登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問82

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問題

登録販売者試験 平成28年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問82 (訂正依頼・報告はこちら)

婦人薬及びその配合成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。


a  人工的に合成された女性ホルモンの一種であるエチニルエストラジオール、エストラジオールを含有する婦人薬は、一般用医薬品では内服薬のみが認められている。

b  桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、体力虚弱なものの月経不順や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる漢方処方製剤であり、特に重篤な副作用は知られていない。

c  妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって胎児の先天性異常の発生が報告されており、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避ける必要がある。

d  女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる漢方処方製剤として、四物湯(しもつとう)、温清飲(うんせいいん)、 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)があり、これらは構成生薬としてカンゾウを含まない。
  • (a 、b)
  • (a 、d)
  • (b 、c)
  • (b 、d)
  • (c 、d)

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

a→エチニルエストラジオールは、人工的につくられた女性ホルモンです。
エチニルエストラジオールが配合された医薬品には、局所的に効果をもたらすとされる外用薬もあります。
例えば、「ヒメロス」という外用軟膏薬があります。

b→桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)は、「比較的体力があり、ときに下腹部痛やのぼせて足冷えなどを訴えるもの」に対して用いられる漢方薬です。
血流を良くすることで、生理痛や月経不順などの症状を改善する効果があります。

c→妊娠中にホルモン成分を摂取することで胎児に悪影響を与える場合があります。
妊娠中は体内において女性ホルモンの分泌量が増えている時期ですので、医薬品やサプリメントによってホルモン調節を行うことは避けるべきです。

d→四物湯(シモツトウ)は、地黄、芍薬、当帰、川芎という四つの成分から成っています。
温清飲(ウンセイイン)は、四物湯の成分に加えて黄連解毒湯が加わった生薬です。
当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)には、四物湯のなかの当帰、川芎、芍薬の成分が含まれています。
これらの漢方薬は、月経や更年期症状を緩和するためによく用いられます。



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02

婦人薬について、
・人工的に合成された女性ホルモンの一種であるエチニルエストラジオール、エストラジオールを含有する婦人薬は、膣粘膜または外陰部に塗擦するものがあります。
・桂枝茯苓丸は、比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの、月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎にきびに適します。
重篤な副作用として肝機能障害があります。
・妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって胎児の先天性異常の発生が報告されており、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避ける必要があります。
・女性の月経や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる漢方処方製剤として、四物湯(しもつとう)、温清飲(うんせいいん)、 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)があり、これらは構成生薬としてカンゾウを含みません。

よって、
aは「内服薬のみが認められている」が「膣粘膜または外陰部に塗擦するものがある」になり間違い。
bは「体力虚弱なものの月経不順や更年期障害に伴う諸症状の緩和に用いられる漢方処方製が剤であり、特に重篤な副作用は知られていない」が「比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの、月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症、肩こり、めまい、頭重、打ち身、しもやけ、しみ、湿疹・皮膚炎にきびに適し、重篤な副作用として肝機能障害がある。」となり間違い。
cは問題文の通りなので正しい。
dも問題文の通りなので正しい。
となるので、5の組み合わせが正解です。

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03

解答:5

a.誤
エチニルエストラジオール、エストラジオールを含有する一般用医薬品は軟膏剤などで、局所に塗ることで女性ホルモンを補充します。
内服薬は医師の処方が必要です。

b.誤
桂枝茯苓丸は、体力中等度以上のものの、月経不順や更年期障害に用いられる漢方処方製剤です。
まれに体がだるくなったり、皮膚や白目が黄色くなるなどの肝機能障害があらわれることがあります。

c.正
妊娠中の女性ホルモン成分の摂取によって胎児の先天性異常の発生が報告されているため、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避ける必要があります。

d.正
女性の月経や更年期障害などに用いられる漢方処方製剤として、四物湯、温清飲、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸などがあります。
月経困難症などに用いられるカンゾウを含む処方には、桃核承気湯や加味逍遥散、温経湯などがあります。

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