1級土木施工管理技術の過去問
令和3年度
必須問題 問64

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和3年度 必須問題 問64 (訂正依頼・報告はこちら)

下図は、鉄筋コンクリートL型擁壁の配筋図を示したものである。たて壁とかかと版の引張鉄筋の組合せで、正しいものはどれか。
問題文の画像
  • ①と②
  • ①と③
  • ②と④
  • ③と④

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この過去問の解説 (3件)

01

土圧がかかった時に、躯体に引張応力がかかる場所をイメージすると難しくありません。

引張応力は底版部分においては上面、たて壁部分においては背面に作用することが読み取れます。

また、鉄筋の役割として、圧縮応力よりも引張応力に対応することから、引張鉄筋の配筋ピッチはより細かくなっています。

(底版:上面@125、下面@250)(たて壁:前面@250、背面@125)

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02

本問の場合、土圧は擁壁のたて壁(鉛直面)に対して右から左に三角形部分で作用します。

擁壁鉛直面においては右側に引っ張りが生じるため、①に引張鉄筋を配置します。

また、かかと版(底板面)においては上面に引っ張り力が生じるため、③に引張鉄筋を配置します。

RC構造物においては、コンクリートは圧縮に強く、引張に弱いため、引張力が作用する面に多くの鉄筋の配置が必要となります。

このため、鉄筋配置が密となっている①と③がそれぞれ引張鉄筋となります。

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03

土圧は、構造物に様々な応力を生じさせますが、特に、RC擁壁においては、土圧により躯体に引張応力が発生する箇所を正確に把握することが重要です。

土圧は、たて壁に水平方向の力として作用するため、土圧の作用点側の面に引張応力が発生します。

今回のケースでは、土圧が右から左に作用しているため、たて壁の右側に引張応力が生じます。

また、底版には上向きの力が作用し、底版の上面に引張応力が発生します。

この引張応力が発生する箇所に鉄筋を配置して補強します。

・たて壁の右側(土圧の作用点側)に引張応力が発生するため、①に引張鉄筋を配置。

・底版の上面に引張応力が発生するため、③に引張鉄筋を配置。

また引張鉄筋のピッチについて、引張応力が大きい箇所には、より多くの鉄筋が必要となるため、引張鉄筋のピッチは密になります。この図では、引張鉄筋が配置されている①と③のピッチが、他の部分に比べて密になっていることがわかります。

選択肢1. ①と②

適当ではありません。

選択肢2. ①と③

適当です。

選択肢3. ②と④

適当ではありません。

選択肢4. ③と④

適当ではありません。

まとめ

配筋図の見方としては、鉄筋の太さ、本数、配置位置などを確認し、設計意図を理解することが重要です。

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