管理栄養士の過去問
第37回
午後の部 問103

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問題

第37回 管理栄養士国家試験 午後の部 問103 (訂正依頼・報告はこちら)

K市健康増進課の管理栄養士である。
K市(5万人)では健康増進計画の一環として、減塩の取組を行ってきた。取組開始時に、食塩摂取量と減塩に対する意識について調査を行っており、減塩に対する意識が高い者の方が食塩摂取量が少なかった。計画は10年計画で、5年目に中間評価を行った。表は過去4年間に行った取組である。

【表 K市の4年間の減塩の取組】
取組1  市のウェブサイトにおける減塩料理のレシピの掲載 計80レシピ掲載
取組2  減塩に関する市民公開講座の開催 年1回 200人参加
取組3  減塩料理の調理実習の開催 平日年4回 20人/回参加

この設問は、<前問>の続きの設問となります。

食塩摂取量の変化とその考察を踏まえて、市民の食塩摂取状況の課題解決に向けて、取組を見直した。最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • 民間のレシピサイト運営会社と連携し、民間のサイトで、市の減塩レシピの情報発信を行うことにした。
  • 市民公開講座の会場を、収容人数が大きい施設に変更することにした。
  • 調理実習の回数を増やし、土日の開催も行うことにした。
  • 市内のスーパーマーケットと協働して、減塩をうたわず、弁当や惣菜中の食塩量の低減を行うことにした。

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この過去問の解説 (2件)

01

減塩に対する意識が低い人の食塩摂取状況を変化させる取組を考えることで、答えが導き出せます。

選択肢1. 民間のレシピサイト運営会社と連携し、民間のサイトで、市の減塩レシピの情報発信を行うことにした。

不適切です。

民間のサイトで市の減塩レシピの情報発信をしても、減塩に意識が低い人は見ない可能性があると考えられます。

選択肢2. 市民公開講座の会場を、収容人数が大きい施設に変更することにした。

不適切です。

収容人数を増やしても、減塩に対する意識が低い人は参加しないと考えられます。

選択肢3. 調理実習の回数を増やし、土日の開催も行うことにした。

不適切です。

調理実習の回数を増やしても、減塩に対する意識が低い人は参加しないと考えられます。

選択肢4. 市内のスーパーマーケットと協働して、減塩をうたわず、弁当や惣菜中の食塩量の低減を行うことにした。

適切です。

減塩をうたわず、スーパーの弁当や惣菜中の食塩量を低減することは、減塩に対する意識が低い人でも自然と減塩食品を食べることなり、課題改善に適していると考えられます。

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02

これまでの設問から、減塩に意欲的な人を対象にした取り組みしか実施していなかったことが課題であることが分かりました。

そのため今後は「減塩に意欲的でない人も対象にした取り組み」を実施する必要があると考えられます。

このことを踏まえて今後の取り組みを検討していきましょう。

選択肢1. 民間のレシピサイト運営会社と連携し、民間のサイトで、市の減塩レシピの情報発信を行うことにした。

不適切です。

民間サイトで減塩レシピの情報発信することで多くの人の目に留まらせることは可能ですが、減塩レシピを実際に活用するのは減塩に意欲的な人のみに限られてしまうため、適切とは言えません。

選択肢2. 市民公開講座の会場を、収容人数が大きい施設に変更することにした。

不適切です。

<前問>から、参加者数に制限があったことが原因とは考えにくいため、会場の収容人数を増やすことは適切な改善策とは言えません。

収容人数が増えても、減塩に意欲的な人のみ参加する取り組みになってしまう可能性があります。

選択肢3. 調理実習の回数を増やし、土日の開催も行うことにした。

不適切です。

調理実習に参加する人は減塩に対して意欲的な人であると考えられ、課題の解決にはつながりません。

選択肢4. 市内のスーパーマーケットと協働して、減塩をうたわず、弁当や惣菜中の食塩量の低減を行うことにした。

適切です。

減塩をうたわず食品を提供することは、不特定多数の食事に直接的に働きかけることができるため、減塩に意欲的でない人の生活習慣も改善することが期待できます。

まとめ

原因を明らかにし、その原因をどのように改善できるかをきちんと見極めましょう。

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