管理栄養士の過去問
第24回
応用力問題 問199

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問題

第24回 管理栄養士国家試験 応用力問題 問199 (訂正依頼・報告はこちら)

8か月の男児、生後より母乳をよく飲み、離乳食も摂取できている。日光はがんの原因になることを聞いたので、室内で過ごしてほとんど外出させていない。不機嫌が続くので、病院を受診したところ、低力ルシウム(Ca)血症、副甲状腺ホルモン(PTH)濃度増加がみられ、レントゲン写真でくる病と診断された。

本患者でみられた血中リン(P)濃度、アルカリホスファターゼ(ALP)濃度、25-水酸化ビタミンD(25-OHD)濃度の組合せである。正しいのはどれか。
  • 高P血症 --- ALP濃度増加  --- 25-OHD濃度増加
  • 高P血症 --- ALP濃度低下  --- 25-OHD濃度増加
  • 低P血症 --- ALP濃度増加  --- 25-OHD濃度低下
  • 高P血症 --- ALP濃度低下  --- 25-OHD濃度低下
  • 低P血症 --- ALP濃度低下  --- 25-OHD濃度増加

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この過去問の解説 (4件)

01

くる病は小児期に発症する骨の石灰化障害です。

・くる病はビタミンDの作用不足により起こる場合が多く、血清カルシウム、リンが低下します。
・アルカリホスファターゼは肝臓や骨の細胞がつくる酵素のことで、肝臓や骨の細胞が損傷などすると血中にでていき血中濃度が上がります。
くる病では骨芽細胞が活性化するのアルカリホスファターゼは血中濃度が増加していると考えられます。
・外出せずほとんど日光を浴びていないので、活性化ビタミンDである25-水酸化ビタミンDの血中濃度は低下していると考えられます。

そのため、低P血症・ALP濃度増加・25-OHD濃度低下で
正解は3になります。

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02

くる病の特徴として低P血症、ALP濃度増加、体内のビタミンDの蓄積状態をみる25-OHD濃度の低下がみられるため、選択肢3が正答となります。

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03

正解は 3 です。
応用力試験からの出題です。臨床栄養学/疾患・病態別栄養ケア・マネジメントに該当する問題です。

くる病はカルシウム不足によって骨の石灰華の低下を起こす病態で、最も多い原因が活性化ビタミンDの不足です。
患者は日光に当たっていないため、活性化ビタミンDが不足したと考えられます。
そのため25-OHD濃度は低下すると考えられます。
くる病では、血清のカルシウムとリンは低下し、ALPは上昇します。

以上より、正解は 3 とわかります。

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04

本患者は、日光不足によるビタミンD不足によって、くる病を発症したと考えられます。

ビタミンDが不足しているので、その代謝産物である25-水酸化ビタミンD濃度は低下します。

また活性型ビタミンDは腎臓でのカルシウムやリンの再吸収を促進しますが、ビタミンD不足によりこれらの再吸収が阻害されるため、低P血症を起こします。低Ca血症により骨の代謝回転が亢進するので、ALP濃度は増加します。

よって正解は3.となります。

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