社会保険労務士(社労士) 過去問
第56回(令和6年度)
問88 (労務管理その他の労働に関する一般常識 問3)

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問題

社労士試験 第56回(令和6年度) 問88(労務管理その他の労働に関する一般常識 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文中の( C )の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。
なお、2については「令和5年版厚生労働白書(厚生労働省)」を参照しており、当該白書による用語及び統計等を利用している。

1.自動車運転者は、他の産業の労働者に比べて長時間労働の実態にあることから、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第7号。以下「改善基準告示」という。)において、全ての産業に適用される労働基準法では規制が難しい( A )及び運転時間等の基準を設け、労働条件の改善を図ってきた。こうした中、過労死等の防止の観点から、労働政策審議会において改善基準告示の見直しの検討を行い、2022(令和4)年12月にその改正を行った。
2.総務省統計局「労働力調査(基本集計)」によると、2022(令和4)年の女性の雇用者数は2,765万人で、雇用者総数に占める女性の割合は( B )である。
3.最高裁判所は、労働協約上の基準が一部の点において未組織の同種労働者の労働条件よりも不利益である場合における労働協約の一般的拘束力が問題となった事件において、次のように判示した。
「労働協約には、労働組合法17条により、一の工場事業場の4分の3以上の数の労働者が一の労働協約の適用を受けるに至ったときは、当該工場事業場に使用されている他の同種労働者に対しても右労働協約の( C )的効力が及ぶ旨の一般的拘束力が認められている。ところで、同条の適用に当たっては、右労働協約上の基準が一部の点において未組織の同種労働者の労働条件よりも不利益とみられる場合であっても、そのことだけで右の不利益部分についてはその効力を未組織の同種労働者に対して及ぼし得ないものと解するのは相当でない。けだし、同条は、その文言上、同条に基づき労働協約の( C )的効力が同種労働者にも及ぶ範囲について何らの限定もしていない上、労働協約の締結に当たっては、その時々の社会的経済的条件を考慮して、総合的に労働条件を定めていくのが通常であるから、その一部をとらえて有利、不利をいうことは適当でないからである。また、右規定の趣旨は、主として一の事業場の4分の3以上の同種労働者に適用される労働協約上の労働条件によって当該事業場の労働条件を統一し、労働組合の団結権の維持強化と当該事業場における公正妥当な労働条件の実現を図ることにあると解されるから、その趣旨からしても、未組織の同種労働者の労働条件が一部有利なものであることの故に、労働協約の( C )的効力がこれに及ばないとするのは相当でない。
しかしながら他面、未組織労働者は、労働組合の意思決定に関与する立場になく、また逆に、労働組合は、未組織労働者の労働条件を改善し、その他の利益を擁護するために活動する立場にないことからすると、労働協約によって特定の未組織労働者にもたらされる不利益の程度・内容、労働協約が締結されるに至った経緯、当該労働者が労働組合の組合員資格を認められているかどうか等に照らし、当該労働協約を特定の未組織労働者に適用することが( D )と認められる特段の事情があるときは、労働協約の( C )的効力を当該労働者に及ぼすことはできないと解するのが相当である。」
4.男女雇用機会均等法第9条第4項本文は、「妊娠中の女性労働者及び出産後( E )を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。」と定めている。

  • 25.8%
  • 35.8%
  • 45.8%
  • 55.8%
  • 30日
  • 8週間
  • 6か月
  • 1年
  • 著しく不合理である
  • 一部の労働者を殊更不利益に取り扱うことを目的としたものである
  • 規範
  • 客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない
  • 強行
  • 拘束時間、休息期間
  • 拘束時間、総実労働時間
  • 債務
  • 直律
  • 手待時間、休息期間
  • 手待時間、総実労働時間
  • 労働協約の目的を逸脱したものである

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この過去問の解説 (3件)

01

朝日火災海上保険事件(高田)

労働組合法 17条

 

この判例の経緯と結論を先に解説します。

 

【経緯】

①会社が労働組合と協議の上、

退職年齢の引き下げを決定しました。

 

②会社は労働組合の非組合員にも、

退職年齢の引き下げを適用しようとしました。

 

③非組合員は、

「組合員の身分がない=(組合員としての意思決定権がない)」

にもかかわらず労働組合と協議した協約を、

受け入れることはできないことから会社を提訴しました。

 

【結論】

労働協約によって

特定の未組織労働者にもたらされる不利益の程度・内容、労働協約が締結されるに至った経緯、当該労働者が労働組合の組合員資格を認められているかどうか等に照らし

当該労働協約を特定の未組織労働者に適用することが「著しく不合理である(D)」と認められる特段の事情があるときは、労働協約の「規範(C)」的効力を当該労働者に及ぼすことはできないと解するのが相当である。

 

上記のように判示しました。

 

C→規範

D→著しく不合理である

選択肢1. 25.8%

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢2. 35.8%

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢3. 45.8%

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢4. 55.8%

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢5. 30日

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢6. 8週間

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢7. 6か月

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢8. 1年

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢9. 著しく不合理である

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢10. 一部の労働者を殊更不利益に取り扱うことを目的としたものである

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢11. 規範

正しい選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢12. 客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢13. 強行

