1級土木施工管理技術の過去問
令和5年度
選択問題 問29

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問題

1級土木施工管理技術検定学科試験 令和5年度 選択問題 問29 (訂正依頼・報告はこちら)

道路のアスファルト舗装における基層・表層の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
  • タックコート面の保護や乳剤による施工現場周辺の汚れを防止する場合は、乳剤散布装置を搭載したアスファルトフィニッシャを使用することがある。
  • アスファルト混合物の敷均し作業中に雨が降り始めた場合は、敷均し作業を中止するとともに、敷き均した混合物を速やかに締め固めて仕上げる。
  • 施工の終了時又はやむを得ず施工を中断した場合は、道路の縦断方向に縦継目を設け、縦継目の仕上りの良否が走行性に直接影響を与えるので平坦に仕上げるように留意する。
  • 振動ローラにより転圧する場合は、転圧速度が速すぎると不陸や小波が発生し、遅すぎると過転圧になることがあるので、転圧速度に注意する。

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この過去問の解説 (2件)

01

アスファルト舗装の施工における様々な状況に対する適切な対応を押さえましょう。

選択肢1. タックコート面の保護や乳剤による施工現場周辺の汚れを防止する場合は、乳剤散布装置を搭載したアスファルトフィニッシャを使用することがある。

適当です。

 

タックコートは、異なる層間の接着性を高めるために散布される乳剤です。乳剤散布装置を搭載したアスファルトフィニッシャを使用することで、タックコートの散布とアスファルト混合物の敷均しを同時に行うことができ、作業効率が向上します。また、乳剤の飛散防止にもつながります。

選択肢2. アスファルト混合物の敷均し作業中に雨が降り始めた場合は、敷均し作業を中止するとともに、敷き均した混合物を速やかに締め固めて仕上げる。

適当です。

 

アスファルト混合物は多量の水を含むと、締固めが困難になるため、雨が降り始めた場合は、敷均し作業を中止するとともに、敷き均した混合物を速やかに締め固める必要があります。

選択肢3. 施工の終了時又はやむを得ず施工を中断した場合は、道路の縦断方向に縦継目を設け、縦継目の仕上りの良否が走行性に直接影響を与えるので平坦に仕上げるように留意する。

適当ではありません。

 

施工を中断する場合は、横断方向に横継目を設ける必要があります。

 

選択肢4. 振動ローラにより転圧する場合は、転圧速度が速すぎると不陸や小波が発生し、遅すぎると過転圧になることがあるので、転圧速度に注意する。

適当です。

 

振動ローラの転圧速度は、アスファルト混合物の温度や種類、層厚などによって最適な速度が異なります。速度が速すぎると、不陸や小波が発生しやすくなり、遅すぎると過転圧となり、アスファルト混合物が変形したり、空隙が残ったりする可能性があります。

まとめ

特に、雨天時の対応や、継目の処理、転圧速度の調整などが重要です。

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02

この問題で覚えておくポイントは、道路の基層・表層についてです。

路盤や路床に比べて目に見えるもののため馴染みやすい分野のはずなので、しっかり学習しておきましょう。

選択肢1. タックコート面の保護や乳剤による施工現場周辺の汚れを防止する場合は、乳剤散布装置を搭載したアスファルトフィニッシャを使用することがある。

適切です。

タックコート面の保護や乳剤による施工現場周辺の汚れを防止する場合は、乳剤散布装置を搭載したアスファルトフィニッシャを使用することがあります。

プライムコートとタックコートの違いを知っておきましょう。

選択肢2. アスファルト混合物の敷均し作業中に雨が降り始めた場合は、敷均し作業を中止するとともに、敷き均した混合物を速やかに締め固めて仕上げる。

適切です。

アスファルト混合物の敷均し作業中に雨が降り始めた場合は、敷均し作業を中止するとともに、敷き均した混合物を速やかに締め固めて仕上げます。

ただし雨がなかなかやまない場合は、現場に合わせた対応を取る必要があります。

選択肢3. 施工の終了時又はやむを得ず施工を中断した場合は、道路の縦断方向に縦継目を設け、縦継目の仕上りの良否が走行性に直接影響を与えるので平坦に仕上げるように留意する。

不適切です。

施工の終了時又はやむを得ず施工を中断した場合は、道路横断方向に横継目を設け、横継目の仕上りの良否が走行性に直接影響を与えるので平坦に仕上げるように留意します。

舗装において打継目は維持管理上の弱点になりやすいので、特に留意する必要があります。

選択肢4. 振動ローラにより転圧する場合は、転圧速度が速すぎると不陸や小波が発生し、遅すぎると過転圧になることがあるので、転圧速度に注意する。

適切です。

振動ローラにより転圧する場合は、転圧速度が速すぎると不陸や小波が発生し、遅すぎると過転圧になることがあるので、転圧速度に注意します。

過転圧により材料の過度な密度増加や舗装の損傷などが懸念されます。

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