1級土木施工管理技術の過去問
令和4年度
選択問題 問4

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和4年度 選択問題 問4 (訂正依頼・報告はこちら)

道路の盛土区間に設置するボックスカルバート周辺の裏込めの施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 裏込め材料は、供用開始後の段差を抑制するため、締固めが容易で、非圧縮性、透水性があり、かつ、水の浸入によっても強度の低下が少ないような安定した材料を使用する。
  • 裏込め部付近は、施工中、施工後において、水が集まりやすく、これに伴う沈下や崩壊も多いことから、施工中の排水勾配の確保、地下排水溝の設置等の十分な排水対策を講じる。
  • 軟弱地盤上の裏込め部は、特に沈下が大きくなりがちであるので、プレロード等の必要な処理を行って、供用開始後の基礎地盤の沈下をできるだけ少なくする。
  • 裏込め部は、確実な締固めができるスペースの確保、施工時の排水処理の容易さから、盛土を先行した後に施工するのが望ましい。

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この過去問の解説 (3件)

01

道路の盛土区間に設置するボックスカルバート周辺の裏込めの施工に関する設問です。

選択肢1. 裏込め材料は、供用開始後の段差を抑制するため、締固めが容易で、非圧縮性、透水性があり、かつ、水の浸入によっても強度の低下が少ないような安定した材料を使用する。

適当です。

裏込め材料に関して述べています。

設問の通り、供用開始後の段差を抑制するために締固めが容易で、非圧縮性、透水性があり、かつ、水の浸入によっても強度の低下が少ないような安定した材料を使用します。

ボックスカルバートだけでなく、橋台などの構造物でも同様に考慮されます。

選択肢2. 裏込め部付近は、施工中、施工後において、水が集まりやすく、これに伴う沈下や崩壊も多いことから、施工中の排水勾配の確保、地下排水溝の設置等の十分な排水対策を講じる。

適当です。

裏込め部付近は十分な排水対策がとれていないと、沈下や崩壊の原因につながってしまいます。

選択肢3. 軟弱地盤上の裏込め部は、特に沈下が大きくなりがちであるので、プレロード等の必要な処理を行って、供用開始後の基礎地盤の沈下をできるだけ少なくする。

適当です。

構造物を施工する前に、盛土などで事前に地盤を圧密し、(例:プレローディング工法)地盤強度を増加させて地盤沈下をできるだけ起こらないようにします。

選択肢4. 裏込め部は、確実な締固めができるスペースの確保、施工時の排水処理の容易さから、盛土を先行した後に施工するのが望ましい。

不適当です。

先行して盛土を施工すると、締固めを行うためのスペースが狭くなってしまい施工不良を起こす場合があります。

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02

道路の盛土区間に設置するボックスカルバートの施工に関する設問です。

選択肢1. 裏込め材料は、供用開始後の段差を抑制するため、締固めが容易で、非圧縮性、透水性があり、かつ、水の浸入によっても強度の低下が少ないような安定した材料を使用する。

適当です。

強度低下がないよう設問の通り安定した材料を使用して、裏込め材料を選定する必要があります。

選択肢2. 裏込め部付近は、施工中、施工後において、水が集まりやすく、これに伴う沈下や崩壊も多いことから、施工中の排水勾配の確保、地下排水溝の設置等の十分な排水対策を講じる。

適当です。

排水対策を行っていないと、沈下・崩壊のリスクが大きくなることから排水対策は十分に検討する必要があります。

選択肢3. 軟弱地盤上の裏込め部は、特に沈下が大きくなりがちであるので、プレロード等の必要な処理を行って、供用開始後の基礎地盤の沈下をできるだけ少なくする。

適当です。

あらかじめ地盤強度を確保することで、基礎地盤の沈降を少なくすることができます。

選択肢4. 裏込め部は、確実な締固めができるスペースの確保、施工時の排水処理の容易さから、盛土を先行した後に施工するのが望ましい。

不適当です。

盛土を先行すると施工スペースの確保が難しくなり、十分な施工が出来なくなる可能性があります。

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03

裏込めの施工に関しては、特に排水に注目しましょう。

選択肢1. 裏込め材料は、供用開始後の段差を抑制するため、締固めが容易で、非圧縮性、透水性があり、かつ、水の浸入によっても強度の低下が少ないような安定した材料を使用する。

適当です。

 

裏込め材は、構造物の長寿命化のため、耐久性があり、水の影響を受けにくい材料を使用することが重要です。

選択肢2. 裏込め部付近は、施工中、施工後において、水が集まりやすく、これに伴う沈下や崩壊も多いことから、施工中の排水勾配の確保、地下排水溝の設置等の十分な排水対策を講じる。

適当です。

 

裏込め材は、施工中や施工後に水がたまりやすく、これに伴う不具合が発生しやすいため、排水対策を十分に行う必要があります。

選択肢3. 軟弱地盤上の裏込め部は、特に沈下が大きくなりがちであるので、プレロード等の必要な処理を行って、供用開始後の基礎地盤の沈下をできるだけ少なくする。

適当です。

 

軟弱地盤では、裏込め材の沈下が大きく発生する可能性があるため、プレロードなどの事前処理を行うことで、供用後の沈下量を抑制することができます。

選択肢4. 裏込め部は、確実な締固めができるスペースの確保、施工時の排水処理の容易さから、盛土を先行した後に施工するのが望ましい。

適当ではありません。

 

裏込め材は、構造物の安定性を確保するために、十分な厚さ、締固め、排水対策が重要です。盛土を先行すると十分な施工スペースが取れず施工不良を生む可能性があります。

まとめ

裏込め材の選定は、構造物の種類、周囲の地盤条件、荷重条件など、様々な要因を考慮して行う必要があります。

排水対策には、排水パイプの設置、砕石層の設置、排水路の設置など、様々な方法があります。

軟弱地盤における裏込めでは、プレロード以外にも、地盤改良、置換などが行われることがあります。

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