精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問56
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉の理論と相談援助の展開 問56 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
地域活動支援センター 1型のWセンターは、人口13万人の地方都市の商店街の一角にある。 2年前の開設に際しては、商店街の人たちから施設設立に反対する意見があがり、市や市議会議員らの尽力で何とか開設にこぎつけたという経緯がある。同じ商店街には、 Wセンターが運営しているX喫茶店があるが、地域住民の利用はほとんどない。 WセンターのA精神保健福祉士は、 X喫茶店やWセンターの活動をもっと地域に根づいたものにしたいと考え、この地区を担当する民生委員のBさんと話し合い、まずは住民の二ーズを把握してみようということになった。そこでA精神保健福祉士は、様々な立場の地域住民に一堂に集まってもらい意見を聞く機会をもつことにし、利用者やBさんの協力を得ながら準備を重ねた。当日は、 A精神保健福祉士がファシリテーターの役割を担い、参加者に互いの考えを尊重し合いながら、自分の暮らす町についての意見を自由に出し合ってもらった。
参加した地域住民からは、交流の機会となっていた商店街の祭りが数年前から開催されなくなったことや、住民同士が知り合い、つながる場が少なく残念だという意見が多く出された。そして最後には、地域の子どもや大人が一緒に楽しめ、障害者との交流の機会にもなるようなイベントを開催したいという意見でまとまった。そのとき、参加者の1人から、 X喫茶店を会場にした絵画教室の開催と、その作品を商店街に展示するまちかどギャラリーの提案があり、参加者から賛同の声があがった。そこでA精神保健福祉士は、参加者を中心に実行委員会を組織化した。数回の話合いと準備を重ね、約3か月後に絵画教室と商店街でのギャラリーが開催されたが、多くの人が商店街に足を運び盛況だった。このイベントは、その後も継続し定期的に開催され、地域住民同士や、住民と障害者との自然な交流が生まれる場となった。
次のうち、この活動においてA精神保健福祉士が果たした機能として、適切なものを1つ選びなさい。
〔事例〕
地域活動支援センター 1型のWセンターは、人口13万人の地方都市の商店街の一角にある。 2年前の開設に際しては、商店街の人たちから施設設立に反対する意見があがり、市や市議会議員らの尽力で何とか開設にこぎつけたという経緯がある。同じ商店街には、 Wセンターが運営しているX喫茶店があるが、地域住民の利用はほとんどない。 WセンターのA精神保健福祉士は、 X喫茶店やWセンターの活動をもっと地域に根づいたものにしたいと考え、この地区を担当する民生委員のBさんと話し合い、まずは住民の二ーズを把握してみようということになった。そこでA精神保健福祉士は、様々な立場の地域住民に一堂に集まってもらい意見を聞く機会をもつことにし、利用者やBさんの協力を得ながら準備を重ねた。当日は、 A精神保健福祉士がファシリテーターの役割を担い、参加者に互いの考えを尊重し合いながら、自分の暮らす町についての意見を自由に出し合ってもらった。
参加した地域住民からは、交流の機会となっていた商店街の祭りが数年前から開催されなくなったことや、住民同士が知り合い、つながる場が少なく残念だという意見が多く出された。そして最後には、地域の子どもや大人が一緒に楽しめ、障害者との交流の機会にもなるようなイベントを開催したいという意見でまとまった。そのとき、参加者の1人から、 X喫茶店を会場にした絵画教室の開催と、その作品を商店街に展示するまちかどギャラリーの提案があり、参加者から賛同の声があがった。そこでA精神保健福祉士は、参加者を中心に実行委員会を組織化した。数回の話合いと準備を重ね、約3か月後に絵画教室と商店街でのギャラリーが開催されたが、多くの人が商店街に足を運び盛況だった。このイベントは、その後も継続し定期的に開催され、地域住民同士や、住民と障害者との自然な交流が生まれる場となった。
次のうち、この活動においてA精神保健福祉士が果たした機能として、適切なものを1つ選びなさい。
- セルフヘルプグループ
- 広報などによる情報提供
- 地域ケアシステムの構築
- ソーシャルビジネスの創設
- 社会資源の開発
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この過去問の解説 (3件)
01
1.セルフヘルプグループは当事者同士の活動です。ここでの活動の主体は住民同士であり、同じ病気や障害を持つ人同士の活動ではないため、正答として適切とはいえません。
2.ここでは広報などによる情報提供を超えた活動が展開されているため、正答として適切ではありません。
3.地域ケアシステムとは、主に介護分野で用いられる言葉で、支援を必要とする人が地域で自分らしい生活ができるように、見守りや医療、介護の提供がなされる仕組みです。住民同士の交流の機会が増えることは、広い意味で見守りにつながるといえますが、地域ケアシステムの構築とまではいえず、正答として適切であるとはいいきれません。
4.ソーシャルビジネスとは、社会的な課題の解決に向けて、ビジネス的に収益なども意識した取り組みをいいます。絵画教室やまちかどギャラリーといった活動は、ビジネス色が薄い活動と思われるため、正答として適切とはいえません。
5.絵画教室やまちかどギャラリーを継続的に開催することで、住民同士の交流の場を開発していることから、社会資源の開発といえます。正答として適切です。
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02
2.誤答。広報による情報提供を超える働きをしている。
3.誤答。地域ケアシステムは在宅介護、生活支援を必要とする方に対して保健・医療・福祉を組み合わせて提供する仕組みです。
4.誤答。ソーシャルビジネスは地域社会を様々な企業、NPO、住民などがより良く過ごすことを考える取り組みです。
5.正答。社会資源をしっかりと開発したと言えます。
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03
(説明)地域住民同士や、住民と障害者との自然な交流が生まれる場である ”絵画教室”と”商店街でのギャラリー”と言う社会資源を新たに開発できたので、適切です。
※この活動においてA精神保健福祉士が果たした機能として、適切なものを選ぶ問題です。以下に、適切ではないものの説明をします。
1 . 適切ではありません。
(説明)「セルフヘルプグループ」は、当事者同士の助け合い活動です。ここでは、障害者だけではなく地域住民との交流ができて居るので、適していません。
2 . 適切ではありません。
(説明)「広報などによる情報提供」よりも発展し、実際の社会資源ができた取り組みです。
3 . 適切ではありません。
(説明)「地域ケアシステム」または、地域包括ケアシステムは、地域内で要介護高齢者をサポートするために地域におけるケア体制を構築することです。今回の社会資源の開発は地域住民の交流の場を作りましたが、ケアシステムまでには至っていません。
4 . 適切ではありません。
(説明)「ソーシャルビジネス 」は、社会的課題の解決を図るための取り組みを持続可能な事業にすることで、今回の”絵画教室”と”商店街でのギャラリー”は事業とは言えない。
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