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管理栄養士の過去問 第37回 午後の部 問12

問題

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K市保健センターの管理栄養士である。生後4,5か月児を持つ保護者を対象に、離乳食作りの不安を軽減するための教室を開催した。教室の評価と、評価の種類の組合せである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
   1 .
関係部署との連携により、予算内で実施することができた。 ―――――― 経過評価
   2 .
離乳食作りに必要な器具を揃え始めた保護者が増加した。 ――――――― 結果評価
   3 .
離乳食で困った時に相談できる場所を知っている保護者が増加した。 ―― 影響評価
   4 .
育児不安を感じる保護者が減少した。 ―――――――――――――――― 形成的評価
   5 .
教室参加者の80%が満足と回答した。 ―――――――――――――――― 企画評価
( 第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問12 )
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この過去問の解説 (3件)

5

栄養教育で行う評価には、次の種類があります。

企画評価:プログラム開始前の評価(企画段階の評価)

  例)目標設定や学習内容、評価の指標、対象集団のアセスメントについて 

 ↓

経過評価:プログラムが滞りなく実行されているかの評価(実施段階の評価)

  例)対象者の学習状況(反応や理解度)、参加人数、満足度について 

 ↓

影響評価:プログラムの実施による影響の評価(短期評価)

  例)短期の目標や、対象者の知識・行動の変化について

 ↓

結果評価:プログラム実施後、最終的な結果の評価(中・長期評価)

  例)健康状態やQOLの向上、設定した目標について

上記に加え、以下の評価もあります。

経済評価:プログラムの実施にかかったコストや、そのコストに見合った効果が得られたかどうかの評価

総合評価:「企画評価」「経過評価」「影響評価」「結果評価」「経済評価」をトータルでみた評価

形成的評価:プログラム途中に、プログラムの改善を行うための評価

総括的評価:プログラム終了後に行われる、プログラムの効果(目標がどの程度達成されたか)についての評価

選択肢が上記のどの評価に当てはまるのか、確認しながら解いていきましょう。

選択肢1. 関係部署との連携により、予算内で実施することができた。 ―――――― 経過評価

〇経済評価

「予算内で実施することができた」という評価なので、コストに関する「経済評価」となります。

選択肢2. 離乳食作りに必要な器具を揃え始めた保護者が増加した。 ――――――― 結果評価

〇影響評価

「必要な器具を揃え始めた」というのは、離乳食づくり教室の実施によって変化した対象者の行動です。

そのため、「影響評価」となります。

選択肢3. 離乳食で困った時に相談できる場所を知っている保護者が増加した。 ―― 影響評価

正しい組合せです。

「相談できる場所を知っている」というのは、離乳食づくり教室の実施によって変化した対象者の知識です。

そのため、「影響評価」となります。

選択肢4. 育児不安を感じる保護者が減少した。 ―――――――――――――――― 形成的評価

〇結果評価

今回の離乳食づくり教室の目標は、「離乳食作りの不安を軽減する」ことです。

「育児不安を感じる保護者が減少した」というのは、QOLの向上や設定した目標に対する最終的な評価なので、「結果評価」となります。

選択肢5. 教室参加者の80%が満足と回答した。 ―――――――――――――――― 企画評価

〇経過評価

「満足」か否かの評価は、プログラムの経過による対象者の反応を見るために行います。

そのため、「経過評価」となります。

まとめ

〔まとめ〕

評価の種類はたくさんありますが、まずは「何を評価しているのか」どの段階でおこなわれる評価なのか」を確認し、例をもとに考察していきましょう。

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1

栄養教育の評価についての問題です。

評価にも、PDCAサイクルに則った流れがあります。

どの段階で行われている評価なのかがポイントになります。

企画評価(企画段階の評価)

 ↓

経過評価(実施段階の評価)

 ↓

影響評価(短期評価)

 ↓

結果評価(中・長期評価)

他に、

コスト面を評価する「経済的評価」、

プログラム途中で行われる「形成的評価」、

上記をトータル的に評価する「総合的評価」

などがあります。

選択肢1. 関係部署との連携により、予算内で実施することができた。 ―――――― 経過評価

予算など、プログラムの実施にかかった費用等の評価は経済評価です。

選択肢2. 離乳食作りに必要な器具を揃え始めた保護者が増加した。 ――――――― 結果評価

具体的な行動に結びついたかどうかなど、プログラム実施による影響の評価は、影響評価です。

選択肢3. 離乳食で困った時に相談できる場所を知っている保護者が増加した。 ―― 影響評価

正しい組合せです。

離乳食で困った時に相談できる場所を知っている保護者が増加した」のは、プログラムの実施による影響と考えられます。

選択肢4. 育児不安を感じる保護者が減少した。 ―――――――――――――――― 形成的評価

教室の目的が「離乳食作りの不安を軽減する」ことであるため、結果評価といえます。

選択肢5. 教室参加者の80%が満足と回答した。 ―――――――――――――――― 企画評価

様々な評価をトータルで考える総合評価であると考えられます。

0

栄養教育プログラムはPDCAのマネジメントサイクルを繰り返して進められますが、P(計画)、D(実施)段階においても評価を行います。

最終的な評価は結果で評価されますが、結果のみでは問題点が明らかにできず、改善方法が見いだせない場合が多いです。

そのため、企画から結果に至る全過程で評価が必要となります。

企画評価 → 経過評価・形成的評価 → 影響評価・結果評価

という評価の流れがあります。

他に、経済的評価、総合的評価も重要です。

それぞれの評価内容を理解しておきましょう。

選択肢1. 関係部署との連携により、予算内で実施することができた。 ―――――― 経過評価

関係部署との連携により、予算内で実施することができたということは、経済的評価に当てはまります。

経済的評価では、費用との関連から評価します。

経過評価とは、実施段階における評価であり、プログラムは計画通りに実行されているか、参加者数は予定通りか、など計画されたプログラムがどのように実行されたかを評価します。

選択肢2. 離乳食作りに必要な器具を揃え始めた保護者が増加した。 ――――――― 結果評価

離乳食作りに必要な器具を揃え始めた保護者が増加したことは、影響評価にあてはまります。

影響評価では、目的に影響する行動の変容、行動の形成など行動目標に関する評価をします。

結果評価とは、中期・長期目標に関する評価をいい、プログラム実施後、学習者にどのような変化がみられたかを評価します。

選択肢3. 離乳食で困った時に相談できる場所を知っている保護者が増加した。 ―― 影響評価

正しい組合せです。

離乳食作りの不安を軽減するという目的のために、相談できる場所を知っている保護者が増加したことは、行動目標に関する評価であり、影響評価にあてはまります。

選択肢4. 育児不安を感じる保護者が減少した。 ―――――――――――――――― 形成的評価

育児不安を感じる保護者が減少したことは、結果評価にあてはまります。

プログラム実施後に学習者にみられた変化となります。

選択肢5. 教室参加者の80%が満足と回答した。 ―――――――――――――――― 企画評価

教室参加者の80%が満足と回答したことは、経過評価にあてはまります。

企画評価では、対象者の問題行動やニーズを適正に把握できたか、設定目標や内容が適正だったかなどを評価します。

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