精神保健福祉士の過去問
第16回(平成25年度)
社会理論と社会システム 問95
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問題
第16回(平成25年度) 精神保健福祉士国家試験 社会理論と社会システム 問95 (訂正依頼・報告はこちら)
階級及び階層に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
- マルクスは、階級を生産手段の所有と非所有に基づいて区別されると定義した。
- ウェーバーは、階級を社会的な名誉や威信に基づくものと定義したので、身分と同様、生得的であると考えた。
- 地域権力構造論とは、コミュニティでは、たとえ一部のリーダー等であっても、有力な階層として権力をもつことはないとする考え方である。
- 階層移動とは、一生のうちに個人がある階層から別の階層へと移動することを意味するので、親と子の世代間で階層帰属が異なることを意味するものではない。
- 階層帰属意識とは、労働者階級、中間階級、資本家階級のいずれに属するかに関する客観的な評価を意味する。
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この過去問の解説 (3件)
01
2.誤答。ウェーバーは階級は所有とは直接関わりのない差異からも発生するとといています。
3.誤答。ハンターは少数のエリートがコミュニティを支配している権力構造が示されています。
4.誤答。階層の移動には世代間移動もあります。
5.誤答。階層帰属意識とは自分がどの社会的階層に属しているかという主観的意識のことを言います。
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02
1.正答
生産手段とは生産過程における労働対象(原料・土地・鉱石など)と労働手段(道具・機械・建物など)を指します。資本主義においては利潤を生み出すものを資本と考え、生産手段を所有するか否かによって階級が決められると考えています。
2.誤答
ウェーバーは階級を所有とは直接かかわりのない経済的差異(技能・資格・免許など)からも派生すると述べています。
3.誤答
ハンターの「地域社会権力構造」では少数のエリート集団の存在を頂点とするピラミッド型の権力構造論を主張しています。
4.誤答
階層移動は社会移動とも言われ、個人の階層地位の移り変わりを指し2つに大別されます。
親の地位から本人の現在の地位への移動(世代間移動)と本人の最初に就いた地位から現在の地位への移動(世代内移動)です。
5.誤答
階層帰属意識とは、自分がどの社会的階層に属しているかという主観的意識のことをさします。
あくまでも個人の主観的な意識なので、所得や学歴、職業などの客観的な指標にもとづいて区分される社会階層とは異なります。
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03
各選択肢は以下のとおりです。
2→階級とは、所有とは直接かかわりのない経済的差異からも派生すると述べています。技能や資格がその例です。
3→地域権力構造論は、経済リーダーを頂点とした一元的権力構造を指します。
4→階層移動には、ある家族の2世代以上にわたる社会的地位の変化を表す世代間移動があります。
5→階層帰属意識とは、自分がどの社会的階層に属しているかなので、主観的なものです。
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