管理栄養士の過去問
第27回
臨床栄養学 問128

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

第27回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問128 (訂正依頼・報告はこちら)

静脈栄養補給法に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 末梢静脈栄養補給法で用いる輸液のアミノ酸濃度は、30%である。
  • 高カロリー輸液基本液には、鉄が含有されている。
  • 成人では、非たんぱく質熱量/窒素比を700 kcal/gとする。
  • 脂肪乳剤の投与は、1 g/kg標準体重/時とする。
  • 中心静脈栄養補給法では、ブドウ糖濃度が20%の輸液を使用できる。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は 5 です。

1:末梢静脈栄養補給法で用いる輸液のアミノ酸濃度は、高くても10%前後が限度です。
糖濃度も同じく10%前後が限度です。低エネルギーで、これだけでは1日の必要量を満たせないため、末梢静脈栄養は、経口栄養と併用する必要があります。

2:高カロリー輸液基本液には、鉄は含まれていません。含まれたまま長時間おくと、化学変化を起こすためです。
鉄は微量元素製剤として、基本液とは別に用意され、投与直前に合わせます。

3:成人では、非たんぱく質熱量/窒素比を150~200kcal/gとします。ここでの窒素とは、アミノ酸に含まれているものを指します。
輸液に含まれるアミノ酸は、体内でたんぱく質合成に用いられるためのものです。しかし、非たんぱく質熱量(糖質や脂質によるエネルギー)が足りないと、アミノ酸をいくら投与しても、すべてエネルギー源として利用されてしまいます。
上記の比は、これを防ぐための指標として用います。

4:脂肪乳剤の投与は、0.1 g/kg標準体重/時以下が適切です。

5:中心静脈栄養補給法では、ブドウ糖濃度が12~20%の高カロリー輸液を使用できるのが特徴です。
生命維持に必要なほとんどすべての栄養素を供給できます。

参考になった数22

02

1. 末梢静脈栄養補給法では、1日に1000~1200kcalが限度とされており、輸液のアミノ酸濃度は10~12%、ブドウ糖液は10~12%が限度とされています。よって誤となります。

2. 高カロリー輸液基本液には、糖質と電解質が含まれており、鉄は含まれていませんので誤となります。鉄、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素は微量元素製剤に含まれているので合わせて投与する必要があります。

3. 成人では、非たんぱく質熱量/窒素比は、150~200kcal/gのときに効率よく合成でき、150~200kcal/gとするほうが望ましいので誤となります。

4. 脂肪乳剤の投与は0.1~0.15g/kg標準体重/時とするので誤となります。

5. 中心静脈栄養法では、ブドウ糖濃度が20%輸液を使用できるので正となります。

よって正解は、5. となります。

参考になった数6

03

正解は 5 です。

臨床栄養学/傷病者・要介護者の栄養アセスメントからの出題です。

静脈栄養法は、栄養剤を静脈に直接注入する方法です。消化吸収の機能が衰えてしまったり、消化管を安静に保つ必要があったりする場合に用いられます。

1:正しいアミノ酸濃度は3%です。

2:鉄が含まれるのは高カロリー輸液微量元素製剤です。

3:正しい非たんぱく質熱量/窒素比は150~200kcalです。

4:正しい数値は0.1g/kg標準体重/時です。

5:文章の通りです。

参考になった数4