精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
精神障害者の生活支援システム 問80
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 精神障害者の生活支援システム 問80 (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、問題 78から問題 80までについて答えなさい。
〔事 例〕
人口5万人のR市の障害福祉課に勤務するN精神保健福祉士は、民生委員から、Aさん(35歳、男性)の訪問に同行してもらえないかとの依頼を受けた。理由を尋ねると近くのアパートの家主から、「設備点検でAさんの部屋を訪ねたところ、真っ暗な部屋にいたので心配になった」と相談された。すぐにAさんを訪問して困りごとを尋ねたが、「眠れない」と言った後は沈黙が続いた。最後にN精神保健福祉士のことを話すと「会ってもいい」と言っていたとのことであった。
翌日、民生委員と同行訪問したところ、Aさんは次のように話した。「家族はもういない。19歳のときに統合失調症の診断を受けて以来、片道約2時間のY病院に通院している。障害年金と親が残した預金でやりくりしてきたが、残額が3万円になり、電気代の支払いも滞っている。とても不安だ。交通費がかかるので、次の受診をどうしようか迷っている」。
このことがきっかけとなって、Aさんは時々、N精神保健福祉士に電話をかけてくるようになった。数か月後、Aさんから「近所が騒がしくて困る」と電話があり訪問したところ、大変な暑さの中、耳を覆う形のヘッドフォンを装着していた。しかし、音楽プレーヤー等には接続しておらず、それを問うと「他の部屋がうるさいんですよ。でも言いに行くとけんかになるからね。これするとましなんです」とヘッドフォンを指した。じっくりとAさんの話を聞くと、1週間ほど、ほとんど睡眠がとれておらず、「前に一度入院したことがあるY病院に入院したい」と言った。そして部屋は静かであるのに、「ほら、あれです。やかましいでしよ」と何度も言った。
今から受診が可能かY病院に電話をしようとN精神保健福祉士がAさんの部屋を出ると、隣室に住んでいる女性に呼び止められてこう言われた。「そこの人、大丈夫なんですか。いつもコードを垂らしたヘッドフォンつけて、ブツプツ言われてますよ」。N精神保健福祉士は、Aさんの病気のことやご近所に配慮を相当していることを、女性にこの場で話をして理解を得たいと考えたが、それは思いとどまった。
次のうち、N精神保健福祉士が思いとどまった法的根拠として、正しいものを1つ選びなさい。
〔事 例〕
人口5万人のR市の障害福祉課に勤務するN精神保健福祉士は、民生委員から、Aさん(35歳、男性)の訪問に同行してもらえないかとの依頼を受けた。理由を尋ねると近くのアパートの家主から、「設備点検でAさんの部屋を訪ねたところ、真っ暗な部屋にいたので心配になった」と相談された。すぐにAさんを訪問して困りごとを尋ねたが、「眠れない」と言った後は沈黙が続いた。最後にN精神保健福祉士のことを話すと「会ってもいい」と言っていたとのことであった。
翌日、民生委員と同行訪問したところ、Aさんは次のように話した。「家族はもういない。19歳のときに統合失調症の診断を受けて以来、片道約2時間のY病院に通院している。障害年金と親が残した預金でやりくりしてきたが、残額が3万円になり、電気代の支払いも滞っている。とても不安だ。交通費がかかるので、次の受診をどうしようか迷っている」。
このことがきっかけとなって、Aさんは時々、N精神保健福祉士に電話をかけてくるようになった。数か月後、Aさんから「近所が騒がしくて困る」と電話があり訪問したところ、大変な暑さの中、耳を覆う形のヘッドフォンを装着していた。しかし、音楽プレーヤー等には接続しておらず、それを問うと「他の部屋がうるさいんですよ。でも言いに行くとけんかになるからね。これするとましなんです」とヘッドフォンを指した。じっくりとAさんの話を聞くと、1週間ほど、ほとんど睡眠がとれておらず、「前に一度入院したことがあるY病院に入院したい」と言った。そして部屋は静かであるのに、「ほら、あれです。やかましいでしよ」と何度も言った。
今から受診が可能かY病院に電話をしようとN精神保健福祉士がAさんの部屋を出ると、隣室に住んでいる女性に呼び止められてこう言われた。「そこの人、大丈夫なんですか。いつもコードを垂らしたヘッドフォンつけて、ブツプツ言われてますよ」。N精神保健福祉士は、Aさんの病気のことやご近所に配慮を相当していることを、女性にこの場で話をして理解を得たいと考えたが、それは思いとどまった。
次のうち、N精神保健福祉士が思いとどまった法的根拠として、正しいものを1つ選びなさい。
- 地域保健法
- 地方公務員法
- 障害者基本法
- 精神保健福祉法
- 障害者総合支援法
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この過去問の解説 (3件)
01
2.正答。障害福祉課に属しているため地方公務員法に当てはまります。
3.誤答。障害者基本法では守秘義務については触れられていません。
4.誤答。精神保健福祉法では、精神保健福祉士の守秘義務には触れられていません。
5.誤答。障害者総合支援法でも精神保健福祉士の守秘義務については触れられていません。
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02
N精神保健福祉士はR市の市の職員です。そのため、地方公務員法が適応されます。
精神保健福祉士としての守秘義務規定は「精神保健福祉士法」にあります。
1,3,4,5の法律には精神保健福祉士としての守秘義務規定が書いてあるものではないため、
市の職員としての2が該当するわけです。
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03
N精神保健福祉士に課せられる守秘義務についての設問です。
本来、精神保健福祉士の守秘義務は「精神保健福祉士法」で定められています。
しかし選択肢に「精神保健福祉士法」が含まれていないため、N精神保健福祉士が所属する地方公務員法(R市の障害福祉課)による守秘義務が法的根拠として正答です。
1.誤答
地域保健法とは地域保健対策の推進(母子健康法など)に関する法律なので事例とは関係ありません。
3.誤答
障害者基本法とは障害者に対する基本的な法律のため事例には関係ありません。
4.誤答
精神保健福祉法には精神保健福祉士の守秘義務についての記載はあません。
5.誤答
障害者総合支援法には精神保健福祉士の守秘義務についての記載はあません。
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