管理栄養士の過去問
第34回
午後の部 問140

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問題

第34回 管理栄養士国家試験 午後の部 問140 (訂正依頼・報告はこちら)

世界の健康・栄養問題に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 先進国では、NCDによる死亡数は減少している。
  • 障害調整生存年数(DALYs)は、地域間格差は認められない。
  • 栄養不良の二重負荷(double burden of malnutrition)とは、発育阻害と消耗症が混在する状態をいう。
  • 開発途上国の妊婦には、ビタミンA欠乏症が多くみられる。
  • 小児における過栄養の問題は、開発途上国には存在しない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1:×
先進国では、NCD(非感染性疾患)による死亡数は増加しています。

2:×
障害調整生存年数(DALYs)は、地域間格差が認められています。経済格差や食生活の格差などが要因です。

3:×
栄養不良の二重負荷(double burden of malnutrition)とは、過剰栄養と低栄養が混在する状態をいいます。

4:〇
開発途上国の妊婦には、ビタミンA欠乏症が多くみられます。開発途上国では、完全母乳栄養によるビタミンA欠乏も問題となっています。

5:×
小児における過栄養の問題は、開発途上国においても存在します。

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02

正解:4
1.NCDとは、不健康な食事や運動不足、喫煙、過度な飲酒、大気汚染などにより引き起こされるガン、糖尿病、循環器疾患、呼吸器疾患、メンタルヘルスなどの慢性疾患をまとめて総称したものです。世界の全死因の70%がNCDになり、死亡数は増加しています。
2.障害調整生存年数(DALYs)とは、障害の程度や障害を有する期間を加味することで調整した生存年数のことです。経済や食生活の格差によって地域格差が認められます。
3. 栄養不良の二重負荷(double burden of malnutrition)とは、同じ人口集団、コミュニティ、家庭内において、低栄養と過剰栄養が同時に存在することをいいます。
4.ビタミンA欠乏症は、開発途上国の乳幼児や妊婦への影響が深刻で、欠乏地域では多くの妊婦がビタミンA欠乏症になっています。
そのほかにもヨード欠乏症や鉄欠乏性貧血が問題となっています。また妊娠中に低栄養であった場合、胎児の子宮内発育不全や低出生体重、慢性栄養不良の主なリスクファクターとなることが知られています。
5.開発途上国でも、過体重は経済発展とともに急増しています。世界の5歳未満の小児のうち4100万人が過体重と推定され、約半数がアジア地域です。従来からの栄養不良の問題に加え、過体重も新たな課題となっています。

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03

1.先進国では、NCDによる死亡数は増えています。
NCDとは、生活習慣を見直すことにより、予防のできる疾病のことで、がんや糖尿病などといった生活習慣病が含まれています。

2.障害調整生存年数(DALYs)は、地域間の格差は認められています。
障害調整生存年数とは、疾病や機能障害、それによるリスク要因などといった事柄が、健康に影響を及ぼす度合いを加味した生存年数のことです。

3.栄養不良の二重負荷とは、過栄養と低栄養が混在している状態のことです。

4.開発途上国のビタミンA欠乏症は、妊婦に限らず、乳幼児においてもみられます。
よって、正しい答えです。

5.小児における過栄養の問題は、開発途上国にも存在しています。

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