管理栄養士の過去問
第27回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問24

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問題

第27回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

たんぱく質の代謝・機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • オートファジー(autophagy)は、たんぱく質の二次構造を構築する作用である。
  • ユビキチンは、たんぱく質の合成酵素である。
  • ミオグロビンは、筋収縮たんぱく質である。
  • アミノ酸のアミノ基は、身体活動のためのエネルギー源となる。
  • Gたんぱく質(GTP結合たんぱく質)は、アドレナリン(エピネフリン)の作用発現に関与する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 5 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/アミノ酸・たんぱく質・糖質・脂質の代謝からの出題です。

1.オートファジーは自食作用ともいい、たんぱく質が分解される作用です。

2.ユビキチンはたんぱく質です。不要なたんぱく質に付与してたんぱく質の分解に働きます。

3.ミオグロビンは筋肉中で酸素と結合しているたんぱく質です。

4.アミノ酸でエネルギー源となるのは炭素骨格部分です。

5.記載の通りです。細胞膜に存在するGたんぱく質は、アドレナリンが細胞膜受容体に結合すると活性型となってセカンドメッセンジャーを生成する酵素を活性化します。

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02

正解は5.【Gたんぱく質(GTP結合たんぱく質)は、アドレナリン(エピネフリン)の作用発現に関与する。】です。
Gたんぱく質はグアノシン三リン酸をグアノシン二リン酸に変換するたんぱく質です。
Gたんぱく質はアドレナリン受容体にアドレナリンが結合するプロセスに関わっています。

1.オートファジー(autophagy)は、タンパク質を分解する作用で、自食作用ともいわれます。
細胞質の一部を取り込み、これにリソソームが融合することによって内容物を分解します。

2.ユビキチンは低分子タンパク質の一種で、タンパク質の分解酵素です。
標的となるタンパク質に結合することでタンパク質を分解します。

3.ミオグロビンは、筋収縮たんぱく質ではありません。
ミオグロビンは鉄を含んだヘム蛋白で、心筋や骨格筋などの筋細胞に存在します。
ヘモグロビンによって運ばれた酸素を受け取り、筋組織に運搬・貯蔵して筋肉でのエネルギー産生を助けます。
筋収縮たんぱく質には、ミオシンとアクチンの2種類があります。

4.アミノ酸のアミノ基は、身体活動のためのエネルギー源とはなりません。
余剰のアミノ酸は分解(アミノ酸異化)され、アミノ基と炭素骨格に分かれます。
炭素骨格はエネルギー源となり、クエン酸回路を経て二酸化炭素と水になります。
アミノ基の窒素は肝臓の尿路回路で尿素に変換されて尿中に排出されます。

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03

正しいものは、
【5.Gたんぱく質(GTP結合たんぱく質)は、アドレナリン(エピネフリン)の作用発現に関与する。】です。
 アドレナリン受容体は、Gたんぱく質を介してアデニレートシクラーゼを活性化しcAMPの産生を促進します。

1.オートファジーとは、細胞自身が細胞内で不要な物質を分解することを言います。
たんぱく質の二次構造とは、αへリックスとβシートなどたんぱく質の部分的な構造のことです。
ちなみに、一次構造はアミノ酸配列、三次構造は1本のペプチドからなる立体構造、四次構造は2本以上のペプチドからなる会合体の構造を言います。

2.ユビキチンは76個のアミノ酸からなるペプチドで、細胞内のたんぱく質に結合し、たんぱく質分解の指標となります。

3.ミオグロビンは、筋肉の色素たんぱく質であり、筋肉細胞内で酸素を運びます。赤筋と呼び、有酸素運動の持続的な収縮ができます。逆に白筋と呼ばれる、ミオグロビンの少ない筋肉は瞬発力に優れています。

4.アミノ酸のアミノ其は、分解された時にアンモニアを生成し、尿素に変換し体外へ排出されます。残ったケト酸は、クエン酸回路などの中間体となり、エネルギー源になる事ができます。

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