精神保健福祉士 過去問
第27回(令和6年度)
問126 (精神障害リハビリテーション論 問6)
問題文
次の事例を読んで、(※3)の時にB精神保健福祉士が紹介した自助グループとして、正しいものを1つ選びなさい。
〔事例〕
ある日、市役所の精神保健に関する相談窓口にAさん(43歳)が来庁し、担当のB精神保健福祉士に話をした。Aさんによると、会社員である夫(45歳)は、日頃の仕事のストレスに起因する過度の飲酒が原因で体調を崩し、身体疾患の治療のため入院をした。その後、退院を迎えるに当たり、Aさんと夫は、主治医から「体調は落ち着きましたが、アルコール依存症の可能性があるので、精神科の受診を勧めます」と提案を受けた。ところが、退院後、夫に精神科を受診するよう話したが全く聞こうとせず、激しく怒り出すようになった。また、夫が飲酒を再開してしまい、そのことについて、Aさんも夫に対し「なぜお酒を飲むの」と怒りの感情をぶつけたことから夫婦関係は悪化した。自分の力だけではどうにもならないと感じるようになり相談窓口を訪れたとのことであった。(※1)
Aさんの話からB精神保健福祉士は、精神保健福祉センターで実施されているプログラムを紹介した。それは、アルコール依存症が疑われる人が精神科を受診しようとしない時に、本人のキーパーソンとなる人に介入することで、本人を受診につなげるための包括的なプログラムである。その説明を受け、Aさんからはプログラムへの参加の意思が示された。(※2)
このプログラムに参加するようになり、しばらくして夫は精神科病院を受診することができた。夫は2か月休職し、入院治療を受けたことで自身の病状についての理解が進んだ。退院後間もなく、Aさんは夫と共に退院の報告を兼ねてB精神保健福祉士のもとを訪れた。夫は「いろいろありがとうございました。無事に退院したのですが、実は、ストレスがたまるとまた飲酒しそうで怖いです。どうしたら良いでしょうか」と語り、Aさんも「夫が飲酒を再開しないために、私も夫と一緒にやれることを探したいです」と述べた。B精神保健福祉士は、精神科の主治医に相談することも重要であることを説明しつつ、家族も参加できるアルコール依存症の患者本人を対象とした自助グループを紹介した。(※3)
〔事例〕
ある日、市役所の精神保健に関する相談窓口にAさん(43歳)が来庁し、担当のB精神保健福祉士に話をした。Aさんによると、会社員である夫(45歳)は、日頃の仕事のストレスに起因する過度の飲酒が原因で体調を崩し、身体疾患の治療のため入院をした。その後、退院を迎えるに当たり、Aさんと夫は、主治医から「体調は落ち着きましたが、アルコール依存症の可能性があるので、精神科の受診を勧めます」と提案を受けた。ところが、退院後、夫に精神科を受診するよう話したが全く聞こうとせず、激しく怒り出すようになった。また、夫が飲酒を再開してしまい、そのことについて、Aさんも夫に対し「なぜお酒を飲むの」と怒りの感情をぶつけたことから夫婦関係は悪化した。自分の力だけではどうにもならないと感じるようになり相談窓口を訪れたとのことであった。(※1)
Aさんの話からB精神保健福祉士は、精神保健福祉センターで実施されているプログラムを紹介した。それは、アルコール依存症が疑われる人が精神科を受診しようとしない時に、本人のキーパーソンとなる人に介入することで、本人を受診につなげるための包括的なプログラムである。その説明を受け、Aさんからはプログラムへの参加の意思が示された。(※2)
このプログラムに参加するようになり、しばらくして夫は精神科病院を受診することができた。夫は2か月休職し、入院治療を受けたことで自身の病状についての理解が進んだ。退院後間もなく、Aさんは夫と共に退院の報告を兼ねてB精神保健福祉士のもとを訪れた。夫は「いろいろありがとうございました。無事に退院したのですが、実は、ストレスがたまるとまた飲酒しそうで怖いです。どうしたら良いでしょうか」と語り、Aさんも「夫が飲酒を再開しないために、私も夫と一緒にやれることを探したいです」と述べた。B精神保健福祉士は、精神科の主治医に相談することも重要であることを説明しつつ、家族も参加できるアルコール依存症の患者本人を対象とした自助グループを紹介した。(※3)
