管理栄養士の過去問
第28回
基礎栄養学 問78
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
第28回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問78 (訂正依頼・報告はこちら)
消化と吸収に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- ジペプチドの吸収上皮細胞への取り込みには、H+が必要である。
- トリアシルグリセロールの胃内滞留時間は、糖質より短い。
- フルクトースの吸収上皮細胞への取り込みには、Na+が必要である。
- 葉酸の吸収には、胃液分泌が必要である。
- 鉄の吸収率は、体内の鉄量にかかわらず一定である。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
2 胃での滞留時間は、糖質⇒タンパク質⇒脂質の順に長くなります。
3 フルクトースは受動輸送により吸収されます。能動輸送されるのは、グルコースとガラクトースです。
4 吸収のために胃液の分泌を必要とするのはビタミンB12です。
5 鉄は体内の貯蔵量が少なくなると、吸収率が高くなります。
【能動輸送と受動輸送】
●能動輸送
濃度勾配に逆らって、物質が移動します。これにはATPなどのエネルギーが必要です。
EX)
※Na⁺ポンプ⇒グルコース、ガラクトース、アミノ酸、水溶性ビタミンなど
※H⁺ポンプ⇒トリペプチド、ジペプチド
●受動輸送
濃度勾配に従って、物質が移動します。
単純拡散によるものと、促進拡散によるものがあります。促進拡散の場合は、チャネルや輸送体の力をかり拡散を促進させています。
EX)
※フルクトース、電解質など
参考になった数64
この解説の修正を提案する
02
消化された栄養素を体内に吸収する方法には、能動輸送と受動輸送があります。
能動輸送とは、特定の物質を、細胞膜内外の濃度勾配に逆らって、細胞内に取り込み(または細胞外へ排出)することで、エネルギーを必要とします。代表的なものとして、ナトリウムポンプなどがあげられます。
対して、受動輸送は、細胞膜内外の濃度勾配に従って物質が移動します。濃度の高い方から低い方へ拡散するため、エネルギーを必要としません。
1、 文章通りです。
ジペプチドはH+/ペプチド共輸送体を介して吸収されます。
2、 胃内滞留時間は、糖質<たんぱく質<脂質(トリアシルグリセロール)に長くなります。
3、 フルクトースの取り込みは、受動輸送によるものです。
4、 吸収のために胃液分泌を必要とするのは、ビタミンB12です。
5、 鉄の吸収率は、体内の鉄量(貯蔵鉄量)が少なくなると高くなります。
参考になった数24
この解説の修正を提案する
03
基礎栄養学/消化・吸収と栄養素の体内動態からの出題です。
1.正しい記載です。ジペプチドはH+/ペプチド共輸送体を介して吸収されます。
2.胃での滞留時間は糖質が短く、ついでたんぱく質、脂質の順になります。
3.フルクトースの吸収は受動輸送です。
4.吸収に胃液分泌が必要なのはビタミンB12です。
5.鉄の吸収率は体内鉄量が少なければ多くなるので、一定ではありません。
参考になった数9
この解説の修正を提案する
前の問題(問77)へ
第28回問題一覧
次の問題(問79)へ