管理栄養士の過去問
第26回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問35

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問題

第26回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

非代償期肝硬変患者における臨床検査成績である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 血清乳酸脱水素酵素(LDまたはLDH)低値
  • 血小板数増加
  • 血清γグロブリン低値
  • 血清総ビリルビン低値
  • プロトロンビン時間(PT)延長

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この過去問の解説 (3件)

01

1.乳酸脱水素酵素(LDH)は、損傷された肝細胞から血液中に移行するため、高値となります。

2.トロンボポエチンの合成が減少するため、血小板数は減少します。

3.肝硬変は炎症状態であるので、血清γグロブリンなどの抗体は増加します。

4.肝機能が低下し、ビリルビン代謝がうまくいかなくなるため、血清総ビリルビン濃度は上昇します。

5.血液凝固因子のプロトロンビンは、肝硬変では産生が低下するため、凝固時間であるプロトロンビン時間(PT)は延長します。
よって、正しい答えとなります。

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02

正解は 5 です。

プロトロンビンは血液凝固に必要な物質です。肝臓で作られます。
肝臓の機能低下すると、血液凝固がしにくくなるため、プロトロンビン時間が延長します。

1.肝臓が障害されると、肝細胞内の乳酸脱水素酵素が血液中へ逸脱するため、血清乳酸脱水素酵素は高値となります。

2.肝硬変で門脈圧が亢進すると、脾臓に血液がたまり、血小板や赤血球、白血球などの血液破壊が起こるため、血小板数は減少します。

3.γグロブリンは肝臓で作られないので、低値にはなりません。

4.総ビリルビンは直接ビリルビンと間接ビリルビンの総量です。
肝臓でビリルビンの代謝が行われているため、肝硬変ではビリルビンが血液中に逸脱します。
そのため、血清総ビリルビンは高値となります。

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03

正解は 5 です。

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち/消化器系からの出題です。

1:血清乳酸脱水素酵素(LDまたはLDH)は肝炎、心筋梗塞、悪性腫瘍、悪性リンパ腫、悪性貧血、皮膚筋炎で高値となります。

2:血球破壊が亢進するため、血小板数は低下します。

3:γグロブリンは肝臓で作られるわけではないので低下しません。慢性炎症によって高値を示すことがあります。

4:総ビリルビンは直接ビリルビンと間接ビリルビンを合わせたものですが、どちらも増加するので総ビリルビンも増加します。

5:記載の通りです。プロントロンビン時間(PT)は、血液凝固因子の総合的活性を反映したものです。肝臓の機能が悪くなると血液凝固因子の生成が阻害され、プロトロンビン時間は延長します。

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