薬剤師の過去問
第99回
薬学実践問題(薬理/実務、薬剤/実務) 問256

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問題

薬剤師国家試験 第99回 薬学実践問題(薬理/実務、薬剤/実務) 問256 (訂正依頼・報告はこちら)

80歳女性。軽度のアルツハイマー型認知症と診断され、ドネペジル塩酸塩(5mg/日)で内服治療を続けてきた。
認知症が進行し、10mg/日に増量しても効果が認められなかった。
そのため医師より中等度から高度アルツハイマー型認知症の適応をもつ併用可能な薬剤の相談を受けた。

推奨すべき薬剤の成分はどれか。1つ選べ。
  • ガランタミン臭化水素酸塩
  • リバスチグミン
  • メチルフェニデート塩酸塩
  • メマンチン塩酸塩
  • アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物

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この過去問の解説 (2件)

01

正解:4

1 ガランタミンはコリンエステラーゼ阻害薬であり、中等度のアルツハイマー型認知症の進行抑制に用いられます。

2 リバスチグミンはコリンエステラーゼ阻害薬であり、中等度のアルツハイマー型認知症の進行抑制に用いられます。

3 メチルフェニデートはドパミン、及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、神経系の機能を亢進させるナルコレプシーの治療薬です。

4 メマンチンはNMDA受容体拮抗薬であり、高度のアルツハイマー型認知症の進行抑制に用いられます。ドネペジルとの併用により、ドネベジル単剤使用の時よりも有意に進行を抑制すると言われています。

5 アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物は、血管拡張作用により各種臓器への血流を増加させます。
頭部外傷後遺症に伴う諸症状の改善や、メニエール病の治療などに用いられます。

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02

現在発売されている認知症治療薬は大きく2つに分類できます。
・コリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン)
・NMDA受容体拮抗薬(メマンチン)

コリンエステラーゼ阻害薬とNMDA受容体拮抗薬は併用できますが、コリンエステラーゼ阻害薬同士の併用は出来ません。

コリンエステラーゼ阻害薬のドネペジルが既に処方されている為、併用可能なのは4のメマンチンになります。

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