管理栄養士の過去問
第32回
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問28

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問題

第32回 管理栄養士国家試験 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち 問28 (訂正依頼・報告はこちら)

循環器系の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 門脈を流れる血液は、動脈血である。
  • 肺動脈を流れる血液は、動脈血である。
  • 副交感神経の興奮により、心拍数は増加する。
  • 末梢の血管が収縮すると、血圧は上昇する。
  • 胸管は、左鎖骨下動脈に流入する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は(4)

(1)誤り。
門脈を流れているのは、【静脈血】です。

(2)誤り。
肺動脈を流れているのは、【静脈血】です。

(3)誤り。
副交感神経が興奮すると、心拍数は【減少】します。
心拍数が増加するのは、エネルギー消費の変化をもたらす「交感神経」の方が興奮することによって起こります。

(4)正解。
末梢の血管が収縮すると、血圧は上昇します。

(5)誤り。
胸管は、左鎖骨下動脈ではなく、左鎖骨下【静脈】の方へ流入します。

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02

正解は4です。

1.門脈を流れる血液は、腸や膵臓を循環して栄養分を豊富に取り込んだ静脈血で、肝臓まで運びます。
動脈血とは、肺でガス交換された、酸素を多く含む血液のことです。心臓に還流後、身体各部の組織の末梢まで酸素を運びます。

2.肺動脈を流れる血液は、静脈血です。
血液の循環は目的によって、肺循環と体循環の2種類存在します。
肺循環とは、心臓の右心室を出た静脈血が肺動脈を通り、肺の毛細血管で酸素を受け取り、動脈血となって肺静脈を通り、心臓の左心房へ帰ってくる循環のことを言います。
体循環(大循環)とは、心臓の左心室を出た動脈血が、大動脈から全身の毛細血管で細胞に酸素と養分をわたし、不要物を受け取って静脈血となり大動脈を通って、心臓の右心房へ帰っくる循環のことを言います。

3.副交感神経が興奮すると、リラックス状態となり、心拍数は低下します。
心拍数が増加するのは、交感神経の興奮によるものです。

4.末梢の血管が収縮すると、血液が流れにくくなるため、血圧は上昇します。

5.胸管は左鎖骨下静脈に流入します。
胸管とは、リンパ系を構成するリンパ管の一部のことで、腹部から胸部に通入る1本の太いリンパ管を指します。リンパは、左系統と右系統の2系統からなり、胸管は左系統に属します。リンパ液は左鎖骨下静脈につながり、血液と交じり合って心臓に到達します。

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03

正解.4
末梢血管とは、太い血管から枝分かれしている血管の事です。末梢血管が収縮すると、血管に抵抗力が生じ、血液が流れにくくなるために血圧が上昇します。

1.誤りです。
門脈とは、消化管で吸収された栄養分や解毒すべき成分を含む肝臓へと注ぎ込む血管の事です。静脈血を運んでいます。
2.誤りです。
肺動脈は、血液を心臓の右心室から肺へと運ぶ動脈です。全身から心臓に帰ってきた静脈血を運びます。
3.誤りです。
副交感神経は、休息神経です。副交感神経の興奮により、血管が広がり、心拍数は低下します。
5.誤りです。
胸管は、下半身と左上半身のリンパ管を集める太いリンパ管です。リンパは、不要になった老廃物や蛋白成分などを回収して運ぶ液体なので、胸管は、左鎖骨下の静脈に流入します。

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