精神保健福祉士の過去問
第21回(平成30年度)
地域福祉の理論と方法 問33
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問題
第21回(平成30年度) 精神保健福祉士国家試験 地域福祉の理論と方法 問33 (訂正依頼・報告はこちら)
地域福祉に関する理念や概念に関する次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
- ソーシャルキャピタルとは、地域における公共的建築物や公共交通といった物的資本の整備状況を示すことをいう。
- 住民主体の原則とは、行政の指導の下で地域住民が主体となって行う地域活動の原則のことをいう。
- ノーマライゼーションとは、障害のある人に、障害のない人と同じような暮らしが可能となる生活条件を作り出していく考え方のことをいう。
- 地域移行支援とは、住まい・医療・介護・予防・生活支援を一体的に提供することで、在宅の限界点を高めることをいう。
- ソーシャルインクルージョンとは、全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援護し、社会の構成員として包み支え合う社会を目指すことをいう。
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この過去問の解説 (3件)
01
地域における公共的建築物や公共交通といった物的資本の整備状況を示すのは、社会資本総合整備計画の内容です。
2.× 住民主体の原則とは、住民の地域福祉への関心を高めて自発的な活動による組織を基盤として活動を進めることです。
3.〇 ノーマライゼーションとは、障害のある人が障害のない人と同じように生活し、共にいきいきと活動できる社会を目指すという理念があります。
4.× 設問内容は、地域包括ケアシステムの内容です。
地域移行支援とは、障害者施設や精神病院などに入院している患者が、実際に施設や病院を出た後に地域生活へ移行するために住居の確保や活動に関する相談、その他必要な支援を行うことです。
5.〇 ソーシャルインクルージョンとは、何らかの理由で社会から排除されてしまった人たちを社会が支え包み込むという意味を持ち、すべての人々が健康で文化的な生活ができるようにすることを目的としています。
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02
どれも大切なのでわからなかった用語は、
覚えておきましょう。
1× ソーシャルキャピタル(社会関係資本)は、
対人関係、ボランティア活動などコミュニティに関わる非経済的資本を指します。
ロバート・バットナムによって研究されていました。
2× 住民主体の原則において、大切なのは住民の意思です。
行政の関与は住民の意思に影響を与えるため、避けないといけません。
3○ ノーマライゼーションは、デンマークのミケルセンによって提唱されました。
4× 地域移行支援では単に在宅で暮らすのではなく、
地域の一員として生活を送れるような支援を行っています。
5○ ソーシャルインクルージョンは「社会的包摂」とも呼ばれます。
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03
ソーシャルキャピタルは物的資本ではなく、人間関係資本の整備状況を示す語であり、
選択肢は不適となります。
2:×
住民主体の原則は、住民自らが計画立案や活動の主体になって地域福祉を推進していくことであり、
選択肢の「行政の指導の下で」という部分がそぐわないため
不適となります。
4:×
在宅の限界点を高めるのではなく、対象者が地域生活を送れるよう必要な支援を行います。
よって選択肢は不適となります。
3 と 5:○
選択肢の通りとなります。
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