登録販売者の過去問
平成28年度(東京都)
主な医薬品とその作用 問89

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問題

登録販売者試験 平成28年度(東京都) 主な医薬品とその作用 問89 (訂正依頼・報告はこちら)

外皮用薬に配合される抗炎症成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。


a  ステロイド性抗炎症成分は、体の一部分に生じた湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも、虫さされ等の一時的な皮膚症状(ほてり・腫れ・痒み等)の緩和を目的とする。

b  ステロイド性抗炎症成分は、末梢組織(患部局所)における免疫機能を高める作用により、痒みや発赤などの皮膚症状を改善する。

c  デキサメタゾンは、分子内に副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)と共通する化学構造を持たない抗炎症作用を示す非ステロイド性抗炎症成分である。
  • (a)正   (b)正   (c)誤
  • (a)誤   (b)正   (c)誤
  • (a)正   (b)正   (c)正
  • (a)誤   (b)誤   (c)正
  • (a)正   (b)誤   (c)誤

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

a→ ステロイド性抗炎症成分は、副腎皮質ホルモン(炎症の原因となる物質を抑制するホルモン)と同じ構造の成分です。
炎症を抑える働きをし、皮膚のかゆみや赤み、腫れといった症状を緩和する目的で配合されています。

b→ ステロイド性抗炎症成分は、からだの免疫力を低下させるという副作用があります。
ステロイドを使用している間は、感染症などにかかりやすくなるため、いつも以上に健康管理に留意する必要があります。

c→ デキサメタゾンは、副腎皮質ホルモンと同じ構造を持つ、ステロイド性抗炎症成分の一つです。
外用ステロイド剤の中でも穏やかな作用を示すため、副作用が生じにくく、皮膚が薄い部分にも使用できます。
湿疹や虫刺され、乾癬等の際に効果的です。

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02

外皮用薬について、
・ステロイド性抗炎症成分は、体の一部分に生じた湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも、虫さされ等の一時的な皮膚症状(ほてり・腫れ・痒み等)の緩和を目的とします。
・ステロイド性抗炎症成分は、末梢組織におけるプロスタグランジンなどの炎症を引き起こす物質の産生を抑える作用があり、特に痒みや発赤などの皮膚症状を抑える効果に用いられます。
・デキサメタゾンは、体の一部分に生じた一時的な皮膚症状の緩和に用いる、副腎皮質ホルモンと共通する化学構造を持つステロイド性抗炎症成分です。

よって、
aは問題文の通りなので正しい。
bは「免疫機能を高める作用により、痒みや発赤などの皮膚症状を改善する」が「プロスタグランジンなどの炎症を引き起こす物質の産生を抑える作用により、痒みや発赤などの皮膚症状を抑える」となり間違い。
cは「持たない抗炎症作用を示す非ステロイド性抗炎症成分」が「体の一部分に生じた一時的な皮膚症状の緩和に用いる、副腎皮質ホルモンと共通する化学構造を持つステロイド性抗炎症成分」となり間違い。
となるので、5の組み合わせが正解です。

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03

解答:5

a.正
ステロイド性抗炎症成分は、体の一部分に生じた湿疹、皮膚炎などを抑えますが、副作用を避けるため、長期連用や広範囲への使用はしないようにするなどの注意が必要です。

b.誤
ステロイド性抗炎症成分は、使用することにより患部の免疫機能を弱めます。
そのため、水疱瘡やみずむしなど、ウイルスや真菌などのよる炎症や化膿している部分は悪化させる恐れがあるため使用しないようにします。

c.誤
デキサメタゾンは、ステロイド性抗炎症成分です。
外用ステロイド剤としての強さは中等度で使いやすい薬ですが、5~6日ほど使用しても効果が得られない場合は、医療機関を受診します。

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