管理栄養士の過去問
第32回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問22
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問題
第32回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問22 (訂正依頼・報告はこちら)
個体の恒常性に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 細胞外液のpHは、7.0に維持されている。
- 体液の浸透圧は、9%の食塩水の浸透圧に等しい。
- 体温は、1日のうちで早朝に最も高い。
- メラトニンは、概日リズム( サーカディアンリズム )に関係する。
- 消化管の運動は、交感神経の興奮で亢進する。
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この過去問の解説 (3件)
01
メラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンです。合成・分泌することによって、体内時計を調節します。
1.誤りです。
正常な㏗の値は、7.35~7.45であり、アルカリ性に少しかたむいています。
2.誤りです。
体液の浸透圧は、0.9%の食塩水の浸透圧に等しいです。
3.誤りです。
早朝が最も低く、16時~18時にピークとなります。体温の変動幅は0.5~1℃とされています。
5.誤りです。
消化管の運動は、副交感神経の興奮で亢進します。
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02
(1)誤り。
細胞外液のpHは、7.35~7.45に維持されています。
(2)誤り。
体液の浸透圧は、9%ではなく、0.9%です。
(3)誤り。
高いのではなく、低いです。
体温は夜間から早朝までの間と、空腹時は低くなり、反対に、日中や食後は体温が上がります。
(4)正解。
メラトニンを合成・分泌することによって体内時計が調節されます。
(5)誤り。
消化管の運動は、副交感神経の興奮で亢進されます。
■交感神経系
瞳孔→散瞳
気管支→拡張
心拍数→増加
血圧→上昇
消化管運動→【抑制】
■副交感神経系
瞳孔→縮瞳
気管支→収縮
心拍数→減少
血圧→低下
消化管運動→【亢進】
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03
1.細胞外液のpHは、7.35~7.45に維持されています。
細胞外液とは、細胞の外部にある体液の一種で、体重の20%を占めています。組織間液と血漿からなり、体内の浸透圧、水分、pHの調整を行っています。細胞外液にはナトリウムやカリウムが含まれています。
2.体液の浸透圧は、0.9%の食塩水の浸透圧に等しいです。
浸透圧とは、濃度の異なった2種類の液体が、お互いに同じ濃度になろうとする力(濃度の低いほうから、高いほうへ移動する力)のことをいいます。
3.人の体温は、1日のうち約0.6~1℃変化します。人間の体温リズムに関係している脳内ホルモンが、夜中に働くことでメラトニンが分泌され体温が下がり、体が休むように促されます。従って明け方に向けて体温が下がるため、早朝が1日のうち最も低くなります。
4.メラトニンとは、脳の松果体から分泌されるホルモンです。主に光によって調節されており、朝、光を浴びることでメラトニンの分泌が止まり、体内時計がリセットされ、活動状態へ導かれます。メラトニンは、眠りを誘ったり、細胞の新陳代謝の促進、疲労回復とさまざまな効果を持つホルモンと考えられ
ています。
5.消化管の運動は、交感神経の興奮で減弱し、副交感神経の興奮により亢進します。
交感神経と副交感神経は自律神経に分類されます。
自律神経とは、自分の意思とは関係なく体の機能を調節しており、血管や内臓の働きに大きく関係しています。
交感神経は、心拍数を増加させたり、血管を収縮させて血圧を上げたり、消化管の働きを抑制したりと、心身を緊張させる働きをします。
副交感神経は、心拍数を減らしたり、血管を広げて血圧を下げたり、消化活動を活発化させたりと、心身をリラックスさせる働きがあります。
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