登録販売者の過去問
平成25年度(地域2)
主な医薬品とその作用 問24
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問題
登録販売者試験 平成25年度(地域2) 主な医薬品とその作用 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
解熱鎮痛成分に関する記述のうち、正しいものはどれか。
- イブプロフェンは、体内でのプロスタグランジンの産生を抑える作用があり、消化管粘膜の防御機能を高める。
- エテンザミドは、痛みの発生を抑える働きが中心である他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みの伝わりを抑える働きが優位であるとされている。
- 現在では、イソプロピルアンチピリンが一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分となっている。
- アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む。)、サザピリンは、一般用医薬品では、小児(15歳未満)に対して使用することができる。
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この過去問の解説 (5件)
01
1:プロスタグランジンは様々な生理活性をもつホルモン用物質で、痛みが脳に伝わる際のシグナルの増幅により痛みの感覚を増強するほか、体温調節中枢に作用して体温のセットポイントを通常より高く設定したり、また炎症の発生にも関与します。イブプロフェンはプロスタグランジンの産生を抑制することで鎮痛解熱作用を示します。
プロスタグランジンには胃酸分泌調節作用や胃腸粘膜保護作用もありますが、これらの作用がイブプロフェンによって妨げられると、胃酸分泌が増加するとともに胃壁の血流量が低下して、胃粘膜障害を起こしやすくなります。
2:設問どおり。そのため作用の仕組みの違いによ
る相乗効果を期待して、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることが多くあります。例えば、アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの組合せは、それぞれの頭文字から「ACE処方」と呼ばれます。
3:イソプロピルアンチピリンはピリン系と呼ばれる解熱鎮痛成分です。1960年代半ばまでは、これ以外のピリン系解熱鎮痛成分も、一般用医薬品のかぜ薬や解熱鎮痛薬に配合されていましたが、ショック等の重篤な副作用が頻発したため用いられなくなり、現在では、イソプロピルアンチピリンが一般用医薬品で唯一のピリン系解熱鎮痛成分となっています。
なお、医療用医薬品においては、現在でもイソプロピルアンチピリン以外のピリン系解熱鎮痛成分を有効成分とするものがあります。ピリン系解熱鎮痛成分によって薬疹(ピリン疹)等のアレルギー症状を起こしたことがある人は使用できません。
4:サリチル酸系解熱鎮痛成分にはアスピリン、サザピリン、エテンザミド、サリチルアミドなどが含まれます。これらのサリチル酸系解熱鎮痛成分において特に留意されるべき点は、ライ症候群の発生が示唆されていることです。アスピリン及びサザピリンは、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはならないことになっています。またまた、エテンザミド及びサリチルアミドについては、水痘(水疱瘡)又はインフルエンザにかかっている15歳未満の小児に対しては使用を避ける必要があります。
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02
1 ×:イブプロフェンは体内ではプロスタグランジンの産生を抑える作用があり、消化管粘膜の防御機能を低下させるため、胃・十二指腸潰瘍の既往歴がある人は再発を招くおそれがあります。
2 ○
3 ○
4 ×:ライ症候群の発生との関連性が示唆されているためアスピリン(アスピリンアルミニウムを含む)、サザピリンは、一般用医薬品では、小児(15歳未満)に対して使用しないこととされています。
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03
イブプロフェンは、体内でのプロスタグランジンの産生を抑える作用により、消化管粘膜の防御機能が低下するため、胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン氏病の既往歴がある人では、疾患の再発を招く恐れがあるため注意が必要です。
2 正しいです。
このような作用の違いを利用して、他の解熱鎮痛成分と組み合わせて配合されることが多い成分です。
例えば、アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの組み合わせは「ACE処方」と呼ばれます。
3 正しいです。
医療用医薬品においては、現在でもイソプロピルアンチピリン以外のピリン系解熱鎮痛成分を有効成分とするものがあるため、ピリン系解熱鎮痛成分によってピリン疹などのアレルギー症状を起こしたことのある人では注意が必要です。
4 誤りです。
アスピリン(アスピリンアルミニウムを含む)、サザピリンに関し、一般用医薬品では小児に対していかなる場合も使用しないこととなっています。
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04
誤っているものについては以下のとおりです。
1→イブプロフェンは、アスピリンに比べて胃腸への悪影響が少ないものの、消化管粘膜の防御機能を低下させます。胃潰瘍、潰瘍性大腸炎、クローン氏病の既往歴のある人は、再発や悪化のおそれがあります。
4→アスピリン、サザピリンは小児(15歳未満)に対していかなる場合も使用できません。アスピリンは胃腸障害、サザピリンはライ症候群を引き起こす可能性があります。
ライ症候群とは、小児が水疱瘡やインフルエンザなどウイルス性疾患にかかっているときにかかりやすい病気です。罹患の確率は低いですが、死亡率が高く、生存の場合でも脳に重い障害が残る可能性が高い危険な病気です。
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05
1 イブプロフェンは、プロスタグランジンの産生を抑える作用によって、消化管粘膜の防御機能を低下させます。
肝機能障害、腎障害、無菌性髄膜炎、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病の診断を受けた人の使用には注意が必要です。
2 その通りです。
アセトアミノフェン、カフェイン、エテンザミドの組み合わせは、「ACE処方」と呼ばれています。
3 その通りです。
「ピリン系」では、ショック等の重篤な副作用が発生しやすい為、アレルギー体質の人や、服用によってアレルギーを起こしたことのある人は、使用に際して注意が必要です。
4 アスピリンやサザピリンは、一般用医薬品としては、いかなる場合も小児に対して使用することはできません。
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