登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
人体の働きと医薬品 問31

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問題

登録販売者試験 平成28年度(東京都) 人体の働きと医薬品 問31 (訂正依頼・報告はこちら)

医薬品の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。


a  一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品成分を取り込む現象である。

b  鼻腔粘膜への局所作用を目的とした点鼻薬であっても、その成分が循環血液中に移行して、全身性の副作用を生じることがある。

c  皮膚吸収の場合、血液中に移行した有効成分は、肝臓で代謝を受けた後に血流に乗って全身に分布する。
  • (a)正   (b)正   (c)誤
  • (a)正   (b)誤   (c)正
  • (a)誤   (b)正   (c)正
  • (a)誤   (b)正   (c)誤
  • (a)誤   (b)誤   (c)正

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この過去問の解説 (4件)

01

aー誤 (635-636)
 ”薬の吸収”というので積極的と思えますが、濃度の高い方から低い方へ拡がるイメージを持ちましょう。吸収の影響をうける因子は薬によって様々ですので、用法を守ることが大切です。
 
bー正 (660-662)
  鼻腔内にはたくさんの毛細血管が走っているため、血液循環に入り、短時間で全身に分布されます。使用法を間違うと、副作用が出ることがあります。逆に、鼻水等がある場合はしっかりかんでから使用しないと、吸収が悪く、効果を感じられない場合があります。

cー誤 (677)
 血液の循環について簡単に覚えとくとよいですね。
腸などの消化管から吸収されたものは、まず肝臓に運ばれます。(栄養素を吸収するにはこの流れが一番ベスト。)そこで代謝をうけ、代謝されたものは腎臓へ、代謝されなかったものが全身に循環されます。しかし、皮膚薬・点鼻薬・座薬は”まず肝臓を通る”循環ではないので、早く全身に拡がり、効果を早く感じることができます。

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02

正解は4です。

a…誤りです。
一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品成分を取り込むのではなく、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象です。

b…正しいです。
鼻腔粘膜の下には毛細血管が豊富にあり、点鼻薬の成分は循環血液中に移行しやすいので、全身性の副作用を生じることがあります。

c…誤りです。
皮膚吸収の場合、血液中に移行した有効成分は、肝臓で代謝を受ける前に血流に乗って全身に分布します。
肝臓で代謝を受けないものは全身性の副作用が現れるということを覚えておくと良いでしょう。

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03

正解は4です。

a→ 医薬品が消化管から吸収される場合、濃度が濃い方から薄い方に拡散して、徐々に消化管にしみこんでいきます。

b→ 鼻腔粘膜への局所作用を目的とした点鼻薬は、鼻粘膜にある血管に作用して収縮させます。鼻腔内にある血管に入り込んで全身に成分が行き渡り、全身性の副作用が生じる場合があります。

c→ 内服薬などは消化管から肝臓に運ばれて全身へと行き渡りますが、塗り薬や湿布薬など皮膚吸収の場合は、肝臓へ運ばれる前に全身へ行き渡ります。

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04

正解:4(誤 正 誤)

医薬品の吸収に関する問題

a 消化管で医薬品の成分が吸収されるときは、濃度の高い方から低い方に流れる受動輸送が行われます。積極的に医薬品成分を取り込む(能動輸送)のではなく、そこにエネルギーは必要ありません。

b 問題文の通りです。

c 皮膚吸収の場合、有効成分は毛細血管に吸収された後で血流に乗って全身に行き渡ります。最初に肝臓の代謝を受けるのは経口摂取の場合です。

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