管理栄養士の過去問
第33回
公衆栄養学 問147

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問題

第33回 管理栄養士国家試験 公衆栄養学 問147 (訂正依頼・報告はこちら)

開発途上国における健康・栄養問題の現状に関する記述である。
誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 欠乏症が多く認められる栄養素に、ヨウ素がある。
  • 栄養不足人口は、増加傾向である。
  • 栄養不足人口が最も多いのは、アジア・太平洋地域である。
  • 5歳未満児の死亡率は、減少傾向である。
  • NCDは、増加傾向である。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解:2

1:欠乏症が多く認められる栄養素に、ヨウ素がある。
→正しいです。
ヨウ素欠乏に対してはヨウ素添加塩の普及などの取り組みが行われています。
ヨウ素以外に欠乏が多く認められる微量栄養素として、鉄、ビタミンA、亜鉛があります。

2:栄養不足人口は、増加傾向である。
→誤りです。
「世界の食料安全保障と栄養の現状2018」によると、2017年の世界の栄養不足人口は約8億2100万人と推定されており、3年連続での増加でほぼ10年前の水準に戻っています。しかし、2014年までは長らく減少傾向が続いており、また、10年前以前に比べると減少傾向にあるため、誤りとします。

3:栄養不足人口が最も多いのは、アジア・太平洋地域である。
→正しいです。
アジア・太平洋地域の栄養不足人口が最も多く、5億1500万人以上です。
栄養不足人口率では、アフリカ大陸が最も高いです。

4:5歳未満児の死亡率は、減少傾向である。
→正しいです。
「世界子供白書2017」によると、5歳未満児死亡率は、出生児1000人あたり、1990年は93、2016年は41となっています。

5:NCDは、増加傾向である。
→正しいです。
NCDとは、非感染性疾患のことで、循環器疾患、がん、糖尿病、慢性呼吸器疾患などがあてはまり、リスクを高める要因として煙草、不健康な食生活、運動不足、過度の飲酒などがあります。
開発途上国においてもNCDの増加が深刻な問題になっています。

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02

正解は【2】です。
この問題は「誤っているもの」を選択します。間違えないようにしましょう。


1 . 欠乏症が多く認められる栄養素に、ヨウ素がある。
○微量栄養素の欠乏で問題視されているものに、ヨウ素・ビタミンA・鉄・亜鉛があります。

2 . 栄養不足人口は、増加傾向である。
×栄養不足人口は、1992年:23.3%→2015年:12.9%と減少傾向にありましたが、近年は増加状況にあり一定の傾向は示していません。

3 . 栄養不足人口が最も多いのは、アジア・太平洋地域である。
○栄養不足人口は、アジア・アフリカなどの太平洋地域が最も多いです。

4 . 5歳未満児の死亡率は、減少傾向である。
○5歳未満児の死亡率は、1990年:9.3%→2017年:3.9%と減少傾向にあります。

5 . NCDは、増加傾向である。
○NCD(非感染性疾患)は、世界的に急増しており、2008年:約3,600万人→2030年:約5,500万人にまで増加すると予測されています。

参考になった数3

03

1.欠乏症が多く認められる栄養素に、ヨウ素があるので〇です。

2 . 栄養不足人口は、減少傾向であるので×です。

3 . 栄養不足人口が最も多いのは、アジア・太平洋地域であるので〇です。

4 . 5歳未満児の死亡率は、減少傾向であるので〇です。

5 . NCDは、増加傾向であるので〇です。

よって、正解は2です。

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