管理栄養士の過去問
第27回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問30
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問題
第27回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問30 (訂正依頼・報告はこちら)
疾患と症候の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 潰瘍性大腸炎 ---------------------- 下血
- 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)----- チアノーゼ
- 消化性潰瘍 ------------------------ 喀血
- 胃食道逆流症 ---------------------- 黄疸
- 胆石症 ---------------------------- 浮腫
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この過去問の解説 (3件)
01
【1.潰瘍性大腸炎ー下血】です。
潰瘍性大腸炎とは、大腸に多数の小さな腫瘍ができる疾患で、再発を繰り返し、粘血便がみられます。
2.非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は、肥満や糖尿病を併発している事が多いですが、一般的に無症状である事が多いです。
チアノーゼは肺炎や心不全などによる肺でのガス交換の障害によって低酸素血症をきたす事によって起こります。
3.消化性潰瘍によって胃の中で大量に出血した場合、吐血が起こります。
喀血は、呼吸器内の出血を口から吐き出す事を言い、肺癌や結核によって起こります。
4.胃食道逆流症によって起こるのは胸やけです。
黄疸は血中ビリルビンが増加することで皮膚や粘膜が黄土色になった事を言い、肝炎や胆石症により起こります。
5.胆石症によって起こるのは、右季肋部の疝痛発作、発熱、黄疸の三徴候です。
浮腫は心不全や腎不全などにより、組織中に多量の水分がたまった状態を言います。
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02
潰瘍性大腸炎は、大腸粘膜および粘膜下層に生じる連続性の慢性非特異性炎症性疾患です。
下痢や粘血便が高率にみられ、中等症以上では、発熱、体重減少などが症状の特徴です。
長期にわたる場合には、大腸がんの発症リスクが高まります。
以下、正しい組み合わせとその詳細です。
2.非アルコール性脂肪肝炎(NASH)- (無症状)
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)とは、脂肪肝のうち、アルコール多飲歴がないにも関わらず、アルコール性肝炎に類似した組織像を示し肝硬変に発展するものです。
ほとんど無症状であり、原因をきたす病態による症状が大部分です
ほとんどが良性の経過をたどりますが、まれに進行して肝硬変の症状を示すことがあります。
チアノーゼとは、皮膚・粘膜の青紫色変化で、毛細血管内血液の還元ヘモグロビン濃度が5g/dl以上になると出現します。
3.消化性潰瘍-心窩部痛、嘔吐、食欲不振、吐血等
消化性潰瘍とは、胃・十二指腸潰瘍をまとめて指したものです。
胃液中の胃酸や消化酵素ペプシンの消化作用により、粘膜筋板あるいはそれよりも深部に達する組織欠損が生じた状態をいいます。
心窩部痛が最も多い症状で、胃潰瘍では食後に、十二指腸潰瘍では空腹時に痛みが強いとされます。
喀血とは、咳とともに血液を喀出することを言います。
原因としては、肺がん、心不全などの疾患があります。
4.胃食道逆流症-胸やけ、呑酸(げっぷ)、心窩部痛等
胃食道逆流症は、胃液や膵液が食道内に逆流することにより、胸やけなどの自覚症状や食道粘膜に炎症が引き起こされる疾患です。
食道の蠕動運動の低下、胃酸の過剰分泌などが誘因となります。
黄疸とは、血液中のビリルビンが増加して、皮膚や眼球粘膜が黄染した状態をいいます。
肝臓や胆管に異常がある場合に出現します。
5.胆石症-疼痛
胆石とは胆道にできた石のことで、胆汁中に含まれる物質が固形化して石状になったものです。
最も多い症状が疼痛で、典型的なのは、胆石が胆嚢頸部などにはまり込んだときに起こる疝痛発作と呼ばれる痛みです。
胆汁の流れを妨げるような場所に胆石があると、黄疸がみられることもあります。
浮腫とは、何らかの原因により組織間液の量が増加した状態をいいます。
腎不全末期や心不全、ネフローゼ症候群や肝硬変などで出現します。
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03
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/疾患診断の概要からの出題です。
1.正しい組み合わせです。直腸や大腸にびらんや潰瘍ができる疾患です。
2.チアノーゼは呼吸器疾患や循環器疾患、ヘモグロビンの異常などで見られます。非アルコール性脂肪肝炎は自覚症状が乏しく、肝生検などで判定されます。
3.消化性潰瘍では吐血します。喀血は呼吸器系疾患で見られます。
4.胃食道逆流症では胸痛や胸やけがします。黄疸は肝障害などで見られる症状です。
5.胆石症では黄疸が見られます。胆管の閉鎖によってビリルビンの流れに異常が起こることで黄疸となります。
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