1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問24
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問題
1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問24 (訂正依頼・報告はこちら)
砂防堰堤の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- 基礎地盤の透水性に問題がある場合は、グラウト等の止水工により改善を図り、また、パイピングに対しては、止水壁や水抜き暗渠を設けて改善を図るのが一般的である。
- 砂防堰堤の基礎は、一般に所定の強度が得られる地盤であっても、基礎の不均質性や風化の速度を考慮し、一定以上の根入れを確保する必要がある。
- 基礎掘削によって緩められた岩盤を取り除く等の岩盤清掃を行うとともに、湧水や漏水の処理を行った後に、堤体のコンクリートを打ち込む必要がある。
- 砂礫基礎で所要の強度を得ることができない場合は、堰堤の底幅を広くして応力を分散させたり、基礎杭工法やセメントの混合による土質改良等により改善を図る方法がある。
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題で覚えておくポイントは、砂防堰堤についてです。
地域によってはあまりなじみがない分野かもしれないので、要注意です。
不適当です。
基礎地盤の透水性に問題がある場合は、グラウト等の止水工により改善を図り、また、パイピングに対しては、止水壁やカットオフ等を設けて改善を図るのが一般的です。
パイピングは、地下水が地盤中を流れる際に細粒土を巻き込んで流出し、地盤が侵食される現象です。
水抜き暗渠を設けると逆にパイピングを起こしてしまう危険性があります。
適当です。
砂防堰堤の基礎は、一般に所定の強度が得られる地盤であっても、基礎の不均質性や風化の速度を考慮し、一定以上の根入れを確保する必要があります。
砂防堰堤は長期的に構造物として安定する必要があります。
適当です。
基礎掘削によって緩められた岩盤を取り除く等の岩盤清掃を行うとともに、湧水や漏水の処理を行った後に、堤体のコンクリートを打ち込む必要があります。
湧水や漏水処理を行わずに堤体コンクリートを打設すると、水の逃げ場がなくなりかねません。
適当です。
砂礫基礎で所要の強度を得ることができない場合は、堰堤の底幅を広くして応力を分散させたり、基礎杭工法やセメントの混合による土質改良等により改善を図る方法があります。
セメント混合による改良には、深層混合工法や表層混合工法などがあります。これらの方法は、地盤の深さや改良範囲に応じて選定されます。
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02
砂防堰堤では、各施工工程をイメージしながら学習していくことが大事です。
適当ではありません。
基礎地盤が水を通しやすい場合、グラウト注入や止水壁の設置などにより、水の浸透を抑制し、堰堤の安定性を確保します。パイピング(土が水によって洗い流される現象)を防ぐため、止水壁やカットオフ等を設置することが一般的です。
適当です。
砂防堰堤の基礎は、不均質性や風化の速度を考慮し、強度が高い地盤であっても一定以上の根入れを行うのが一般的です。
適当です。
基礎掘削後に岩盤を清掃し、湧水や漏水を処理することで、コンクリートとの密着性を高め、堰堤の耐久性を向上させます。
適当です。
砂礫基礎の強度が不足する場合、底幅を広げて応力を分散させたり、基礎杭を打設したり、セメント混合による土質改良を行ったりすることで、基礎の強度を補強します。
砂防堰堤の基礎設計では、地盤の強度、透水性、不均質性などを総合的に評価し、最適な基礎形式や根入れ深さを決定します。
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