精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神疾患とその治療 問4
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神疾患とその治療 問4 (訂正依頼・報告はこちら)
次のうち、ICD-10(国際疾病分類第10版)で「F4.神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害」に分類されるものとして、正しいものを1つ選びなさい。
- 一過性全健忘
- 気分変調症
- ガンザー症候群
- レット症候群
- トゥレット症候群
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この過去問の解説 (2件)
01
ICD-10で、Fから始まるコード(F00-F99)は「精神および行動の障害」に大分類されています。その中で、F4から始まるコード(F40-F48)は「神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害」と分類されています。
1.一過性全健忘は一時的に記憶がなくなる病気で、Gから始まる「神経系の疾患」に大分類されています。具体的には、G45.4で「挿間性及び発作性障害」の「一過性脳虚血発作及び関連症候群」に分類されています。
2.気分変調症は、軽い抑うつ状態が長期間続く疾患です。コードはF34.1で「気分[感情]障害」の「持続性気分[感情]障害」に分類されています。
3.ガンザー症候群は、刑務所や閉鎖病棟など自由を抑圧された環境下におかれた人に見られる精神症状(拘禁反応)で、曖昧で文脈から外れた的外れな答えをすることが特徴です。コードはF48.8.1で「神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害」の「解離性[転換性]障害」の「その他の解離性[転換性]障害」に分類されています。
4.レット症候群は、乳幼児早期に発症し発達障害をもたらす難病です。獲得していた手足の運動や言葉が失われていく一方で、筋緊張の異常や姿勢ジストニア、知的障害、てんかんなどが年齢とともに現れてきます。コードはF84.2で「心理的発達の障害」の「広汎性発達障害」に分類されています。
5.トゥレット症候群は、音声チックと運動チックが長期間続くチック障害です。チックとは突発的、不随意的に急速な動きや発声を繰り返す状態をいいます。コードはF95.2で「小児<児童>期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害」の「チック障害」に「音声性及び多発運動性の両者を含むチック障害[ドゥ ラ トゥーレット症候群]」として分類されています。
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02
まず、問題中にF4とありますが、正確にはF40-F48に区分されているのが神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害です。
ガンサー症候群のICD10コードはF44.8です。
拘禁反応の一型で,当惑した、ぼんやりとした表情と力のない態度と失見当を示し,的はずれ応答を特徴としたヒステリー精神状態の一つです。
他の選択肢については、以下のとおりです。
1→コードはG45.4です。「一過性脳虚血発作および関連症候群」に区分されます。
2→コードはF34.1です。気分変調症とは少なくとも数年間持続する慢性の抑うつ気分を特徴とした病気です。
4→コードはF84.2です。生後7ヶ月から24ヶ月に発症し、会話や運動、手の使用能力が部分的あるいは完全に消失し、頭蓋の成長の減速がみられます。発達障害に区分されます。
5→コードはF95.2 です。多発性運動性チックと音声性チックの両者を含んだ障害です。チック障害に区分されます。
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