管理栄養士の過去問
第27回
社会・環境と健康 問6

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問題

第27回 管理栄養士国家試験 社会・環境と健康 問6 (訂正依頼・報告はこちら)

ある疾患に関して、横断研究に基づき算出できる疫学指標である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • リスク因子の寄与危険
  • 致命率
  • 罹患率
  • 有病率
  • リスク因子の相対危険

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4.【有病率】です。
横断研究とは、観察集団のその時点における疫病の有無とある要因との関係を記載して、その関連を検討する研究です。
ある期間における新たな疫病の発生の指標である罹患率ではなく、その時点で疫病を有する有病率を用いて、疫病と要因間の関係を調査します。

以下、詳細の説明です。

1.リスク因子の寄与危険
寄与危険とは、危険因子に曝露している群の罹患リスクと、危険因子に曝露していない群の罹患リスクとの差を示す指標です。
コホート研究で用いられます。
コホート研究は、当該疾病の非罹患者を対象とし、要因の曝露群と非曝露群からなる研究対象集団(コホート)を選び、一定期間追跡し、両群における疾病の罹患率を比較します。

2.致命率
致命率とは、死因ともなりえる急性の病気の流行が起きたときに用いられる指標です。
「一定期間におけるある病気の死亡者数」を、「一定期間におけるある病気の患者数」で割って算出します。

3.罹患率
一定期間内に新たに発生した患者の、単位人口に対する割合です。
観察集団内の各個人が、単位観察期間内に病気にかかる危険の大きさを示す指標です。

5.リスク因子の相対危険
相対危険とは、危険因子に曝露していない群の罹患リスクに対する、危険因子に曝露している群の罹患リスクの比を示す指標です。

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02

正解は 4 です。

社会・環境と健康/健康状態・疾病の測定と評価からの出題です。

1.リスク因子の寄与危険は、罹患率を比較する際に用いられる指標のことです。

2.致命率とは、ある疾患に罹患して死亡する割合を示したもので、横断研究では求められません。

3.罹患率とは、一定期間内に新たに疾病を発症した者の割合のことですので、横断研究では求められません。

4.有病率は、ある一時点において疾患を有している者の割合を示していますので、求めることができます。

5.リスク因子の相対危険は、要因分析に使われる指標です。

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03

正解は【4.有病率】です。
 横断研究とは個人を対象に、ある時点での疾病の有無と要因の有無を比較し、関連を研究する方法のことです。有病率とは、ある集団の一時点においてある疾病をもつ人の割合のことを言います。

1.リスク因子の寄与危険
 寄与危険とは、ある要因に曝露された群とされていない群との間で、罹患率または死亡率にどれだけ差があるのかを示す指標のことで、コホート研究(前向きコホート研究)にあたります。

2.致命率
 ある疾患に罹患した患者のうち、その疾患が原因で死亡した者の割合のことです。

3.罹患率
 特定の期間内に、集団に新たに生じた疾病の奨励数の割合のことです。

5.リスク因子の相対危険
 ある要因に曝露された群が、曝露されていない群に比べて何倍多く、あるいは少なく疾病や異常を引き起こすかを示す指標のことです。

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