管理栄養士の過去問
第36回
午後の部 問98

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問題

第36回 管理栄養士国家試験 午後の部 問98 (訂正依頼・報告はこちら)

妊娠8週の妊婦。妊娠前からBMI 18.5kg/m2未満であるが、妊娠中の適正な体重増加にほとんど関心がない。トランスセオレティカルモデルに基づいた支援として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。
  • 少しずつ食べる量を増やす工夫について説明する。
  • 母体のやせが胎児に及ぼす影響を考えてもらう。
  • 体重を増やすと目標宣言をして、夫に協力を求めるように勧める。
  • 毎日体重を測ってグラフ化することを勧める。
  • 自分にとってのストレスと、その対処方法を考えてもらう。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 2 です。

トランスセオレティカルモデル(行動変容ステージモデル)とは、

禁煙指導のために研究されたモデルですが、現在では

食事や運動など健康に関する行動で用いられています。

トランスセオレティカルモデルは

無関心期→関心期→準備期→実行期→維持期

とステージ分けがされており、それぞれのステージに合った指導が必要になります。

この妊婦はやせであるにも関わらず【妊娠中の適正な体重増加にほとんど関心がない】事から、現在は無関心期であると考えられます。

無関心期には、まず行動することのメリットと周囲への影響を知ることが必要です。

ですから、まずはこの妊婦に選択肢2の『母体のやせが胎児に及ぼす影響』に関する知識をつけてもらう事からの支援が必要となります。

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02

トランスセオレティカルモデルとは、行動変容のための具体的な支援を計画するモデルです。

トランスセオレティカルモデルには

「無関心期」「関心期」「準備期」「実行期」「維持期」の各ステージがあります。

それぞれのステージによって、指導の内容が変わってくるため、対象者の現状に合った働きかけを行う必要があります。

問題文中から、対象者がどのステージであるのかを把握しましょう。

今回の対象者は「無関心期」に当てはまります。

選択肢1. 少しずつ食べる量を増やす工夫について説明する。

関心期から準備期への働きかけです。

選択肢2. 母体のやせが胎児に及ぼす影響を考えてもらう。

無関心期への働きかけですので、こちらの支援が適当です。

選択肢3. 体重を増やすと目標宣言をして、夫に協力を求めるように勧める。

実行期から維持期に向けての働きかけです。

選択肢4. 毎日体重を測ってグラフ化することを勧める。

維持期の働きかけです。

選択肢5. 自分にとってのストレスと、その対処方法を考えてもらう。

準備期から実行期に向けての働きかけです。

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03

無関心期:6ヵ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がない

関心期:6ヵ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がある

準備期:1ヵ月以内に行動変容に向けた行動を起こす意思がある

実行期:行動変容を起こしているが、その継続が6ヵ月未満

維持期:行動変容の継続が6ヵ月以上

この問題では妊娠中の適正な体重増加にほとんど関心がないことから無関心期に当てはまります。

選択肢1. 少しずつ食べる量を増やす工夫について説明する。

関心期から準備期の働きかけです。

選択肢2. 母体のやせが胎児に及ぼす影響を考えてもらう。

正しいです。

無関心期の働きかけです。

選択肢3. 体重を増やすと目標宣言をして、夫に協力を求めるように勧める。

実行期から維持期の働きかけです。

選択肢4. 毎日体重を測ってグラフ化することを勧める。

維持期の働きかけです。

選択肢5. 自分にとってのストレスと、その対処方法を考えてもらう。

準備期から実行期の働きかけです。

まとめ

トランスセオレティカルモデルのそれぞれのステージについて理解しておきましょう。

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