社会福祉士の過去問
第31回(平成30年度)
人体の構造と機能及び疾病 問1

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問題

社会福祉士試験 第31回(平成30年度) 人体の構造と機能及び疾病 問1 (訂正依頼・報告はこちら)

次の年齢のうち、エリクソン(Erikson, E.)の発達段階に関する理論にいう「アイデンティティ」が発達課題となる年齢として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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この過去問の解説 (3件)

01

エリクソン(Erikson, E.)はアメリカの発達心理学者です。

発達段階に関する理論において、
自我の成長過程を8つの段階に分けています。

1 遊戯期(3歳~5歳)の発達課題は「自発性対罪悪感」です。

2 学童期(5歳~12歳)の発達課題は「勤勉さ対劣等感」です。

3 青年期(13歳~20歳頃)は「自分は何なのか」と自身について悩む時期とされ、アイデンティティが発達課題と言われています。

4 成人期(20歳~40歳)の発達課題は「親密対孤立」です。

5 壮年期(40歳~65歳)の発達課題は「ジェネラティビティー対停滞」です。

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02

1. ×3歳 
幼児期前期にあたり、心理的課題は『自立性と羞恥心』。親から離れ自分でやりたいという“自立性”が育つ時期です。失敗と成功を重ねることで“意思”を獲得すると言われています。本人の自立心を尊重せず叱責を繰り返すと羞恥心が生まれ自信が持てなくなります。

2. ×7歳 
学童期にあたり、心理的課題は『勤勉さ対劣等感』。学習に対する楽しさから、自分の能力を獲得します。また、勉強が理解できないと劣等感が生まれます。劣等感を抱きながらも努力することで“自己効力感”を獲得できます。

3. 〇15歳 
青年期にあたり、心理的課題は『アイデンティティー対アイデンティティーの混乱』。自分らしさとは何か?という混乱を生む時期です。自分という人間が分かるとアイデンティティーが確立され、自分の価値観を理解しながら行動することができます。

4. ×30歳 
初期成人期にあたり、心理的課題は『親密対孤立』。家族や学校とは違う環境から多くの人と関わりを持ち、恋愛・結婚などの経験から愛情を得ます。他者との関りが少ないと孤立をしてしまいます。

5. ×50歳 
壮年期にあたり、心理的課題は『ジェネラティビティー対停滞』。子育てや社会での人材育成を経験することで、自分以外の人間を育てることに生きがいを感じる時期です。自分本位な生き方を選択すれば、停滞に陥ってしまいます。

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03

エリクソンは人間の成長を8段階に分け、その段階に応じて生じる発達課題(危機)と活力(徳)について説いています。

それぞれの段階で生じる発達課題は以下の通りです。

①乳児期(0歳~1歳半程度)の発達課題は、基本的信頼と不信の対立です。

②幼児期前期(1歳半~3歳程度)の発達課題は、自律性と羞恥心の対立です。

③幼児期後期(3歳~6歳程度)の発達課題は、積極性と罪悪感の対立です。

④学童期(6歳~13歳程度)の発達課題は、勤勉性と劣等感の対立です。

⑤青年期(13歳~22歳程度)の発達課題は、同一性の確立と同一性の拡散の対立です。

⑥成人期初期(22歳~40歳程度)の発達課題は、親密性と孤独の対立です。

⑦中年期(40歳~65歳程度)の発達課題は生殖と自己吸収の対立です。

⑧老年期(65歳以上)の発達課題は、自己統合と絶望の対立です。

アイデンティティは「同一性」と訳されます。

以上の事からアイデンティティが発達課題となる発達段階は青年期であり、選択肢の中で当てはまる年齢は選択肢3となります。

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