管理栄養士の過去問
第29回
臨床栄養学 問129

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問題

第29回 管理栄養士国家試験 臨床栄養学 問129 (訂正依頼・報告はこちら)

食品が医薬品の薬理効果に及ぼす影響に関する記述である。[    ] に入る正しいものの組合せはどれか。1つ選べ。


グレープフルーツの摂取により、薬物代謝酵素の活性が [ a ] され、カルシウム拮抗薬の血中濃度は [ b ] し、薬理効果は [ c ] する。
  • [ a ]増強 --- [ b ]上昇 --- [ c ]増強
  • [ a ]増強 --- [ b ]低下 --- [ c ]減弱
  • [ a ]阻害 --- [ b ]上昇 --- [ c ]増強
  • [ a ]阻害 --- [ b ]低下 --- [ c ]減弱
  • [ a ]阻害 --- [ b ]上昇 --- [ c ]減弱

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この過去問の解説 (3件)

01

※薬の飲み合わせでよく出題される問題です。

カルシウム拮抗薬は、高血圧患者に処方される薬のひとつで、血管が収縮するのを抑制する作用をもっています。
この薬を処方されている時にグレープフルーツを食べたり、グレープフルーツジュースを飲んだりするのは禁止です。

これを踏まえると、問題文は下記のようになります。
「グレープフルーツの摂取により、薬物代謝酵素の活性が(a:阻害)され、カルシウム拮抗薬の血中濃度は(b:上昇)し、薬理効果は(c:増強)します。」

よって、3番が正しい組合せとなります。

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02

正解は 3 です。

グレープフルーツの摂取により、薬物代謝酵素の活性が [ a:阻害 ] され、カルシウム拮抗薬の血中濃度は [ b:上昇 ] し、薬理効果は [ c:増強 ] する。

カルシウム拮抗薬は、高血圧治療薬として用いられます。血管平滑筋細胞内へカルシウムイオンが流入するのを抑制し、血管を拡張させることで、血圧低下効果をもたらします。

グレープフルーツ(ジュース)と共に摂取してしまうと、薬が分解されないままになり、血中濃度の上昇が起こり、めまいや急激な血圧低下を招きます。

グレープフルーツ(ジュース)は、抗ヒスタミン剤、免疫抑制剤、HIVプロテアーゼ阻害薬などの薬剤に対しても影響を及ぼす可能性があるため、指導の必要があります。

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03

正解は 3 です。

臨床栄養学/傷病者・要介護者の栄養ケア・マネジメントからの出題です。

グレープフルーツはカルシウム拮抗薬との相互作用が知られていて、カルシウム拮抗薬を代謝する酵素の活性を阻害します。(a)
そのため、体内に吸収されるカルシウム拮抗薬は増加します。(b)
したがって薬理効果が増強します。(c)

以上より、正解は 3 とわかります。

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