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問題
精神保健福祉士試験 第27回(令和6年度) 問126(精神障害リハビリテーション論 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
次の事例を読んで、(※3)の時にB精神保健福祉士が紹介した自助グループとして、正しいものを1つ選びなさい。
〔事例〕
ある日、市役所の精神保健に関する相談窓口にAさん(43歳)が来庁し、担当のB精神保健福祉士に話をした。Aさんによると、会社員である夫(45歳)は、日頃の仕事のストレスに起因する過度の飲酒が原因で体調を崩し、身体疾患の治療のため入院をした。その後、退院を迎えるに当たり、Aさんと夫は、主治医から「体調は落ち着きましたが、アルコール依存症の可能性があるので、精神科の受診を勧めます」と提案を受けた。ところが、退院後、夫に精神科を受診するよう話したが全く聞こうとせず、激しく怒り出すようになった。また、夫が飲酒を再開してしまい、そのことについて、Aさんも夫に対し「なぜお酒を飲むの」と怒りの感情をぶつけたことから夫婦関係は悪化した。自分の力だけではどうにもならないと感じるようになり相談窓口を訪れたとのことであった。(※1)
Aさんの話からB精神保健福祉士は、精神保健福祉センターで実施されているプログラムを紹介した。それは、アルコール依存症が疑われる人が精神科を受診しようとしない時に、本人のキーパーソンとなる人に介入することで、本人を受診につなげるための包括的なプログラムである。その説明を受け、Aさんからはプログラムへの参加の意思が示された。(※2)
このプログラムに参加するようになり、しばらくして夫は精神科病院を受診することができた。夫は2か月休職し、入院治療を受けたことで自身の病状についての理解が進んだ。退院後間もなく、Aさんは夫と共に退院の報告を兼ねてB精神保健福祉士のもとを訪れた。夫は「いろいろありがとうございました。無事に退院したのですが、実は、ストレスがたまるとまた飲酒しそうで怖いです。どうしたら良いでしょうか」と語り、Aさんも「夫が飲酒を再開しないために、私も夫と一緒にやれることを探したいです」と述べた。B精神保健福祉士は、精神科の主治医に相談することも重要であることを説明しつつ、家族も参加できるアルコール依存症の患者本人を対象とした自助グループを紹介した。(※3)
〔事例〕
ある日、市役所の精神保健に関する相談窓口にAさん(43歳)が来庁し、担当のB精神保健福祉士に話をした。Aさんによると、会社員である夫(45歳)は、日頃の仕事のストレスに起因する過度の飲酒が原因で体調を崩し、身体疾患の治療のため入院をした。その後、退院を迎えるに当たり、Aさんと夫は、主治医から「体調は落ち着きましたが、アルコール依存症の可能性があるので、精神科の受診を勧めます」と提案を受けた。ところが、退院後、夫に精神科を受診するよう話したが全く聞こうとせず、激しく怒り出すようになった。また、夫が飲酒を再開してしまい、そのことについて、Aさんも夫に対し「なぜお酒を飲むの」と怒りの感情をぶつけたことから夫婦関係は悪化した。自分の力だけではどうにもならないと感じるようになり相談窓口を訪れたとのことであった。(※1)
Aさんの話からB精神保健福祉士は、精神保健福祉センターで実施されているプログラムを紹介した。それは、アルコール依存症が疑われる人が精神科を受診しようとしない時に、本人のキーパーソンとなる人に介入することで、本人を受診につなげるための包括的なプログラムである。その説明を受け、Aさんからはプログラムへの参加の意思が示された。(※2)
このプログラムに参加するようになり、しばらくして夫は精神科病院を受診することができた。夫は2か月休職し、入院治療を受けたことで自身の病状についての理解が進んだ。退院後間もなく、Aさんは夫と共に退院の報告を兼ねてB精神保健福祉士のもとを訪れた。夫は「いろいろありがとうございました。無事に退院したのですが、実は、ストレスがたまるとまた飲酒しそうで怖いです。どうしたら良いでしょうか」と語り、Aさんも「夫が飲酒を再開しないために、私も夫と一緒にやれることを探したいです」と述べた。B精神保健福祉士は、精神科の主治医に相談することも重要であることを説明しつつ、家族も参加できるアルコール依存症の患者本人を対象とした自助グループを紹介した。(※3)
