精神保健福祉士の過去問
第24回(令和3年度)
心理学理論と心理的支援 問12

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問題

第24回(令和3年度) 精神保健福祉士国家試験 心理学理論と心理的支援 問12 (訂正依頼・報告はこちら)

ストレスに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
  • 汎適応症候群(一般適応症候群)における警告反応期とは、ストレス状況にうまく適応した時期のことである。
  • 汎適応症候群(一般適応症候群)における抵抗期とは、外界からの刺激を長期間受け、生体のエネルギーが限界を超えた時期のことである。
  • ホメオスタシスとは、外的内的環境の絶え間ない変化に応じて、生体を一定の安定した状態に保つ働きのことである。
  • タイプA行動パターンには、他者との競争を好まないという特性がある。
  • 心理社会的ストレスモデルでは、ある出来事がストレスになり得るかどうかに、個人の認知的評価が影響することはないとされている。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です。

汎適応症候群(一般適応症候群)とは、

ストレスに対する身体の適応状態を3つに分類したものです。

警告反応期:適応が獲得されていない段階であり、防衛機制(適応機制)の準備が整う前の状態です。

抵抗期:適応が出来ている状態です。

疲弊期:長期間にわたりストレスを受け続けた結果、生体の適応エネルギーが限界に達した状態です。

1.汎適応症候群(一般適応症候群)における警告反応期とは、ストレス状況に適応する前の状態です。

2.汎適応症候群(一般適応症候群)における抵抗期とは、ストレス状況にうまく適応した時期のことです。

3.正解です。ホメオスタシスとは、外的内的環境の絶え間ない変化に応じて、生体を一定の安定した状態に保つ働きのことです。

4.タイプA行動パターンには、他者との競争を好むという特性があります。

5.心理社会的ストレスモデルでは、ある出来事がストレスになり得るかどうかに、個人の認知的評価が影響します

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02

正解は、 です。

1 不適切です。警告反応期は、適応した時期ではなく、準備をする緊急反応の時期のことです。

2 不適切です。不適切です。限界を超えた時期のことではなく、何とかバランスをとっている時期のことです。

3 適切です。生体恒常性のことです。

4 不適切です。競争心があること、せっかちであることなどの特性があります。

5 不適切です。外部からの刺激に対して個人がどう受け止めたか(認知的評価)が重要であるとしています。

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03

ストレスは精神疾患を引き起こす要因として広く認知されています。ストレスと精神疾患の因果関係を解明しようとする研究者は多く、様々な理論が成立しています。それらを学ぶ事で本設問の正答に繋げる事が出来ると言えます。

選択肢1. 汎適応症候群(一般適応症候群)における警告反応期とは、ストレス状況にうまく適応した時期のことである。

不適切です。汎適応症候群における警告反応期は、ストレスを感じる要因(ストレッサー)に対して自身の体を整え受け止めようとする時期の事を言います。

警告反応期においては、ストレスにさらされ、それに対して対応が出来ていない状態(ショック相)を経て徐々にストレスに対して適応を始める時期(反ショック相)に移行していきます。

選択肢2. 汎適応症候群(一般適応症候群)における抵抗期とは、外界からの刺激を長期間受け、生体のエネルギーが限界を超えた時期のことである。

不適切です。選択肢の内容は汎適応症候群における「疲憊期」の説明となっています。

選択肢3. ホメオスタシスとは、外的内的環境の絶え間ない変化に応じて、生体を一定の安定した状態に保つ働きのことである。

適切な内容です。ホメオスタシスとは恒常性とも訳され、それが崩れると自律神経に不調を来し、体調不良を起こしやすくなるなど影響を与えます。

選択肢4. タイプA行動パターンには、他者との競争を好まないという特性がある。

不適切です。タイプA行動パターンは、非常に競争心が強く、時に攻撃的な行動を取る事が特徴として挙げられています。

選択肢5. 心理社会的ストレスモデルでは、ある出来事がストレスになり得るかどうかに、個人の認知的評価が影響することはないとされている。

不適切です。心理社会的ストレスモデルでは、ストレスとなる要因(ストレッサー)を受けた対象者が、それをどのように受け止めるかによってストレスになりえるかどうかが決まるという考え方をしています。

この理論においては、同じ内容のストレッサーを受けても対象者の認知的評価によって、ストレスになるか否かは大きく変化すると言えます。

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