管理栄養士の過去問
第28回
社会・環境と健康 問6
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問題
第28回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
ランダム化比較対照試験に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
- 仮説を設定するために用いられる。
- 曝露と結果との時間的関係が明確である。
- 未知の交絡因子について制御しやすい。
- 発生頻度の低い疾患に適用しやすい。
- 研究倫理上の問題が生じにくい。
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この過去問の解説 (3件)
01
1 仮説を設定するために用いられるのは、記述疫学です。
記述疫学→介入を行わず、疾病の分布や発生の特徴を明らかにする研究です。疾病の発生要因が何かの仮説を立てるのに使われます。
ex)人口動態統計など
分析疫学→記述疫学で立てられた仮設が正しいか否かを分析する研究です。
ex)生態学研究、横断研究、症例対照研究、コホート研究
介入研究→研究対象者を無作為に割り付け、介入群と非介入群にわけて介入の結果を比較する研究です。
2 ランダム化比較対象試験(RCT)は、介入群と非介入群に分けたあと、数か月、数年にわたって追跡する研究であるため、暴露と結果の時間関係が明確になります。
3 無作為に対象を割り付けるので、交絡因子に関しては両群が誤差を除いて同等だということが出来ます。
4 発生頻度の低い疾患の場合、多くの対象者を調査しなければ疾患が発生しない場合も考えられます。これでは調査結果が得ることができません。
発生頻度の低い疾患を調査する場合は、症例対照研究が向いています。
5 RCTはいわば人体実験です。
たとえば新薬の研究を行った場合、介入群はその治療うけることができ、非介入群は治療を受けられないということになるので、倫理上の問題が生じやすい研究といえます。
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02
「ランダム化比較対照試験」とは、対象を無作為(ランダム)に複数の群に分け、介入(治療や検査など)をある群のみに行い、一定期間経過後に、介入を行った群と行わなかった群の状態を比較する研究です。仮説の検証に最も有効な研究方法とされています。
ただし、発生頻度の低い疾患には適用しづらいこと(対象集団で、その疾患になる人がきわめて少ないかもしれない)、研究倫理上の問題が生じやすいこと(介入を行わない群=治療や検査を受けられない群)が難点です。
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03
社会・環境と健康/健康状態・疾病の測定と評価からの出題です。
ランダム化比較対象試験では、対象者を無作為に介入群と対照群に分けて、介入群にのみ治療や予防を実施して、追跡調査を行います。
1.仮説を設定するのに用いられるのは記述疫学です。
2.正しい記載です。ランダム化比較対象試験は疫学研究の手法のなかで最も信頼性の高い方法であるとされています。
3.正しい記載です。対象者を無作為に分けることで、研究者の偏った考えや対象者の希望というようなバイアスを排除することができます。
4.発生頻度の低い疾患には適用しにくい手法です。
5.研究倫理上の問題が発生することもあるため、インフォームドコンセントが重要となります。
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