登録販売者の過去問
平成25年度(地域2)
医薬品に共通する特性と基本的な知識 問16
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問題
登録販売者試験 平成25年度(地域2) 医薬品に共通する特性と基本的な知識 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
サリドマイドに関する記述について、正しいものはどれか。
- サリドマイド訴訟とは、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟をいう。
- サリドマイド製剤は、1961年、西ドイツ(当時)のレンツ博士から副作用について警告が発せられ、日本では、同年速やかに販売停止及び回収措置がとられた。
- サリドマイドは、光学異性体のS体に血管新生を妨げる作用がある。
- サリドマイド製剤は、一般用医薬品としても販売されていた。
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この過去問の解説 (4件)
01
1:設問の通り。訴訟となったサリドマイドの副作用については、”妊婦への使用”で出生児に”四肢欠損、耳の障害等の先天異常”が発生したことを覚えておきましょう。
2:サリドマイド訴訟では、日本国内における対応の遅さも問題になりました。1961年11月、西ドイツのレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、西ドイツでは製品が回収されるに至りました。一方、我が国では、同年12月に西ドイツ企業から勧告が届いており、かつ翌年になってからもその企業から警告が発せられていたにもかかわらず、出荷停止は1962年5月まで行われず、販売停止及び回収措置がとられたのは同年9月でした。
3:サリドマイドには光学異性体(分子の立体構造が互いに鏡像となっているもの)が存在し、鎮静作用を有するのは一方の異性体(R体)のみであり、
もう一方の異性体(S体)には血管新生を妨げる作用のみがあるとされます。サリドマイドは妊娠した女性から胎児に移行し、胎児の血管新生を妨げることで正常な細胞分裂を阻害します。その結果、器官が十分に形成されず、四肢欠損、視聴覚等の感覚器や心肺機能の障害等の先天異常が発生することになります。なお、サリドマイドのR体とS体は体内で相互に転換する性質を持っています。
4:サリドマイドは一般用医薬品としても販売され、鎮静作用を目的として医薬品にも配合されました。
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02
2 誤りです。
1961年11月に、西ドイツのレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形成について警告を発し、西ドイツでは製品が回収されましたが、日本では、同年の12月に西ドイツ企業から勧告が届き、なおかつ翌年になってからも警告が発せられていたにも関わらず、出荷停止は1962年の5月まで行われませんでした。
また、販売停止及び回収措置は同年の9月になるなど、対応の遅さが問題視されました。
3 正しいです。
血管新生を妨げる作用は、サリドマイドの光学異性体のうち、S体のみが有する作用です。
4 正しいです。
催眠鎮静剤だけでなく、胃腸薬への配合もあり、一般用医薬品としても販売されていました。
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03
1 ○
2 ×:サリドマイド製剤は、1961年西ドイツ(当時)のレンツ博士から副作用について警告が発せられたが、日本では販売停止及び回収措置が翌年の9月になるなど対応の遅さが問題視された。
3 ○
4 ○
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04
以下に解説します。
正しいです。
誤りです。
設問中の「日本では、同年速やかに販売停止及び回収措置がとれらた」の部分が誤りです。日本で出荷停止は1962年5月まで行われませんでした。
正しいです。
正しいです。
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