業者自動車を含む10台の自動車が衝突し、この事故で5名が負傷した。
  • 事業用自動車が右折の際、原動機付自転車と接触し、当該原動機付自転車が転倒した。この事故で、原動機付自転車の運転者に通院による30日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、 2. 3. です。

自動車事故報告規則第2条 事故報告が必要な事故
(自動車事故報告規則第2条抜粋)
該当する事故を引き起こした場合、30日以内に事故報告書を提出しなければなりません。
※内容省略します。 該当部分のみ抜粋

1.誤りです
転落した落差が、0.5m以上のときになるので、0.3mの場合は、報告は必要なしです。
自動車が転覆し、転落し、火災(積載物品の火災を含む )を起こし、
又は鉄道 。 車両を衝突若しくは接触したもの。
転覆事故:自動車が道路上で 35 度以上傾斜した場合。
転落事故:自動車が道路外 に転落した場合でその落差が 0.5m以上の場合
2. 正しいです
問題文通りです。
自動車に積載された次に掲げるものの全部若しくは一部が飛散し、
又は漏えいした もの
イ 消防法(昭和23年法律第186号)第2条第7項に規定する危険物
3. 正しいです
10台以上の自動車の衝突が該当します。
10台以上の自動車の衝突又は接触を生じたもの
(3) 死者又は重傷者(自動車損害賠償保障法施行令
昭和30年政令第286号)
第5 条第2号又は第3号に掲げる傷害を受けた者をいう。以下同じ。)
を生じたもの
(4) 10人以上の負傷者を生じたもの
4. 誤りです
(3) 死者又は重傷者(自動車損害賠償保障法施行令
昭和30年政令第286号)
第5 条第2号又は第3号に掲げる傷害を受けた者をいう。以下同じ。)
を生じたもの
(4) 10人以上の負傷者を生じたもの
ここでの死傷とは、死者又は 14 日以上の入院を要する傷害、
又は 1 日以上の傷害で、 医師の治療期間が 30 日以上の傷害を
受けたものをいいます。
死者または重傷者を生じた事故は報告義務が必要ですが、問題文では、
通院による30日間の治療を要する傷害のため報告は今回は必要ではありません。

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02

②・③が解答となります。

交通事故について、国土交通大臣への報告が必要な事項についての問題となります。

1 .事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が車道と歩道の区別がない道路を逸脱し、当該道路との落差が0.3メートルの畑に転落した。

→青字部分に誤りがあります。

 「転落」の場合 0.5メートル以上の落差が対象となります。 

2 .事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が道路の側壁に衝突した。その衝撃により積載されていた消防法第2条第7項に規定する危険物である灯油の一部が道路に漏えいした。

→正しいです。

 危険物(火薬類、高圧ガスなども含む)が漏えいした場合は報告の対象

 となります。 

3 .事業者自動車を含む10台の自動車が衝突し、この事故で5名が負傷した。

→正しいです。

 10台以上の自動車の衝突や接触を生じた場合は報告の対象となります。

4 .事業用自動車が右折の際、原動機付自転車と接触し、当該原動機付自転車が転倒した。この事故で、原動機付自転車の運転者に通院による30日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた

→青字部分に誤りがあります。

 被害者が「重傷者」に該当する場合は、報告の対象となりますが、

 「重傷者」の定義は

 ・14日以上の入院を要する傷害

 ・入院を要する傷害で医師の治療を要する期間が30日以上

  (= 入院 + 通院 の期間が30日以上)   

 このどちらかに該当することになります。

 問題文では「通院」にて30日間の治療を要すると記載されていますので、

 重傷者には該当しません。

 

 言葉の解釈がややこしく、難しいところですが「入院」なのか「通院のみ」

 なのかで扱いが変わってきます。 

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03

一般貨物自動車運送事業者が、自動車事故報告規則に基づいて国土交通大臣への報告について問題を見ながら解説します。

選択肢1. 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が車道と歩道の区別がない道路を逸脱し、当該道路との落差が0.3メートルの畑に転落した。

誤りです。

報告を要しない。

転落とは0.5メートル以上をいうので、0.3メートルは該当しません。

選択肢2. 事業用自動車の運転者がハンドル操作を誤り、当該自動車が道路の側壁に衝突した。その衝撃により積載されていた消防法第2条第7項に規定する危険物である灯油の一部が道路に漏えいした。

正しいです。

本事故は「自動車に積載された危険物等の全部若しくは一部が飛散し、又は漏洩したもの」に該当するので、国土交通大臣への報告が必要です。

選択肢3. 事業者自動車を含む10台の自動車が衝突し、この事故で5名が負傷した。

正しいです。

本事故は、「10台以上の自動車の衝突または、接触を生じたもの」に該当するので、国土交通大臣への報告が必要です。

選択肢4. 事業用自動車が右折の際、原動機付自転車と接触し、当該原動機付自転車が転倒した。この事故で、原動機付自転車の運転者に通院による30日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。

誤りです。

報告を要しない。

「通院による30日間の医師の治療を要する障害」は重症には該当しません

まとめ

重症者とは14日以上病院に入院する事を要する障害、または病院に入院する事を要する障害で、医師の治療を要する期間が30日以上のことを言います。

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