管理栄養士の過去問
第26回
応用力問題 問194

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問題

第26回 管理栄養士国家試験 応用力問題 問194 (訂正依頼・報告はこちら)

63歳、女性、週3回血液透析を受けている。身長158 cm、ドライウエイト52 kg(標準体重55 kg)、血圧160/92 mmHg、無尿、透析間体重増加量は中2日で3.0 kg。透析前の血液検査では、血清クレアチニン値9.1 mg/dL、血中尿素窒素値86 mg/dL、血清カリウム値5.5 mEq/L、血清リン値6.0 mg/dLであった。
食事指導時に目標とする栄養素量等である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • カリウム量  1,400 mg/日
  • 食塩量  10 g/日
  • たんぱく質量  40 g/日
  • リン量  1,200 mg/日
  • 飲水量  1,300 mL/日

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この過去問の解説 (3件)

01

1.カリウム量は、2000mg/日以下とします。
よって、正しい答えとなります。

2.食塩量は、6g/日未満とします。

3.たんぱく質量は、55g/日(0.9~1.2/kg標準体重/日)とします。

4.リン量は、825mg/日以下(たんぱく質(g)×15(mg/日)以下)とします。

5.飲水量は、できるだけ少なくします。

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02

◎人工透析の食事療法
・たんぱく質摂取量を増やします。血液透析は1.0~1.2g/kg程度にします。腹膜透析では、血液透析よりも多く設定し、1.1~1.3g/kg程度とします。
・エネルギー摂取量は消費エネルギーに合ったエネルギー量とするが摂りすぎには注意水分はします。25~30kcal/kg腹膜透析では、透析液にブドウ糖を使用しているので、エネルギー量を10~20%程度減らします。
・食塩は控えめにします。血液透析では5~8g/日、腹膜透析では8~10g/日とします。
・血液透析では、高カリウム血症を防ぐために過剰摂取にならないように2g以内とします。腹膜透析では低カリウム血症に注意し制限しません。
・水分は、血液透析では透析間の体重増5%以内、ドライウエイトあたり15mlにします。腹膜透析では制限せず、脱水に注意します。
・リンは600~800mg/日にします。

1. 血液透析ではカリウム摂取を2g以内としているので1400mg/日は正となります。

2. 血液透析では5~8g/日とするので誤となります。

3. 血液透析はたんぱく質量を1.0~1.2g/kgとします。ドライウエイト52kg×1.0~1.2g=52~62.4g/日なので誤となります。

4. リンは600~800mg/日であるので誤となります。

5. ドライウエイト52kg×15ml=780ml程度にするので誤となります。

よって正解は、1. となります。

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03

透析時には食事療法が必要になります。

①水分の制限;15×DW(ドライウェイト)ml/日程度
無尿の為、水分が体内に貯まり、高血圧や心不全、肺水腫につながります。

②塩分を控える;6g/日未満
③カリウム;1500~2000㎎/日未満
④リンの制限;600~800㎎/日
⑤適切なエネルギー;標準体重㎏×35kcal/日
⑥良質なたんぱく質;DW×1.0~1.2g/日

1.○ 血清カリウム値5.5 mEq/L未満に保ちたいのでカリウムは1400㎎/日で適切です。

2.× 食塩は6g/日未満が適切です。

3.× ドライウェイトが52㎏×1.0のため、52g程度です。

4.× リンは600~800㎎/日です。

5.× 飲水量は1日780ml程度です。

よって正解は1です。

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