管理栄養士の過去問
第28回
公衆栄養学 問162

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第28回 管理栄養士国家試験 公衆栄養学 問162 (訂正依頼・報告はこちら)

集団における食事摂取量データを日本人の食事摂取基準(2010年版)を用いて評価した。評価の目的と指標の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • エネルギーの摂取不足の評価 推定エネルギー必要量(EER)を下回る者の割合
  • エネルギーの過剰摂取の評価 推定エネルギー必要量とエネルギー摂取量の平均値との差
  • 栄養素の過剰摂取の評価 耐容上限量(UL)と栄養素摂取量の平均値との差
  • 栄養素の摂取不足の評価 推奨量(RDA)を下回る者の割合
  • 生活習慣病の一次予防を目的とした評価 目標量(DG)の範囲を逸脱する者の割合

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

※問題文では、食事摂取基準(2010年版)となっていますが、2015年版の食事摂取基準でも同じ解説となります。

1.エネルギー摂取不足の評価は、BMIが18.5未満の者の割合を示します。

2.エネルギーの過剰摂取の評価は、BMIが25.0以上の者の割合を示します。

3.栄養素の過剰摂取の評価は、耐容上限量を上回る者の割合を示します。

4.栄養素の摂取不足の評価は、推定平均必要量を下回る者の割合を示します。

5.2010年版の食事摂取基準では、生活習慣病の一次予防を目的とした評価は、目標量(DG)の範囲を逸脱する者の割合を示します。よって正しい答えとなります。2015年版の食事摂取基準では、目標量(DG)は生活習慣病の予防を目的とした指標に改定されました。

参考になった数20

02

1、エネルギーの不足のリスク及び過剰のリスクの両者が最も小さくなる摂取量のことで、具体的な不足者の割合がわかるわけではありません。

2、エネルギー過剰の評価は上限量を上回った場合を目安にします。

3、耐容上限量は危険がないとされる上限量であり、過剰摂取を評価するには、目安量や目標量を用います。

4、推奨量は集団では使用しません。

5、目標量は、習慣的な摂取量で生活習慣病のリスクが低いとされる値です。

参考になった数7

03

日本人の食事摂取基準(2010年版)における設定指標について理解する必要があります。
(注;2015年版が最新版です。)

推定エネルギー必要量;エネルギー出納がゼロとなる確率が最も高くなると推定される習慣的な1日あたりのエネルギー摂取量

耐用上限量;ある母集団に属するほとんどすべての人々が、健康障害をもたらす危険がないとみなされる習慣的な摂取量の上限

推定平均必要量;ある母集団の50%の人において、1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量

推奨量;ある母集団のほとんど(97~98%)の人において、1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量

目標量;生活習慣病の1次予防を目的として、現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量

以上から

1.× エネルギーの摂取不足は推定エネルギー必要量(EER)を下回る者の割合からは評価されません。

2.× エネルギーの過剰摂取は推定エネルギー必要量とエネルギー摂取量の平均値との差からは評価されません。

3.× 栄養素の過剰摂取の評価は耐容上限量(UL)と栄養素摂取量の平均値との差からは評価されません。

4.× 栄養素の摂取不足の評価は推奨量(RDA)ではなく、推定平均必要量を下回る者の割合で評価されます。

5.○ その通りです。

よって正解は5です。

参考になった数3