1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問5

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

軟弱地盤上における道路盛土の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 盛土荷重の載荷による軟弱地盤の変形は、非排水せん断変形による沈下及び隆起・側方変位と、圧密による沈下とからなる。
  • 盛土は、現地条件等を把握したうえで、工事の進捗状況や地盤の挙動、土工構造物の品質、形状・寸法を確認しながら施工を行う必要がある。
  • 盛土の施工中は、雨水の浸透を防止するため、施工面に数%の横断勾配をつけて、表面を平滑に仕上げる。
  • サンドマット施工時や盛土高が低い間は、局部破壊を防止するため、盛土中央から法尻に向かって施工する。

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題で覚えておくポイントは軟弱地盤に関する知識です。

軟弱地盤の対策や施工に関しては、地域によって必須な場合もあり、大変重要な項目です。

選択肢1. 盛土荷重の載荷による軟弱地盤の変形は、非排水せん断変形による沈下及び隆起・側方変位と、圧密による沈下とからなる。

適当です。

 

各用語の意味を把握しておきましょう。

 

選択肢2. 盛土は、現地条件等を把握したうえで、工事の進捗状況や地盤の挙動、土工構造物の品質、形状・寸法を確認しながら施工を行う必要がある。

適当です。

 

現場の挙動等の管理と構造物の品質管理、どちらも怠ってはいけません。

 

選択肢3. 盛土の施工中は、雨水の浸透を防止するため、施工面に数%の横断勾配をつけて、表面を平滑に仕上げる。

適当です。

 

横断勾配をつけたうえで平滑に仕上げると雨水などの滞留を防げます。

 

選択肢4. サンドマット施工時や盛土高が低い間は、局部破壊を防止するため、盛土中央から法尻に向かって施工する。

適当ではありません。

 

サンドマット施工時や盛土高が低い間は、局部破壊を防止するため、法尻から盛土中央に向かって施工します。

盛土中央部のほうが高い場所になります。

そのため、高低差を抑えるために法尻から施工していく流れになります。

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02

軟弱地盤上での道路盛土施工における、地盤の変形メカニズム、施工管理、排水対策、施工順序など、多岐にわたる知識が必要となります。特に、軟弱地盤特有の課題である沈下や変形、そしてそれに対する対策について把握しましょう。

選択肢1. 盛土荷重の載荷による軟弱地盤の変形は、非排水せん断変形による沈下及び隆起・側方変位と、圧密による沈下とからなる。

適当です。

 

軟弱地盤に盛土を載荷すると、まず非排水せん断変形によって即時的な沈下や隆起・側方変位が生じます。

その後、間隙水が徐々に排出される圧密過程を経て、長期的な沈下が発生します。

選択肢2. 盛土は、現地条件等を把握したうえで、工事の進捗状況や地盤の挙動、土工構造物の品質、形状・寸法を確認しながら施工を行う必要がある。

適当です。

 

軟弱地盤上の盛土施工は、地盤の状況や施工条件によって大きく影響されます。

そのため、施工中は、常に地盤の挙動や構造物の状況を把握し、必要な対策を講じることが重要です。

選択肢3. 盛土の施工中は、雨水の浸透を防止するため、施工面に数%の横断勾配をつけて、表面を平滑に仕上げる。

適当です。

 

盛土の施工中に、数%の横断勾配をつけることは、排水に有効な手段の一つです。

排水性を確保するためには、表面に排水路を設けるなどの方法もあります。

選択肢4. サンドマット施工時や盛土高が低い間は、局部破壊を防止するため、盛土中央から法尻に向かって施工する。

適当ではありません。

 

サンドマットは、軟弱地盤の支持力増強や排水性を向上させるために用いられます。

盛土高が低い初期段階では、局部的に過度の荷重を受ける可能性があるため、法尻から盛土中央に向かって施工することで、このような局部破壊を防止することができます。

まとめ

軟弱地盤上の盛土施工では、沈下量や変形量の予測、地盤の安定性評価、排水対策など、地盤調査結果に基づいた様々な検討が必要となります。特に盛土の施工順序は、地盤の状況や構造物の種類によって、最適な施工順序は異なるため、注意が必要です。

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