管理栄養士の過去問
第28回
基礎栄養学 問80

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問題

第28回 管理栄養士国家試験 基礎栄養学 問80 (訂正依頼・報告はこちら)

たんぱく質の栄養に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 食品たんぱく質の化学的評価法は、窒素出納法を利用している。
  • 生物価は、吸収窒素量を摂取窒素量で除して求める。
  • 糖質や脂質からのエネルギー摂取が不足すると、窒素出納は正になる。
  • 不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)の必要量は、アミノ酸の種類によって異なる。
  • グルココルチコイドは、体たんぱく質の合成を促進する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 4 です。

【タンパク質の栄養価の評価方法】
●生物学的評価法
動物や人が摂取した量や、吸収した量の出納により、そのタンパク質の栄養価を評価する方法です。
EX)タンパク質利用率(PER)、生物価、賞味タンパク質利用率

●科学的評価方法
アミノ酸スコアという方法が一般的に用いられます。これは食品に含まれる必須アミノ酸の量を、アミノ酸評点パターンという基準値と比較し、割合を求める方法です。この値が最も低いアミノ酸を、その食品の第一制限アミノ酸といいます。

1 窒素出納法は生物学的評価法のひとつです。摂取したタンパク質に対して、消費量が多ければ窒素出納は負に、消費量が少なくタンパク質が体タンパク質として蓄積されれば正になります。

2 生物価は生物学的評価法です。
生物価=体内保留窒素÷吸収窒素×100で求められます。

3 糖質や脂質からのエネルギーが不足すると、窒素出納は負になります。これは、不足したエネルギーを補うために、タンパク質の炭素骨格がエネルギーを産生するために使われ、体タンパクとして蓄積されないからです。

5 グルココルチコイドは副腎皮質ホルモンのひとつで、体タンパクの分解を促進し糖新生を促進するホルモンです。

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02

正解は 4 です。

たんぱく質の栄養価の評価方法には、生物学的評価法と化学的評価法があります。

生物学的評価法は、ヒトや動物を対象として、摂取したたんぱく質が体内にどの程度保留されるかを測定します。たんぱく質摂取量、消化吸収率などを測定するため、より正確な結果が得られますが、実験に期間を要するなどの欠点があります。具体的には、窒素出納法や体重増加法などがあります。

化学的評価法は、食品中のたんぱく質を構成する必須アミノ酸の量と組成を分析して、基準のアミノ酸パターンと比較して評価する方法です。代表的なものが、アミノ酸スコアです。

1、 窒素出納法は、生物学的評価方法です。生体を構成する窒素のほとんどがたんぱく質由来であることから、窒素出納(食事で摂取したたんぱく質量と、体外に排泄されたたんぱく質量)を測定することによって、たんぱく質の増減を概算します。

2、 生物価は、生物学的評価方法で、体内保留窒素量÷吸収窒素量で求められます。

3、 糖質や脂質からのエネルギー摂取が不足すると、それを補うために体たんぱく質の分解が多くなり、窒素出納は負になります。

4、 文章通りです。

不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)の必要量は、アミノ酸の種類によって、また成人と幼児でも異なります。

5、 グルココルチコイドは、体たんぱく質の分解を促進するホルモンです。エネルギー欠乏時などに分泌されます。

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03

正解は 4 です。

基礎栄養学/たんぱく質の栄養からの出題です。

1.窒素出納法を利用しているのは、食品たんぱく質の生物的評価法です。

2.生物価は、体内保留窒素量を吸収窒素量で割って求めます。

3.糖質や脂質からのエネルギー摂取が不足している状態は飢餓状態で、体たんぱく質が利用されます。尿中への排泄窒素は増え、窒素出納は負になります。

4.正しい記載です。体たんぱく質の構成にあわせて必要量が設定されています。

5.グルココルチコイドは副腎皮質ホルモンで、体たんぱく質の分解を促進する働きがあります。

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