管理栄養士の過去問
第24回
臨床栄養学 問150

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問題

第24回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問150 (訂正依頼・報告はこちら)

老年症候群に関する記述である。誤っているのはどれか。
  • 誤嚥性肺炎の対策として、口腔ケアが実施される。
  • 転倒による骨折は、寝たきりの原因となる。
  • 糖尿病は、褥瘡の内的因子となる。
  • 食事摂取量の減少は、脱水症の要因となる。
  • 失禁がある場合は、水分制限が必要である。

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この過去問の解説 (4件)

01

1.口腔ケアにより、口腔内を清潔にすることによって、誤嚥性肺炎のリスクは低くなります。

2.骨折による療養中に体力、筋力の低下が起こり、これが寝たきりへとつながります。

3.糖尿病により、血糖コントロールが悪い状態であると、皮膚の代謝も悪くなり、傷が治りにくい等の弊害があらわります。また感染への抵抗力も弱まるため、褥瘡の内的因子となると考えられます。

4.食事摂取量の低下に伴い、食事に含まれる水分量の摂取も低下するため、脱水症の要因となります。

5.高齢者では脱水に陥りがちです。失禁があっても、水分制限は必要ありません。

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02

正解は 5 です。

1…口腔内の細菌数を減少させるため、また、口腔内の器官の訓練のために口腔ケアを行います。

2…高齢者が転倒により骨折すると、治療中の安静状態が体力や筋力の低下につながり、寝たきりになる場合があります。

3…褥瘡は、一定の場所に一定以上の圧力が一定以上加わり続けることにより、局所の皮膚の血流が途絶え、阻血性の壊死が生じて発症する皮膚潰瘍のことです。糖尿病でも褥瘡のリスクが高くなります。

4…食事中に含まれる水分の量も減少してしまうため、脱水症の要因となりえます。

5…失禁がある場合でも、脱水の予防のために水分は十分に摂取します。

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03

正解は 5 です。

臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントからの出題です。

1.正しい記載です。口腔内を清潔にしていくことが大切です。

2.正しい記載です。骨折治癒までの間の安静で筋肉の低下につながり、寝たきりの原因となります。

3.正しい記載です。褥瘡とは、圧迫により皮膚や皮膚組織が壊疽を起こすことで、糖尿病も内的因子となります。

4.正しい記載です。食事内容により水分の摂取にもつながっているので、水分量も減ってしまいます。

5.失禁の原因は排尿反射や畜尿反射の障害なので、水分制限は行いません。

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04

老年症候群…高齢者に多発し、原因はさまざまであるが治療とケアが必要となる一連の症状や所見のこと。

1.誤嚥性肺炎は口腔を清潔にする、口腔をケアすることで予防することができるので正。

2.骨折療養中は活動が低下しがちになり、筋力が落ちてしまうことも多く、寝たきりの原因になるので正。

3.糖尿病では、末梢循環障害を合併するだけでなく、末梢神経障害、易感染性、炎症反応の抑制なども起こり、褥瘡が発生しやすくなるので正。

4.食事摂取量の減少は、食事から摂る水分量の減少となるので脱水の要因となり正。

5.高齢者は脱水になりやすいので、失禁があっても水分は制限しない。よって誤。

よって正解は、5.となる。

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