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢14. 拘束時間、休息期間

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢15. 拘束時間、総実労働時間

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢16. 債務

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢17. 直律

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢18. 手待時間、休息期間

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢19. 手待時間、総実労働時間

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

選択肢20. 労働協約の目的を逸脱したものである

誤りの選択肢です。

解説は冒頭をご参照ください。

まとめ

この年度の労一の問題と比べると基本的事項であり、

基準点割れを防ぐためにも得点して欲しかった問題でした。

参考になった数3

02

本設問は法令用語にかかるものであり、また知識問題のレベルと判断します。

このため、知らないと正答にたどりつきづらい問題ではありますが、労働者に等しく適用させる「範囲」とその「根拠」を示している記述であることが読み解ければ、消去法で正答に近づくことも可能だと考えます。

本試験では、このような長文を落ち着いて読み解けるよう、時間配分を考えて取り組むとよいでしょう。

 

まず基本知識として、「労働協約」の意義を理解しておきましょう。 

労働協約とは、簡単に言うと、「「労働組合」と使用者の間における労働条件や労使関係のルールなどについての約束事」であり「就業規則や労働契約より優先するルール」とされています(労働基準法96条、労働組合法16条ほか)。 

これについて、労働協約の持つ効力の種類・性質とその関係性を以下のように理解しておくとよいでしょう。 

 

「規範」的効力:労働協約に定められた基準が就業規則や労働契約などで決められた基準よりも優先し、使用者は労働協約で決められた基準を遵守しなければならないというもの 

 

「強行」的効力:法令や規則等に定められた基準に達しない労働条件は原則として無効となるというもの 

 

「債務」的効力:労働組合と使用者の関係を定め、労使双方ともこれを誠実に遵守しなければならないというもの 

 

直律」的効力:強行的効力によって無効とされた部分に関し、その法令や規則等に定められた基準をそのまま当てはめるというもの 

 

ここで、

「規範」的効力 = 「強行」的効力 + 「直律」的効力 

であり、

結果、労働組合の非組合員である労働者にも、その効力が及ぶことになります。 

(労働協約で決められた基準を遵守した就業規則や労働契約となるため) 

これに対し、

「債務」的効力は、労働組合と使用者の関係を定めたもののため、

労働組合の非組合員にはその影響が及びません。 

 

これをふまえると、(C)には、非組合員への影響について述べているため、

「規範」があてはまることがわかります。 

選択肢1. 25.8%

選択肢候補になりえません。

選択肢2. 35.8%

選択肢候補になりえません。

選択肢3. 45.8%

選択肢候補になりえません。

選択肢4. 55.8%

選択肢候補になりえません。

選択肢5. 30日

選択肢候補になりえません。

選択肢6. 8週間

選択肢候補になりえません。

選択肢7. 6か月

選択肢候補になりえません。

選択肢8. 1年

選択肢候補になりえません。

選択肢9. 著しく不合理である

選択肢候補になりえません。

選択肢10. 一部の労働者を殊更不利益に取り扱うことを目的としたものである

選択肢候補になりえません。

選択肢11. 規範

正しい選択肢です。

冒頭の解説部分の考え方を1回理解しておくとよいでしょう。

選択肢12. 客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない

選択肢候補になりえません。

選択肢13. 強行

選択肢候補となりえますが、誤りです。

冒頭の解説部分の考え方を1回理解しておくとよいでしょう。

選択肢14. 拘束時間、休息期間

選択肢候補になりえません。

選択肢15. 拘束時間、総実労働時間

選択肢候補になりえません。

選択肢16. 債務

選択肢候補となりえますが、誤りです。

冒頭の解説部分の考え方を1回理解しておくとよいでしょう。

選択肢17. 直律

選択肢候補となりえますが、誤りです。

冒頭の解説部分の考え方を1回理解しておくとよいでしょう。

選択肢18. 手待時間、休息期間

選択肢候補になりえません。

選択肢19. 手待時間、総実労働時間

選択肢候補になりえません。

選択肢20. 労働協約の目的を逸脱したものである

選択肢候補になりえません。

まとめ

繰り返しとなりますが、本試験では、このような長文を落ち着いて読み解けるよう、全体の時間配分を考えて取り組めるようにするとよいでしょう。

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03

最三小平成8.3.26朝日火災保険事件からの出題です。

 

ポイントとしては、「労働協約が労働者に対して及ぼす効力とはどのようなものであるかということ」です。

 

労働協約は使用者と労働組合との間で締結されるもので、その効力は会社全体に及ぶものと考えられます。そもそも、労働協約は労働者と使用者の間において決められた規則であるということから(規範)的効力があると考えられるかどうかがカギとなります。

 

候補の選択肢は「規範」「強行」「債務」「直律」となりますが、「規範」か「強行」とで迷いそうなところかと思われます。「強行」では、規定による拘束力が強い内容となってしまうため、文章の流れから見ても、違和感があるように考えられますので、「規範」の方が文章の流れに沿っているものと考えられます。

 

よって、正解は「規範」となります。

選択肢1. 25.8%

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢2. 35.8%

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢3. 45.8%

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢4. 55.8%

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢5. 30日

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢6. 8週間

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢7. 6か月

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢8. 1年

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢9. 著しく不合理である

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢10. 一部の労働者を殊更不利益に取り扱うことを目的としたものである

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢11. 規範

正しいです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢12. 客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢13. 強行

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢14. 拘束時間、休息期間

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢15. 拘束時間、総実労働時間

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢16. 債務

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢17. 直律

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢18. 手待時間、休息期間

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢19. 手待時間、総実労働時間

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

選択肢20. 労働協約の目的を逸脱したものである

誤りです。

冒頭の記述の通りです。

参考になった数0