1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問14

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問14 (訂正依頼・報告はこちら)

場所打ち杭工法の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • オールケーシング工法の掘削では、孔壁の崩壊防止等のために、ケーシングチューブの先端が常に掘削底面より上方にあるようにする。
  • オールケーシング工法では、鉄筋かごの最下端には軸方向鉄筋が自重により孔底に貫入することを防ぐため、井桁状に組んだ底部鉄筋を配置するのが一般的である。
  • リバース工法では、トレミーによる孔底処理を行うことから、鉄筋かごを吊った状態でコンクリートを打ち込むのが一般的である。
  • リバース工法では、安定液のように粘性があるものを使用しないため、一次孔底処理により泥水中のスライムはほとんど処理できる。

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この過去問の解説 (2件)

01

場所打ち杭工法は、地盤条件や構造物の規模によって様々な工法が採用されます。 各工法の特徴を理解し、適切に理解することが重要です。

選択肢1. オールケーシング工法の掘削では、孔壁の崩壊防止等のために、ケーシングチューブの先端が常に掘削底面より上方にあるようにする。

適当ではありません。

 

オールケーシング工法では、ケーシングチューブの先端を常に掘削底面より下方に保つことで、孔壁の崩壊を防ぎます。これは、ケーシングチューブが地盤の支持力を得て、孔壁を保護するためです。

選択肢2. オールケーシング工法では、鉄筋かごの最下端には軸方向鉄筋が自重により孔底に貫入することを防ぐため、井桁状に組んだ底部鉄筋を配置するのが一般的である。

適当です。

 

鉄筋かごの底部に井桁状の鉄筋を配置することで、軸方向の鉄筋が孔底に突き刺さるのを防ぎ、鉄筋かごの位置が安定するようにします。

選択肢3. リバース工法では、トレミーによる孔底処理を行うことから、鉄筋かごを吊った状態でコンクリートを打ち込むのが一般的である。

適当です。

 

リバース工法では、孔底にスライムが残らないようにトレミー処理を行うため、鉄筋かごを吊った状態でコンクリートを打設し、スライムを巻き込まないようにします。

選択肢4. リバース工法では、安定液のように粘性があるものを使用しないため、一次孔底処理により泥水中のスライムはほとんど処理できる。

適当です。

 

リバース工法では、粘性の高い安定液ではなく、水とベントナイトを混ぜた泥水を用います。泥水循環により、孔底の土を巻き上げ、一次孔底処理でスライムを処理します。

まとめ

オールケーシング工法: ケーシングチューブで孔壁を保護し、掘削を進める。

リバース工法: 泥水循環により孔底を処理し、鉄筋かごを吊ってコンクリートを打設。

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02

この問題で覚えておくポイントは、場所打ち杭工法の施工に関してです。

過去問にも登場した設問ですので、復習を念頭に置いておきましょう。

選択肢1. オールケーシング工法の掘削では、孔壁の崩壊防止等のために、ケーシングチューブの先端が常に掘削底面より上方にあるようにする。

不適当です。

オールケーシング工法の掘削では、孔壁の崩壊防止等のために、ケーシングチューブの先端が常に掘削底面より下方にあるようにします。

図で見るとすぐわかりますが、ケーシングチューブが掘削面より下にないと孔壁の崩壊防止にはなりません。

 

選択肢2. オールケーシング工法では、鉄筋かごの最下端には軸方向鉄筋が自重により孔底に貫入することを防ぐため、井桁状に組んだ底部鉄筋を配置するのが一般的である。

適当です。

オールケーシング工法では、鉄筋かごの最下端には軸方向鉄筋が自重により孔底に貫入することを防ぐため、井桁状に組んだ底部鉄筋を配置するのが一般的です。

 

選択肢3. リバース工法では、トレミーによる孔底処理を行うことから、鉄筋かごを吊った状態でコンクリートを打ち込むのが一般的である。

適当です。


リバース工法では、トレミーによる孔底処理を行うことから、鉄筋かごを吊った状態でコンクリートを打ち込むのが一般的です。

リバース工法の一連の流れを再確認しておきましょう。

選択肢4. リバース工法では、安定液のように粘性があるものを使用しないため、一次孔底処理により泥水中のスライムはほとんど処理できる。

適当です。


リバース工法では、安定液のように粘性があるものを使用しないため、一次孔底処理により泥水中のスライムはほとんど処理できます。

もちろんスライムの除去を行わなければ杭の支持力に影響が出てくるので、処理は必ず必要です。

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