1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問13

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問13 (訂正依頼・報告はこちら)

既製杭の支持層の確認、及び打止め管理に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • 打撃工法では、支持杭基礎の場合、打止め時一打当たりの貫入量及びリバウンド量等が、試験杭と同程度であることを確認する。
  • 中掘り杭工法のセメントミルク噴出攪拌方式では、支持層付近で掘削速度を極力一定に保ち、掘削抵抗値を測定・記録することにより確認する。
  • プレボーリング杭工法では、積分電流値の変化が試験杭とは異なる場合、駆動電流値の変化、採取された土の状態、事前の土質調査の結果や他の杭の施工状況等により確認する。
  • 回転杭工法では、回転速度、付加する押込み力を一定に保ち、回転トルク(回転抵抗値)とN値の変化を対比し、支持層上部よりも回転トルクが減少していることにより確認する。

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この過去問の解説 (2件)

01

既製杭の支持層の確認、及び打止め管理については、各工法の特徴を押さえましょう。

選択肢1. 打撃工法では、支持杭基礎の場合、打止め時一打当たりの貫入量及びリバウンド量等が、試験杭と同程度であることを確認する。

適当です。

 

打撃工法は、ハンマーで地中に杭を打ち込む工法です。支持層到達の確認は、試験杭と同程度の貫入量やリバウンド量になることを目安にしますが、 貫入量やリバウンド量の傾向の変化、打撃回数、打撃エネルギーなど、複数の要素を総合的に判断して確認します。

選択肢2. 中掘り杭工法のセメントミルク噴出攪拌方式では、支持層付近で掘削速度を極力一定に保ち、掘削抵抗値を測定・記録することにより確認する。

適当です。

 

中掘り杭工法では、オーガーで地盤を掘削しながらセメントミルクを注入し、空洞を形成した後、鉄筋ケージを挿入してコンクリートを充填する工法です。支持層に近づくにつれて掘削抵抗が増加するため、掘削抵抗値の変化を測定することで支持層の位置を推定できます。

選択肢3. プレボーリング杭工法では、積分電流値の変化が試験杭とは異なる場合、駆動電流値の変化、採取された土の状態、事前の土質調査の結果や他の杭の施工状況等により確認する。

適当です。

 

プレボーリング工法では、先端にドリルビットを取り付けたオーガーで孔を掘削した後、鉄筋ケージを挿入してコンクリートを充填する工法です。積分電流値は掘削抵抗を表す指標であり、支持層に近づくにつれて増加します。試験杭との比較だけでなく、他の情報も総合的に判断することで支持層の位置をより正確に把握できます。

選択肢4. 回転杭工法では、回転速度、付加する押込み力を一定に保ち、回転トルク(回転抵抗値)とN値の変化を対比し、支持層上部よりも回転トルクが減少していることにより確認する。

適当ではありません。

 

回転杭工法では、オーガーを回転させながら地盤を掘削し、孔内に鉄筋ケージを挿入してコンクリートを充填する工法です。

回転トルクは掘削抵抗を表し、支持層に近づくにつれて増加します。N値は地盤の硬軟を示す指標であり、回転トルクとN値の変化を比較することで支持層の位置を推定できます。

まとめ

既製杭の支持層の確認は、各工法の特徴に応じて、様々な方法で行われます。重要なのは、一つの指標だけでなく、複数の情報(貫入量、リバウンド量、掘削抵抗、土質調査結果など)を総合的に判断することです。

参考になった数1

02

この問題で覚えておくポイントは、既製杭に関してです。

現場や試験の内容を理解していないとやや難しく感じてしまうかもしれません。

選択肢1. 打撃工法では、支持杭基礎の場合、打止め時一打当たりの貫入量及びリバウンド量等が、試験杭と同程度であることを確認する。

適当です。

打撃工法では、支持杭基礎の場合、打止め時一打当たりの貫入量及びリバウンド量等が、試験杭と同程度であることを確認します。

ドロップハンマ、ディーゼルハンマ、油圧ハンマなどいくつかの種類があります。

 

選択肢2. 中掘り杭工法のセメントミルク噴出攪拌方式では、支持層付近で掘削速度を極力一定に保ち、掘削抵抗値を測定・記録することにより確認する。

適当です。

中掘り杭工法のセメントミルク噴出攪拌方式では、支持層付近で掘削速度を極力一定に保ち、掘削抵抗値を測定・記録することにより確認します。

中堀り杭工法では過大な先彫りを行わないなど掘削にあたっての注意点があります。

選択肢3. プレボーリング杭工法では、積分電流値の変化が試験杭とは異なる場合、駆動電流値の変化、採取された土の状態、事前の土質調査の結果や他の杭の施工状況等により確認する。

適当です。

プレボーリング杭工法では、積分電流値の変化が試験杭とは異なる場合、駆動電流値の変化、採取された土の状態、事前の土質調査の結果や他の杭の施工状況等により確認します。

 

選択肢4. 回転杭工法では、回転速度、付加する押込み力を一定に保ち、回転トルク(回転抵抗値)とN値の変化を対比し、支持層上部よりも回転トルクが減少していることにより確認する。

不適当です。


回転杭工法では、回転速度、付加する押込み力を一定に保ち、回転トルク(回転抵抗値)とN値の変化を対比し、支持層上部よりも回転トルクが増加していることにより確認します。

 

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