- 断酒会
- ギャマノン(GAM−ANON)
- アラノン(Al−Anon)
- ナラノン(Nar−Anon)
- ナルコティクス・アノニマス(NA)
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この過去問の解説 (2件)
01
まずは、事例を整理しながら選択肢の対応を検討していきます。
・Aさんが市の精神保健の窓口に来所(対応 B精神保健福祉士)
・Aさんの夫は仕事のストレスから過度の飲酒、身体治療のため入院
・医師からアルコール依存症の疑いで精神科受診を勧められる
・Aさんの夫は飲酒を再開、Aさんの夫への怒り、受診の勧めも聞き入れられず「自分の力ではどうしもない」と感じる。
・B精神保健福祉士は、精神保健福祉センターで実施されている「アルコール依存症が疑われる人が精神科を受診しようとしない時に、本人のキーパーソンとなる人に介入することで、本人を受診につなげるための包括的なプログラム」(CRAFT)を紹介
・Aさんは参加の意思表示
・Aさん夫は精神科受診・2か月の入院治療
・Aさんの夫はB精神保健福祉士に再発の不安を相談
・B精神保健福祉士は、家族も参加できるアルコール依存症の患者本人を対象とした自助グループを紹介
正しいです。
参加者同士で体験を語り、支え合い断酒を続ける力を得ることを目的として自助グループです。
実名での参加を基本とし、家族の参加も可能とされています。
正しくありません。
ギャマノンは、ギャンブル依存症の人の家族を対象とした自助グループです。
本人は対象となりません。
正しくありません。
アラノンは、アルコール依存症のある人の家族など周囲の人々のための自助グループです。
正しくありません。
ナラノンは、薬物依存症のある人の家族や友人など、周囲の人々のための自助グループとされます。
正しくありません。
ナルコティクス・アノニマスは、薬物依存症からの回復を目指す当事者たちによる自助グループです。
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02
Aさんの夫は断酒に成功しましたが、「ストレスがたまるとまた飲酒しそうで怖い」と話されており、Aさんも「夫と一緒にやれることを探したい」と話されていることから、アルコール依存症からの回復を支援し、かつ家族も参加できる自助グループを選択肢から探す必要があります。
◯
断酒会は、アルコール依存症からの回復を目指す当事者が中心となって活動する自助グループですが、活動には家族も一緒に参加できる場も設けられていることが大きな特徴です。
飲酒の体験や断酒のための努力、依存症からの脱却を分かち合うことができ、相互に支え合います。
家族も参加することで、依存症への理解を深めるとともに、家族関係の回復にもつながるため、Aさん夫妻のニーズに最も適合する自助グループです。
✕
ギャマノンは、ギャンブル依存症の問題を抱える人の家族のための自助グループです。
アルコール依存症が対象ではないため、Aさん夫妻には不適切です。
✕
アラノンは、アルコール依存症の問題を抱える人の家族のための自助グループですが、アルコール依存症の当事者が参加するグループではないため、Aさんの夫が参加するには不適切です。
✕
ナラノンは、薬物依存症の問題を抱える人の家族のための自助グループです。
アルコール依存症が対象ではないため、Aさん夫妻には不適切です。
✕
ナルコティクス・アノニマスは、薬物依存症からの回復を目指す当事者のための自助グループです。
アルコール依存症当事者も対象になり得ますが、「家族も参加できる」という条件には適合しないため、不適切です。
選択肢にはたくさんの自助グループが出てきましたが、断酒会が当事者だけでなく家族にも開かれた場であることを知っていれば回答出来るかと思います。
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