精神保健福祉士の過去問
第19回(平成28年度)
精神保健福祉相談援助の基盤 問23
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問題
第19回(平成28年度) 精神保健福祉士国家試験 精神保健福祉相談援助の基盤 問23 (訂正依頼・報告はこちら)
U精神科病院には、病状が安定した後も入院を継続している精神障害者が多数在院しており、地域移行が早急な課題となっている。しかし、地域移行の重要な社会資源であるグループホーム設立に対して、地域住民からの反対があった。その対応のため、U精神科病院のC精神保健福祉士と管轄する保健所のD精神保健福祉相談員(精神保健福祉士)は関係者に呼びかけ、関係機関で協議の場をもつこととなった。その中で、精神障害者が安心して生活できる環境を整えることの必要性が確認された。C精神保健福祉士は、精神障害者への理解を促すために、地域行事での交流や地域住民を対象としたメンタルヘルス講座の実施を提案した。
次のうち、C精神保健福祉士が意図したこととして、適切なものを1つ選びなさい。
次のうち、C精神保健福祉士が意図したこととして、適切なものを1つ選びなさい。
- ソーシャルプランニング
- ソーシャルエクスクルージョン
- ソーシャルエンタープライズ
- ソーシャルインクルージョン
- ソーシャルリサーチ
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この過去問の解説 (3件)
01
1.ソーシャルプランニングとは、社会福祉のニーズと課題を明確にして、将来における社会的な変動に対応しようという社会福祉計画のことです。事例は、グループホーム設立への対応という局所的な問題といえるため、適切な回答とはいえません。
2.ソーシャルエクスクルージョンは社会的排除のことで、ソーシャルインクルージョンの対となる言葉です。事例は社会的排除に関する内容ですが、社会的排除を社会的包摂に変えるように意図して行動したと考えるほうが適切です。
3.ソーシャルエンタープライズは、社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む社会的企業のことです。事例から企業活動は読み取れないため適切な回答とはいえません。
4.ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)は、社会的に排除されている人々を社会の構成員として包み込み、ともに生きる社会を創造していく考え方です。精神障害者が安心して生活できる環境を整えるために、反対している地域住民に対して理解を促すイベントを実施することは、ソーシャルインクルージョンを意図した活動といえます。
5.ソーシャルリサーチは社会調査のことです。事例から調査を行っている様子は読み取れないため、適切な回答とはいえません。
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02
×2 . ソーシャルエクスクルージョン(社会的排除)とは、社会的な権利・活動等から人々が排斥される状態を指しています。ここで意図しているソーシャルインクルージョンとは逆の概念です。
×3 . ソーシャルエンタープライズ(社会的企業)は、社会的な目的を持ったビジネスを指します。メンタルヘルス講座や地域行事での交流と言っても、ビジネスとして意図しているわけではないので不適切です。
〇4 . ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)は、援助が十分でなく孤立・排斥・疎外した人々を、社会の構成員として包み込み、誰もが共に生きる社会の創造を目指す考え方です。
×5 . ソーシャルリサーチ(社会的調査)は、個別や集団、地域社会に対する情報収集と分析のプロセスを指しています。ここでは調査をしているわけではないので、不適切です。
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03
1、ソーシャルプランニングは、社会福祉ニーズに対し、課題を明確にして社会計画を立案することです。
2、ソーシャルエクスクルージョンは、社会的排除をさし、福祉制度や労働市場など社会的な場面において、その地位や権利をはく奪することです。
ソーシャルインクルージョンに対する概念です。
3、 ソーシャルエンタープライズは、社会的な目的を持ったビジネスを指し、利益の最大化ではなく、社会的な目的のために再投資されるものです。
ソーシャルビジネスとも呼ばれます
4、ソーシャルインクルージョンは、社会的包摂とも呼ばれるもので、社会的弱者も含めてすべての人々を社会の一員として支えあうことです。
5、 ソーシャルリサーチとは、社会調査のことを表します。
以上から、正解は4です。
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